昨日、朝学校へ車で上3人を送り、帰宅した途端電話。長男、学校から。フィールドトリップ(学校外に出かけての学習)の付添い人が一人足りないので来られないか、と。
急遽下2人を連れ、付添い人に。
目的地は「ビーンズ・カフェ(Bean's Cafe)」。ホームレスや極貧の人々に無料で食事を提供するレストラン。
長男の5年生クラスは公民(Civics)の授業で今ホームレス問題に取り組んでいる。
カフェのディレクターの説明でまず厨房見学。市の衛生検査で市内の一流ホテルより高い評価を得たそうだ。アラスカで一番大きなトースターというのも見せてくれる。
そして、活動開始。22人、3組に別れる。料理を用意して手渡す組、建物の外を掃除する組、トイレのペーパーを用意する組。
私はトイレのペーパー用意組担当。トイレットペーパーを手に5巻きほどし切って箱に積んでいく。トイレで使いすぎてしまわないよう、一人に一つずつ渡すそうだ。一日に76ロールも消費すると!この日もクラスの一人一人が自宅から4ロールずつ持ち寄り寄付。
続々と集まるホームレスの人々に囲まれ、カフェの中央でトイレットペーパーを巻く。片手に次男を抱っこし3歳児を連れていると、ニコニコと寄って来てあやしてくれる人々も。「いくつ?」「私の甥に似てるねえ」「「わしには63人孫がおってのお」。子供連れの女の人や、お年寄りや。
300人ほどが座ることのできるカフェに、ひっきりなしに現れる人々。毎日数百人が訪れるそうだ。近くにホームレスの人々の休憩施設、宿泊施設もある。
長男は食事を手渡す係。途切れることのない列。メニューはラム肉ステーキ、パン、マッシュポテト、サラダ、アイスクリーム、かなりのボリュームだ。掃除組は駐車場のたばこの吸殻などを拾って歩く。駐車場には座り込んだり立ち話しする人々のグループがあちらこちらに。
ちょっと体験、程度かと思っていたら、クラス全員本格的にみっちり1時間半程働いた。何だか皆清清しい笑顔。
「ビーンズ・カフェ」はどの宗派や党派にも属さないNPO。ここアラスカで31年間続いている。ホームページにはこんな言葉が。
「ビーンズ・カフェは、一人一人に本来備わる尊厳を深く信じる、ということを基本的な前提としている。人々は親切に扱われるならば親切に応え、信頼されるならば信頼し、尊重されるならば尊重する。私達の目的は、正しいとか間違っているというような価値体系を築き上げたり、人生の方法を決め付けたりすることではない。私達の目的は、彼ら自身が彼ら自身になることを許容することだ。こういった方法ならば、人は特別な方法で応えるという圧力を感じることなく、その反応は自由であり、長続きし、より彼ら自身であるだろう。」
“The underlying premise of Bean’s Café is a deep belief in the inherent dignity of every person, a belief that people respond with kindness when treated kindly, with trust when trusted, and respectfully when respected. Our aim is not to set up a value system – determining what is right or wrong – or a way of life for persons, but to allow them to form their own. In this situation a person is not pressured into acting in a special way, and their eventual response is free, lasting, and more fully themselves”. (Copied from the original proposal to organize Bean’s Café – 1979).
