東洋水産の赤いきつねと緑のたぬきは、ライバルの日清食品のどん兵衛と同じく、地域によって出汁の味を変えています。両者とも東日本と西日本の2通りの味でしたが、北海道は東北地方や関東地方などの東日本と味の趣向がかなり異なるため、独立した味になっています。
どん兵衛は、北海道向けのこんぶだしの濃口醤油、東日本向けのかつおだしの濃口醤油、西日本向けのこんぶだしの薄口醤油の3種類がありますが、赤いきつねと緑のたぬきはさらに関西地方向けが存在します。
地元は東日本が販売地域なのですが、地域柄西日本や関西の赤いきつねと緑のたぬきも容易に手に入るので、入手して比較してみました。
各地域の赤いきつねと緑のたぬきの原材料を見てみると、添付調味料の所だけが大きく異なります。
まずは赤いきつねから比較してみます。
東日本
食塩、醤油、魚介エキス、たん白加水分解物、粉末こんぶ、香辛料、ねぎ、砂糖、植物油
西日本
食塩、醤油、砂糖、魚介エキス、粉末こんぶ、香辛料、たん白加水分解物、ねぎ、植物油
関西
食塩、醤油、砂糖、魚介エキス、粉末こんぶ、香辛料、たん白加水分解物、ねぎ、植物油
ついで緑のたぬきです。
東日本
砂糖、食塩、醤油、魚介エキス、たん白加水分解物、辛料、ねぎ、香味油脂
西日本
砂糖、食塩、醤油、魚介エキス、香辛料、たん白加水分解物、ねぎ、香味油脂、粉末こんぶ
関西
砂糖、食塩、醤油、魚介エキス、香辛料、たん白加水分解物、ねぎ、香味油脂、粉末こんぶ
原材料は多い順に記載しますので、同じエリアでも、赤いきつねと緑のたぬきではかなり味が異なることがわかります。特に東日本の赤いきつねと緑のたぬきは味がかなり異なります。赤いきつねは昆布エキスが入った、関西に近い味付けなのに対して、緑のたぬきは昆布エキスが全く入っていません。
西日本と関西では成分はほとんど同じで、実際に食べても若干関西が甘いような気がしますが、あまり差が感じられません。東洋水産のサイトによると、関西はうるめ鰯を使っているそうです。
東日本や西日本にはEとWの文字が入っていますが、
関西仕様は同じ所に文字は入っていません。
そのかわり、大きく関西の文字が入っています。
結局のところ、関西地方と北陸地方は極めて食文化が近いので、関西と分ける意図がよくわからないところです。
個人的には、赤いきつねは西日本のほうが若干良いと思えますが、緑のたぬきは圧倒的に東日本のほうが美味しいと思っています。