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にしみの鉄道情報局付属ブログ

名電を冠する駅 名電各務原

2021-06-10 | 
名鉄はかって国鉄や他社に同名の駅がある場合、新を頭につけて区別していました。国鉄JRとの接続駅に新を付けると、他の地区から来た利用者が混乱を招くということから、中部国際空港開業時に名古屋岐阜一宮の3駅は名鉄を冠するようになりましたが、地元の利用者がほとんどの新鵜沼や新木曽川などは、現在も新を冠しています。

その新を冠する駅名ですが、新安城と新瀬戸、新知立(→東知立→廃止)以外は名古屋よりも北側の名岐鉄道に由来する区間に集中しています。
それに対して、名古屋よりも南側の愛知電気鉄道やその系列会社開業区間は、前述の新安城を除き、方向や、社名、旧国名などを付けて同名の国鉄や他社の駅と区別していました。新安城は今村を1970年に改称したもので、国鉄との区別というより、追随に近いかもしれません。

愛知電気鉄道本体が開業した区間に、名電を冠する駅、名電山中、名電赤坂、名電長沢の3駅ありますが、これらは名岐鉄道との合併前、愛知電気鉄道の略の愛電を冠していました。これら3駅の他社の同名の駅は、遠隔地のため、名鉄との合併後に新を付けず、改名を最小限にするために名電にしたと思われます。
また愛電系列の碧海電気鉄道(現在の西尾線の一部)や知多鉄道(現在の河和線)の開業区間では、社名の碧海や知多を冠する駅がありましたが、地域名でもあるため、名鉄への合併後もそのまま放置され、知多半田、知多武豊、碧海古井は現在も残っています。




それで各務原線に名電各務原という駅があります。各務原線はもともと各務原鉄道として開業し、1935年3月に名岐鉄道に合併、さらに同年8月に愛電と名岐の合併で、名古屋鉄道の路線となっています。各務原線の開業当初、この駅は、二連隊前でしたが、1938年に防策のため、現在の名電各務原(めいでんかがみはら→めいでんかかみがはら)に改称されています。
直ぐ側に、高山本線の各務ケ原駅(かがみがはら)があるため、重複を避けたと思われますが、なぜ新各務原ではなく名電を冠したのはよく分かっていません。ただ名電各務原への改称は、愛電を冠している3駅が名電に変えたのと同日で、その影響ではないかと思われます。

ちなみに名鉄各務原線には新那加と新加納という駅がありますが、新那加は近隣に高山本線那加駅があるためですが、新加納駅は他の名鉄の新が付く駅と由来が異なります。JR岐阜駅の南側や名本線の加納駅の周辺が江戸時代以来の城下町宿場町の加納ですが、中山道の加納宿の東に新加納という間の宿があり、それが各務原線の駅名の由来となっています。
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