「ビーンズ・カフェ」
急遽下2人を連れ、付添い人に。
目的地は「ビーンズ・カフェ(Bean's Cafe)」。ホームレスや極貧の人々に無料で食事を提供するレストラン。
長男の5年生クラスは公民(Civics)の授業で今ホームレス問題に取り組んでいる。
カフェのディレクターの説明でまず厨房見学。市の衛生検査で市内の一流ホテルより高い評価を得たそうだ。アラスカで一番大きなトースターというのも見せてくれる。
そして、活動開始。22人、3組に別れる。料理を用意して手渡す組、建物の外を掃除する組、トイレのペーパーを用意する組。
私はトイレのペーパー用意組担当。トイレットペーパーを手に5巻きほどし切って箱に積んでいく。トイレで使いすぎてしまわないよう、一人に一つずつ渡すそうだ。一日に76ロールも消費すると!この日もクラスの一人一人が自宅から4ロールずつ持ち寄り寄付。
続々と集まるホームレスの人々に囲まれ、カフェの中央でトイレットペーパーを巻く。片手に次男を抱っこし3歳児を連れていると、ニコニコと寄って来てあやしてくれる人々も。「いくつ?」「私の甥に似てるねえ」「「わしには63人孫がおってのお」。子供連れの女の人や、お年寄りや。
300人ほどが座ることのできるカフェに、ひっきりなしに現れる人々。毎日数百人が訪れるそうだ。近くにホームレスの人々の休憩施設、宿泊施設もある。
長男は食事を手渡す係。途切れることのない列。メニューはラム肉ステーキ、パン、マッシュポテト、サラダ、アイスクリーム、かなりのボリュームだ。掃除組は駐車場のたばこの吸殻などを拾って歩く。駐車場には座り込んだり立ち話しする人々のグループがあちらこちらに。
ちょっと体験、程度かと思っていたら、クラス全員本格的にみっちり1時間半程働いた。何だか皆清清しい笑顔。
「ビーンズ・カフェ」はどの宗派や党派にも属さないNPO。ここアラスカで31年間続いている。ホームページにはこんな言葉が。
「ビーンズ・カフェは、一人一人に本来備わる尊厳を深く信じる、ということを基本的な前提としている。人々は親切に扱われるならば親切に応え、信頼されるならば信頼し、尊重されるならば尊重する。私達の目的は、正しいとか間違っているというような価値体系を築き上げたり、人生の方法を決め付けたりすることではない。私達の目的は、彼ら自身が彼ら自身になることを許容することだ。こういった方法ならば、人は特別な方法で応えるという圧力を感じることなく、その反応は自由であり、長続きし、より彼ら自身であるだろう。」
“The underlying premise of Bean’s Café is a deep belief in the inherent dignity of every person, a belief that people respond with kindness when treated kindly, with trust when trusted, and respectfully when respected. Our aim is not to set up a value system – determining what is right or wrong – or a way of life for persons, but to allow them to form their own. In this situation a person is not pressured into acting in a special way, and their eventual response is free, lasting, and more fully themselves”. (Copied from the original proposal to organize Bean’s Café – 1979).
「ビーンズ・カフェ」
OAYABAKAさんこちらにいるときにビーンズカフェに行こうと思っていたんですね!上野で子供さん達を連れて奉仕活動、子供さん達にとって人生の価値観が変わるような経験、素晴らしいですね。
与えたつもりで、実は与えられたものの方が大きいんだなあ、と今回私もヒシヒシと感じました。
授業として奉仕活動がもっと組み込まれるといいね。 子供達が将来を 担っていくのだものね。
ホタテさんが引用してくださった文、見直してみて「一人一人に本来備わる尊厳を深く信じる」とした方がより忠実な訳ですね。ここで訂正させてください。
確かにこの理念が広まり、現実的に維持していけたら、素晴らしいことですね。自身で一歩一歩何をしていけるのか模索していきたいです。
運営は、個人、団体、企業による寄付に依っているようです。こういった慈善団体に寄付することにより税金の支払いが減る、企業にとってはイメージ向上ということも大きいかもしれません。寄付には、金、物(食料、日用品など)、労働(ボランティア)などのかたちがあります。31年間、こうして続けてこられたことはすごいことですね。
ビーンズカフェはその重要性と必要性を信じる人々のサポートなしには成り立たない、とホームページにも。
ボランティア活動、がとても自然な雰囲気がこちらにはあります。宗教的な背景も大きいのだと思います。
日本でも減税などの寄付を促す仕組みが徹底すると可能なのでしょうか。本来「細やかな思いやり」のできる人々の多いはずの日本ですから。
このコンセプトをもとに、31年間続いているというはすごいことですね。本当、親子間にも当てはまる面がありますね。
私達もアラスカにいる時、いつか子供達をビーンズカフェに連れて行こうと言っていて、機会を逸してしまいした。
でも東京の上野で、子供と一緒にホームレスの人にサービングすることができました。彼らにとって、人生の価値観が変わる経験だった様です。
学校がその機会を提供するというのは素晴しいことだと思う。
素晴らしい体験学習ですね。
>一人一人の本質的な尊厳を深く信じる、ということを基本的な前提としている。
ビーンズカフェの理念は、もっと多くの人に知って欲しい考えの一つだと思いました。
子供の教育に最高です。
運営はどうなっているのでしょうか?
日本でもやるといいですね。
ビーンズカフェの言葉
親としてもこうありたいと思う。