nishimino

にしみの鉄道情報局付属ブログ

急行はまなす重連

2015-01-14 | ブルートレイン


青森札幌の急行はまなすの函館~札幌間は通常DD51が単独でけん引しますが、たまにDD51が重連でけん引します。
JR北海道のDD51形の配置は函館運転所で、札幌と函館の間の機関車を回送する際には、はまなすが利用されるようです。



DD51形の重連総括制御装置の場合、ブレーキ関係のエアーホース類は自動ブレーキのブレーキ管(BP管)以外に、元空気ダメ管(MR管)と釣合空気管が繋がれています。
元空気ダメ管は、コンプレッサで作った高圧の空気を独自に次位の機関車や編成に送るためにある管です。元空気ダメ管が必要な客車貨車はエアサス装備の20系客車や10000系貨車、コキ100系貨車あたりが有名ですが、意外なところではドアエンジンがエア駆動になった50系客車も元空気ダメ管が必要となっています。

釣り合い空気管は、重連時に次位の機関車に単機ブレーキが作用するように、引き通される管です。
機関車のブレーキは機関車単独の単機ブレーキ弁と、牽引している編成全体にブレーキが作用する自動ブレーキ弁の2種類がありますが、重連運転時には釣り合い空気管を引き通さないと次位の機関車の単機ブレーキを作用させる事ができません。


スカート部分には5本ものエアホースが並ぶことになります。ブレーキ管は連結器の下側をくぐってつながれるので、1本だけですが、元空気ダメ管と釣り合い空気管は左右それぞれに付いています。おそらく機関車が方向転換したときに、片側だけだとこれらの管をつなげなくなるので、左右対称にしてあるようです。なお電気機関車では釣り合い空気管や元空気ダメ管が片側だけの車両もよく見られます。


閑話休題、DD51形は当初、重連総括制御装置をもたず製造され、途中から重連総括制御装置を搭載して製造されています。さらに初期型の重連総括制御装置を搭載したDD51は、釣り合い空気管を装備しておらず、途中から釣り合い空気管を装備して製造されています。
釣り合い空気管を装備していないDD51は半重連形、釣り合い空気管を装備したDD51の重連を全重連形と呼んで区別してます。

これらを区別するため、国鉄時代の北海道地区では機関車の所属札の隣の運用札のところに「非」「半」「重」という札を入れていました。初期型の重連総括制御装置を持たない非重連形のDD51が「非」、半重連形のDD51が「半」、全重連形のDD51が「重」の札になります。
国鉄時代に非重連形のDD51と、半重連形のDD51形は廃車されて、JRに継承されたDD51はすべて全重連タイプなのですが、JR北海道はいまでも写真のように函館運輸所を示す「函」の札の隣に「重」の札を入れています。

撮影 札幌駅 2014年10月17日
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