靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

「善悪」はひとまずおいて

2014-02-02 06:51:45 | 子育てノート
夕食の準備をしていると、次男と三女が言い合っている。ゲーム(すごろくみたいなの)を先にするか、クイズ集を一緒に見るのを先にするか。次男は前者を、三女は後者を先にしたいと。

じゃんけんを始め、三女が勝ち、泣き始める次男。すると、次男を抱きしめ、折れる三女。ボードゲームで遊び始める。しばらくすると、また次男の泣き声。台所から出て見に行くと、三女が先にゴールしてしまったのが許せないらしく、寝転んで泣き叫んでいる。

「わかったわかった、もう一回戻ってあげるから」となだめる三女。

 前の升目へ戻ろうとする三女を止め、「ゲームはね、どちらかが勝ってどちらかが負けるものなのよ。さっきじゃんけんで負けた時も、お姉ちゃんにゆずってもらったじゃない」と次男に声をかけると、足をばたばたさせ、うわ~んと激しく泣き始める。

少し離れて床に座り、こっちおいで、と言うと、泣きながら膝の上にのってくる。しばらく背中をとんとんしながら抱きしめていると、うわ~んがひっくひっくに。

落ち着いたところで、もう一度、ゲームは勝ち負けがあるもの、負けても次へいくこと。いつもあなたの思い通りにしようとするだけでなく、優しくしてくれるお姉ちゃんの気持ちも考えてあげてね、と声をかける。

涙を拭い、膝から立ち上がり、ゲームを片付けようとしている三女のところへ行き、「お姉ちゃん、ありがと。クイズ集見た後、もう一度ゲームしてくれる?」と次男。



わがまま/ 理不尽なことを言って泣く→たしなめる→もっと泣き叫ぶ→部屋で頭冷やしてきなさいと突き放す

としていたこともあるのですが、

わがまま/ 理不尽なことを言って泣く→たしなめる→もっと泣き叫ぶ→しばらく抱っこして落ち着かせる

とした方が、立ち直りも早く感情をそれほど引きずらず、心から素直に「ごめんなさい」や「ありがとう」が言えるようになる場合が多いように感じています。

特に小さな子であればあるほど。

また大きな子が感情的に取り乱している場合でも、実際に抱っこすることはないとしても、まずは落ち着くよう包み込むような接し方を経ると、こちらからのアドバイスや忠告も心に届き、改善に向かいやすい。

こちらが善いと示され、感情乱れ泣き叫び。そこで「善悪」ひとまずおいて包み込んでみる、すると、より主体的に「善き方」を選ぶようになることがある。


果てしない数の修羅場を経、徐々に学んだことの一つ。


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