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なぜ膵臓癌にはゲムシタビンが効かないのか

2015-11-18 06:29:18 | 
Study reveals why chemotherapy may be compromised in patients with pancreatic cancer

November 11, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/11/151111143233.htm

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの新たな研究は、なぜゲムシタビンgemcitabineのような化学療法薬が多くの膵臓癌患者に効果がないのかを説明する
そしておそらく、ゲムシタビンの腫瘍増殖を止める能力を促進する新しい治療アプローチについても指し示すpoint

MDアンダーソンのマウスでの研究は、細胞の可塑性/適応のプロセスplasticity processである上皮間葉転換/epithelial-to-mesenchymal transition (EMT) の抑制とゲムシタビンとの組み合わせが薬の効果を加速することを示唆する
研究成果は11月11日のNatureオンライン版で発表される

「現在の治療法の有効性availabilityにもかかわらず、膵臓癌の診断は予後の悪さと関連する」
癌生物学の教授で筆頭著者のRaghu Kalluri, M.D., Ph.D.は言う
「新たな治療戦略が至急必要である」

Kalluriの研究チームは胚細胞の可塑性プログラムembryonic cellular plasticity programであるEMTに注目した
EMTは癌細胞によって乗っ取られており、癌細胞が他の臓器に移動するのを助けると考えられている

癌細胞は『広がるspread』疾患であり、分裂して増殖するか、または移動して転移することによって体内に拡散するが、
癌細胞がEMTプログラムを採用して移動を促進させると、一般に癌細胞は分裂を止める
今回の研究結果は、EMTが癌細胞の増殖を止めることにつながり、それにより化学療法への感受性が損なわれることを示す

「ゲムシタビンは主にprimarily分裂して増殖する癌細胞に作用する」
Kalluriは言う
「癌細胞がEMTプログラムを開始するなどして増殖を停止させると、ゲムシタビンのような増殖を止めるための抗癌剤は十分に作用しない」


「EMTプログラムは薬剤の輸送体を抑制することも明らかになった
これも意図せずinadvertently癌細胞を抗癌剤から保護する」

「膵臓癌患者の生存率の減少とEMTプログラムの増大とが相関する理由は、EMTにより患者の化学療法に応答する能力が損なわれるためである
それにより全体的な予後が悪化し、転移する率が高くなる」

※concentrative: 集中的な、専念する

EMTプログラムを阻害すると、腫瘍のゲムシタビンに対する応答は高まった

「まとめると、我々の研究は化学療法の効力、そしておそらく標的治療の効力を高めるためにEMTプログラムを標的にするという方法の潜在性を評価する機会をもたらす」


http://dx.doi.org/10.1038/nature16064
Epithelial-to-mesenchymal transition is dispensable for metastasis but induces chemoresistance in pancreatic cancer.
EMTは膵臓癌の転移に必須ではないが、化学療法への抵抗性は誘導する


EMTの原因とされる2つの鍵となる転写因子TwistとSnailを欠損させたPDACマウスモデルを作成したところ、
そのようなEMTの抑制によって、PDACでの浸潤の出現、全身への転移は変化しなかった

EMTの抑制は癌細胞の増殖の増大につながり、腫瘍のヌクレオシドトランスポーターの発現が促進される
これはゲムシタビン治療への感受性の増大につながり、マウスの全生存率が上昇する