グルコサミンは低糖質食を模倣することによって長命を促進する
2007年に、マイケルRistowは、あまりに多い糖質は線虫(老化の研究に広く使われるモデル生物)の寿命を短縮することを示した。
反対に、これらの虫で炭水化物の代謝をそこなうことは、寿命を延長した。
残念なことに、その時に虫で用いられた方法は、予想外にも齧歯動物では効果がないようで、それゆえに更なる研究はされなかった。
ドイツで行われた研究においてRistowたちはグルコサミンを線虫に適用して、5%ぐらい長く生きることがわかった。
次に研究者は老化したマウスに対してグルコサミンを与えた。
そのマウスは生後100週間であった。これはヒトの約65歳に相当する。
マウスに補助食品を与えると、寿命は10%延長した。これはヒトの寿命の8年に当たる。
さらにグルコサミンは、高齢マウスのグルコース代謝を改善して、糖尿病から保護することを指し示した。
付加的な分析で、グルコサミン補給は虫とマウスでアミノ酸の分解を促進することが分かった。
アミノ酸はタンパク質の重要な構成要素である、そして、彼らは炭水化物がない場合優先して代謝される。
これは、グルコサミンがヒトでも低炭水化物食を『模倣』することをほのめかす。
日々の食事の炭水化物の摂取を減らさずに、低炭水化物を模倣するのかもしれない。
学術誌参照:
1.D-グルコサミン補給は、線虫の、そして、年をとっているマウスの寿命を延長する。
性質通信、2014;
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/04/140408122135.htm
<コメント>
グルコサミンのサプリはローカーボ食にすることなくローカーボと似たような効果があるのでは、という研究がNature Communicationに掲載されました。
どうであれ、グルコサミンは関節痛への効果は無いようですし、
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/03/140311101116.htm
多すぎるグルコサミンは糖尿病リスクを増加させるという関連記事もあります。
http://www.sciencedaily.com/releases/2010/10/101027111349.htm
>Too much glucosamine can cause the death of pancreatic cells, increase diabetes risk, researchers find
10パーセント寿命が延びても、糖尿病になってしまっては意味がありません :P
アミノ酸の分解を促進するのが効くらしいということで、タンパク質の摂取を少し控える方が安上がりになりそうです。