機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

遺伝子の発現と免疫系は癌の生存率と関連する

2015-07-31 19:43:41 | 
Gene expression, immune system linked with cancer survival rates

July 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150720114751.htm

スタンフォード
約18,000人の患者から得られた39タイプの癌の遺伝子発現パターンと患者の生存期間を統合したデータベース

細胞の成長に関与するFOXM1遺伝子の発現は複数の癌で予後の悪さと関連し、
癌への免疫応答を調整するKLRB1遺伝子の発現は保護的効果をもたらすようである


研究者はさらに、Cibersortという最近Newman in Alizadeh's laboratoryで発表された技術を使い、腫瘍に群がるflock白血球の構成を決定した
Cibersortは、腫瘍と普通の細胞の寄せ集めmishmashから特定の免疫細胞の比率を評価し、 腫瘍丸ごとbulk tumorの遺伝子発現から細胞タイプを推定するdeduce

このプロセスをNewmanは、スムージを分析して中身のフルーツとベリーを確定するようなものだとたとえた


「我々はそれぞれの充実性腫瘍solid tumorにどの免疫細胞が存在し、または存在しないのかを推論inferすることができる。そしてどのような種類が優勢prevalenceかを評価し、患者の生存情報と相関させる」

「我々はさらに、どのような種類の免疫細胞が腫瘍に浸潤しているかにもとづいて癌のタイプを大まかにbroadly区別できることを発見した」


http://dx.doi.org/10.1038/nm.3909
The prognostic landscape of genes and infiltrating immune cells across human cancers.
 
CD161をコードするKLRB1は主としてlargely腫瘍関連白血球tumor-associated leukocytesを反映する

CD161: NK細胞の表面に発現して細胞傷害を調節するタンパク質



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/02/150203123417.htm
Glioblastoma: Study ties three genes to radiation resistance in recurrent tumors

・MELKとEZH2タンパク質は、腫瘍のサブセットにおいて一緒に生じる

・MELKがないと、GBMは放射線により感受性である; MELKが回復すると抵抗性になる

・再発GBM腫瘍は、新規に診断されたGBMよりもMELK陽性とEZH2陽性の細胞が多い

・MELKと腫瘍形成性の転写因子FOXM1は複合体を形成してEZH2発現を促進する

・MELK, FOXM1, EZH2のレベルは患者の予後prognosisと強い関連がある


http://dx.doi.org/10.1016/j.stemcr.2014.12.006

膠芽腫glioblastoma(GBM)に由来する腫瘍形成性の幹細胞様の細胞tumorigenic stem-like cell(GSC)では、
有糸分裂キナーゼmitotic kinaseであるMELKが、発癌性の転写因子oncogenic transcription factorであるFOXM1と結合してリン酸化する

Polycomb repressive complex 2(PRC2)の触媒サブユニットEZH2はMELK-FOXM1複合体の標的であり、GSCの放射線への抵抗性を促進する

 MELK-FOXM1複合体→EZH2/PRC2→放射線への抵抗性

臨床的には、GBMではEZH2とMELKが共に発現coexpressedし、放射線照射後の再発した腫瘍postirradiation recurrent tumorsにおいて著しく誘導される
 


変異だけではなく進化が発癌を促進する

2015-07-31 18:18:00 | 
Evolution, not just mutation, drives development of cancer

Solving 'Peto's Paradox,' new model shows selection pressure of healthy tissue keeps cells with cancerous mutations in check

July 21, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150721134835.htm

発癌は「変異の蓄積」により起きると一般には考えられているが、
今回PNASで発表される論文はそれに対して、
発癌は細胞集団に作用する「進化の圧力」に依存すると論じる

論文は基本的に
健康な組織の状況landscapeの生態系ecosystemでは
健康な細胞は癌の変異を持つ細胞に打ち勝てることを示す

つまり、組織の生態系が加齢や喫煙などのストレス下で変化すると、
癌化する変異を持つ細胞の集団は突然「適応」して膨張できるようになる


提案されたモデルは、いわゆるPeto's Paradoxの理解を助ける
そのパラドックスとは「癌がランダムな変異によるというなら、大きな動物ほど早く癌になるリスクが高いはずだが、実際にはそうではない」


