日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

大企業平社員は、お金が貯まる

2008-05-27 14:30:12 | Weblog
なんだか、タイトル付けだけで売り上げを伸ばしている、最近のベストセラー本みたいなエントリーになってしまいましたが(笑)

さて、僕はお金がなくてピーピーしているのが日課ですが、だいたい同じ職場で3年近く働いていると、他人のフトコロ具合も自然と判ってくるというものです。

仕事のできないランクにされている社員で、いつも給料日前になると「あと300円しかない。500円しかない」などと騒いでいる人がいるのですが、実は彼には、かなりの貯金があったりするわけです。

その人の場合、財形貯蓄の天引きを毎月5万円ずつ、30年も続けているのだそうです。

彼は、クレジットカードを持っていないし、使い方も判らないので、毎月給料前にお金が無いと、無いなりに我慢しているというだけなのですが、長年の天引きを単純に計算すると、5万円×12ヶ月×30年=1800万円ですから、それに利息を足した金額が彼の資産になります。晴れて定年退職をした暁には、退職金と合わせて恐らく4000万円以上の資産を彼は手にしていることでしょう。

先日、別なグループに転籍することになった50代の先輩の貯蓄は3000万円あるという話を聞かせてくれました。同じく50代の人で、仲良くしている人がいるのですが「オレだって2500万円くらいはあるぞ。嘘だと思うなら今度通帳見せてやってもいいぞ」と、にこやかに話をしてくれるのですが、その人も会社では万年平社員のランクを甘んじてきた人でありました。

その他にも、20代で10年勤めている女性なら、だいたい1000万円くらいは貯めているそうです。

大企業の人間がこんなにお金を使わないとは思っても見ませんでしたが、たいがい中小零細企業の人間ほど、収入も少ないのに散財してしまうものなのだな~と思うことしばし。

もう一つの面白いのは、出世できなかった人間は、携帯を持たなかったり、車を持たなかったり、インターネットをしていなかったり、たいがい消費に消極的であるということ。バイタリティーがあって出世した人間の方が、酒だ、車だ、デジタル家電だ、ゴルフだ、パチンコだと、どんどん散財して、あまり貯蓄をしていないというのが一般的なようです。

まあ、中小企業だとそうもいかないと思われますが、少々消費に失敗しても給与の5~6ヶ月分にあたる年間のボーナスが出るというのも、かなり大きな貯蓄要素になると思われます。

こういう話を考察してみると、貯蓄に関して言えば、人間の頭が良いとか悪いとかいう話はまったくワケがわからなくなってしまいます。

僕の場合、早くも、今年100万円貯金するという目標を大幅下方修正せざるを得なくなりましたが(爆)、100万円貯めるには、10年というスパンで考えると月々8333円なわけで、本来これなら手に届く範囲のはずなのですが、現在日本の貯蓄ゼロ世帯は23パーセントもいて、単身者では41パーセントという驚くべき数字になっています。

短期的に利口であっても、長期的に莫迦になってしまう人間の弱さを表していますが、まずは、給与の1割を天引き貯金、という現実的な目標を実践してみるしかありますまい。