靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

整理、子供のメガネを借りて

2012-11-18 00:14:09 | 今週の整理
1.近所の湖が凍る。三ヶ月前にはちょっとカヤックへ、だったのが、今はちょっとスケートへに。風を切って滑る。ゆっくりの三女と私を、上三人がびゅんびゅんと抜かしていく。今年初めてスケートの三歳次男、犬を連れた夫の隣ではしゃいで何度も転び。ピンクの朝やけに、青い空に、オレンジの夕焼けに、ちらちらとまたたく星明りに、子供達の笑い声が響く。身体を動かし、凛と澄み切った空気に触れ、リフレッシュ。

2.「張り過ぎず緩み過ぎずと瞬間瞬間整えて。難しい状況に張り、嬉しい出来事に緩み、日々揺れながらも、「過ぎず」に。子供達の状態も見守りつつ。「not too tight, not too loose」、毎日テストやプロジェクトや競技会やと続く長男に、時折かける言葉の一つ。
 「張り過ぎず緩み過ぎず」というと、私の中では、剣を腰に挿した隙の無い侍の姿と、ユダヤの結婚式のピークに婿が右足でグラスを割る姿と、足を組んで座る釈迦の姿と、祭事をする神社の神官の姿と、ゴールを決めるスポーツ選手の姿などが、コラージュになって浮かぶ。

3.毎日子供達と一緒に勉強中。小中学時代に習ったことを、英語で復習。といって、長男の勉強内容ぐらいになると、かなり専門的な英単語も多く、「復習」というよりは「新しく学ぶ」感覚のものも多い。次女の小数点計算や音節、三女のトポロジーや図形移動、先週カエルの解剖をした長男の生物の身体構造機能や中米の地理歴史や英単語クイズ(vociferous, virulent, synopsis, iota, innocuous, hedonism, harbinger, extol, equanimity, anomaly, arcane, chagrin, catharsis boon, cajole, debutante, laconic, rife)など。単語も毎週覚え。普段使わない脳の部分がちょっと活性化されるようで、これがなかなか楽しい。

4.今の教育制度も学校という場も確かに不完全で、それでも学ぶ」ということ自体の楽しさをしっかりと抱きしめて。今まで知らなかったことに出会い、新しい発見に視界が広がり、昨日までとは違った風景を見出す瞬間。この楽しさを子供達が繰り返し体験していけたら。

5.汚濁の中にも必ず光の粒がある。教育制度がだめだと学問を捨て、宗教がだめだと全ての教えを捨て、中へ入らず傍から見て通り過ぎてしまうことは、揺り籠ごと赤子を捨ててしまうようなもの。
 どんな出来事にも、どんな人にも、必ず光の粒、真実の瞬間がある。批判することは簡単、まだまだこの世にあるもの全ては、あまりにも不完全なのだから。濁って見える中に、光の粒を見出し掬い取る、そんな姿勢が日々の生活を豊かにし、次へと進む道を築く。真実の瞬間は、どんなものにも埋め込まれている。

6.人の言うことは、大体八くらい聞いて、二くらい空けておく。二は自分自身の感覚で探索し、切り開いていくスペース。

7.週に一度の「ビジョン・ミーティング」、食、健康(今週はもっぱら股関節を柔らかくについて友人が熱く語る)、スピリット、掃除、子育て、仕事、様々なトピック、ブレインストーミング。NPO作りの話も。これからの土台作りのイメージで

8.スワイショウと腕ふり運動どちらがいいか試し中。スワイショウにはねじれが入るけれど、腕ふりはまっすぐ。実父がヨガと太極拳を毎朝欠かさずしてきた人で、父のスワイショウをする姿は私の中に原風景としてある。七十近く、今でも仕事で何度か海外に出かけ、医者びっくりの健康体。

9.頭ごなしに「あれしなさいこれしなさい」というよりも、子供本人が何をしたらいいのか整理でき、自分の足で歩いていけるような「質問」を心がける。「明日までに何する必要がある?」「何時に始める?」「何時に寝る?」「前回何ができなかった?」「どうしたらできるようになると思う?」

10.まずはその子の気持ちに寄り添うことで、子供はどうしたらいいかを自分自身で考えるようになる。昨日学校へ迎えに行くと、三年生の次女が泣きべそをかきながら車の助手席に乗る。
「どうしたの?」
「てぶくろが片方見つからないの」
「先月買ったばっかりじゃない!」と叫びそうなるのを呑み込み、「とっても気に入ってたのにね」と背中をなでてやる。しくしくと泣き出す三女。しばらくなでていると、次第に落ち着く。
「最後に身につけたのはいつどこでだった?」
「う~ん、放課に校庭で遊んだときだったと思う」
「そう」
「・・・。てことは、学校のどこかにあるはずなんだよね」
「ホントね」
「・・・。あっ、○○ちゃん全く同じ手袋持ってるから、間違って持ってちゃったんじゃないかな。明日聞いてみる。あと先生にも教室に落ちてなかったかどうか」
「見つかるといいね」
「・・・。もし校庭に落ちてたなら、学校の落し物入れに届いてるはずだから、明日調べてみようかな」
肩をぽんと叩く私。頷きながら、泣きべそ顔から笑顔に。

11.分かってくれた! そう子供が感じるとき、子供の心は開く。扉が閉じたところに何度こちらが伝えたいことを繰り返そうと、子供の心には届かない。その子を理解しようとし、まずは嬉しかったね、悲しかったねと共感し寄り添うことで、その子は自分で主体的に考え動くようになる。

12.メガネ  

大人のメガネ
壁のいっぱいある迷路を 
こっちに曲がって
あっちに曲がって 
ああ まっすぐいったらぶつかる!

大人のメガネを 
子供にかけさせてばかりでなく
ときには 
子供のメガネを借りてみる

目の前に壁はなく
思いっきり
飛んだり
跳ねたり
走り回れるスペース

遠い昔に見た
あの鮮やかな色彩が
まぶしく輝いているかもしれない


今日は早朝から長男長女水泳競技会に、その後長男の航空関係の集まり。競技会中にちょっと書けるかな。来週は感謝祭、木曜日から四連休。七面鳥を仕込もう!

Have a wonderful week!

湖スケート!

2012-11-18 00:12:30 | 風景・散歩・旅
ちょっとスケートへの日々。

靴の刃をカバーし、歩いて湖へ。


夏カヤックを運んだ湖で、

今はスケート!


オールを漕ぎ出した岸。


よし、滑るぞ~。


私と、僕は、転んで歩いて転んで歩いて。


スノーエンジェル~。


それ~、


しゅ~、


ひゃっほ~。


湖に面した家々のマイスケート場が整備されていたり。


アイスフィッシング跡も。


朝日に。