確かに癌の発症には変異や遺伝子の変化が必要である
しかし、それらの変異がどのように癌を引き起こすのか?
そのような変異が偶然「スーパー細胞」を創り出して、突然大暴れするrun amokということはなさそうである

発癌性の変異はしばしば/常に存在しているが、それは選択圧selection pressuresによって排除されている
つまり、組織の生態系tissue ecosystemとその圧力が変化すると、発癌性の変異を持つ細胞を健康な細胞よりも生き残りやすくなり、やがて癌細胞の集団が打ち勝てるようになる


http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1501713112
Toward an evolutionary model of cancer: Considering the mechanisms that govern the fate of somatic mutations.

適応度fitnessは動的dynamicで環境依存的な表現型の性質でありenvironment-dependent property of a phenotype、
発癌性の変異は体細胞に対して非常に多様な適応度への影響があり、それは加齢につれて変化する組織微小環境に依存的である



関連記事(元記事と同じくDeGregori氏)
http://www.sciencedaily.com/releases/2012/07/120702134732.htm
Why cancer rate increases with age (it's not what you think)
「なぜ加齢とともに癌は増えるのか?」
「我々は10代後半には成長が止まり、その時までに一生涯で得る変異の大部分を既に蓄積している」
「癌遺伝子に変異がある幹細胞は、むしろ排除されるとDeGregoriは言う」
「変異が蓄積して癌にする代わりに、我々が加齢するにつれて癌と戦うメカニズムが劣化する」
 

関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2011/12/111219101858.htm
Tissue structure delays cancer development
「数学モデルにより、結腸に見られるような空間的な組織構造が遺伝子変異の蓄積を抑制して癌化を遅らせることを科学者は示した」



糖尿病で承認されている薬で膵臓癌と前立腺癌を検出する

2015-07-31 18:01:42 | 癌の治療法
New method to deliver glucose to cancer cells could prove key to defeating deadly cancers

July 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150720145325.htm

癌細胞は大量のグルコースを増殖と生存に必要とする
そして長年の研究により、受動的なグルコース輸送体のGLUTが、腫瘍への主なグルコース輸送手段として確定されている
GLUTはPET (positron-emission tomography) を使った現在の腫瘍検出法ならびにステージ判断の基礎だが、
このタイプのPETによる画像化は膵臓癌と前立腺癌の検出手段としては信頼できず、検出とステージ判断として使うことは推奨されない


UCLAジョンソン総合がんセンター/UCLA Jonsson Comprehensive Cancer Centerの研究者は、臓癌と前立腺癌でほとんど調べられることがないSGLT1とSGLT2に注目した
SGLT1/2は元々膵臓と前立腺で発現している

WrightとBarrioたちは腫瘍でのSGLT1とSGLT2の分布を初めて図示化mappedし、グルコースアナログを使ってGLUTによって取り込まれる量を計測した
その結果、SGLT2は実際に膵臓と前立腺の腺癌で発現し、グルコースを腫瘍に輸送する際に機能していることを発見した
これは既にFDAによって承認されているSGLT2阻害剤がこれらの腫瘍に使える可能性を意味する

研究チームはさらに、SGLTに特異的な放射性radioactive画像化プローブを使ってSGLTの活性をマウスモデルで計測した
その結果はSGLT2がグルコース取り込みに積極的にactively関与することを確認するものだった

WrightとBarrioは、膵臓癌と前立腺癌でのSGLTの重要性をさらに調査するため臨床試験を始める予定である


http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1511698112
Functional expression of sodium-glucose transporters in cancer.

SGLT特異的に画像化する放射性プローブ/ the specific radioactive imaging probe for SGLTs
 α-メチル-4-デオキシ-4-[18F]フルオロ-d-グルコピラノシド/ α-methyl-4-deoxy-4-[18F]fluoro-d-glucopyranoside


GLUTプローブ/ GLUT probe
 2-[18F]フルオロ-2-デオキシ-d-グルコース/ 2-[18F]fluoro-2-deoxy-d-glucose


※ピラノシド/pyranoside: ピラン環構造を含む配糖体