日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

ロス疑惑について

2008-02-25 21:28:51 | Weblog
しかし、世間は何を驚いているのやら。

米国の凶悪犯罪に時効が無いことは知っていましたし、かつて、作家として著名になった安部譲二がロスへ旅行したときに、空港内で警察に連行され、一週間の拘留中、過去の犯罪歴を洗いざらい説明させられ、ほとんどが喧嘩ファイトだと分かったところで、米国滞在を許可されたというエピソードを思い出して、そんなものだろうなと思っていました。

パスポート一枚で、犯罪履歴まで調べられるわけですから、ヤクザが空港で拘留される話など日常茶飯事でしょう。キム・ジョンイルの長男を不法入国で銀座や、東京ディズニーランドで遊ばせて、すんなり帰国させてしまうくらいの長閑な国ですから、日本政府が甘すぎるだけです。

日米協定で裁判を日本で行うことに合意があったというなら、三浦氏がその点を証明すれば済むだけの話でしょう

二十数年前の報道が、あまりにも大騒ぎしすぎていたというのもありますが、本当は、無罪判決がくだされようが、みんな彼がやったと未だ思いこんでいるから、報道ネタとして有効であったというだけでしょう(笑)

その間に、白黒のハッキリしたもっと凶悪な犯罪が星の数ほどあったことなどすっかり忘れて、マスメディアも、朝青龍問題などにどーっと関心が流れたりしていますから、何十年過ぎようが、日本人の精神年齢はな~んも変わっていないということなのであります。

米国では保険金目当ての殺人に、死刑判決が下されることは珍しくありませんが、果たして、日本の無罪判決を受けた者が他国で死刑判決を受けた場合、日本政府は本気で彼を助けにいくのだろうか。

その点が、気になるところではあります。

楽しいことは、どこにある?

2008-02-22 11:22:00 | Weblog
今日は仕事が午後からなので、何か楽しいことがないかな~って、検索エンジンに「何か楽しいこと」と打ち込んで色々探してみました。

それで目にとまったのは、「楽しいことは自分で探す」とか「楽しいことは身近なところにある」とかいう文章が出てきたので、「もしかしたらそうかも」と、とりあえず家の中の読みかけの本やら、購入したまままだ読んでいない本を漁ってみることにしました。我が家の蔵書は3000冊はゆうに超えているので、たしかに楽しいものがこの中にあるのかも知れません。

で、いつ買ったか覚えてもいないブックオフ価格105円で購入した「世界の日本人ジョーク集」という本を手に取り、読んでみました。


●あるアメリカの子どもの幸福な休日

 待ちに待った日曜日。今日は学校も休みだ。いつもより遅く起きた僕は、まずソニー製のテレビのスイッチを入れる。毎週楽しみにしている日本のアニメを観るためだ。
 それが終わると、マンガを読む。でも、今日はゆっくり読んでいられない。パパとハロウィンの衣装を買いに行くのだ。
 パパ自慢のトヨタに乗り、ショッピングセンターへと向かう。カーラジオからはイチローがまたヒットを打って新記録を作ったというニュース。いったい何度目の新記録?
 買ってもらったのはポケモンの着ぐるみ。これで人気者間違いなしだ。それにクリスマスに欲しい新しいニンテンドーのソフトもしっかりチェックしておいた。でも、プリンセス・テンコーのフィギュアも欲しいんだけれど。
 ランチにおいしいスシを食べてから家に帰った。僕はまたマンガの続きを読む。パパはトヨタを洗いだした。これから、前から観たいと言っていた『ラスト・サムライ』を観るためにママと一緒に映画館に行くらしい。
 お兄ちゃんはホンダのバイクでガールフレンドの家にでも向かったようだ。夕方にあるカラテの練習まではデートでもするのだろう。
 僕は思う。アメリカとはなんて豊かな、いい国だろうって。僕はアメリカに生まれて本当に良かった。僕はアメリカを心から愛している。そしてアメリカの文化を誇りに思っている。

(引用終わり)

ううむ。

上の文章がジョークだとしても、確かに、世界中でポケモンは大人気だし、「ドラゴンボール」の鳥山明や、「スーパーマリオ」の宮本茂はもっとも尊敬される日本人だし、中国人やロシア人がスシを食べ始めるなど世界的な日本食ブームで、日本製バイクは世界でも圧倒的シェアで乗られていて、パナソニックやソニーの電化製品がアメリカの家電メーカーを淘汰させたのも事実ですし、トヨタの生産台数はとうとう世界一になりました。

そんな豊かな国に住んでいるはずなのに、長年の不況で今の日本人は、高騰する小麦価格に何ら対処もできず、中国産の毒入り食品におびえ、中国製の衣料品を着て、お金がないので軽自動車か中古自動車にしか乗れなくて、中国や韓国で製造された家電製品を使うようになり、民法のつまらない番組や、違法コピーやファイル交換で音楽や映画を観るしか楽しみがなくなり、優秀な野球選手はアメリカに取られていって、なんだかとても暗い世の中に住んでいるような気がします。

話を分かりやすくいうと、これだけ供給能力があっても、日本人の可処分所得が減り続けて、需要能力がなくなってしまったので、質の良い国内供給力は景気の良い海外の需要に渡り、安くて質の悪い海外の製品を貧乏な日本人の生活のために、供給力を海外に求めざるを得なくなっている歪んだ図式が、とてもよくわかるというものです。

構造改革というものが、経済の需要サイドではなく、供給サイドに向かって「頑張れ頑張れ」と言い続けてきたことの、とてつもなく大きな間違いを、新聞なりテレビなりで、そろそろ指摘されてもいいと思うんですけどねえ。

今日探してみた、「何か楽しいこと」は、身近なところにあるようですが、日本人には手に入りづらい現状があるような気がしました。

「3福」の時代

2008-02-21 12:21:56 | Weblog
政府が小麦価格を30%も上げてしまうという暴挙の中、それを待たずにネット難民頼みの綱である、栄養価の高いつぶあんマーガリンが、近所のスーパーで、一個78円から105円にアップしていました。

スタグフレーションまっただ中ですが、福田総理に、日銀の福井総裁、額賀福志郎財務大臣と、日本の経済を動かす立場にある「3福」トリオは何をやっているのだか。

今月は、節分の月でしたが、マメをまいて「福は外、鬼は内」と言ってやりたい気分です(笑)

さて、小麦価格が30%上がったからといって、どうして加工品価格まで何十パーセントも上昇してしまうのは、皆さんおかしいと思いませんか?

それ以上に、下のブログをぜひ読んでみてください。


http://tech.heteml.jp/2007/12/post_1115.html
さて、小麦価格が30%も上がると「リーク」されてるわけだけど(笑)
「国際的な不作」「バイオ燃料転換による作付け面積の減少」「中国などによる需要の増加」が影響して、小麦の取引価格が「暴騰」
なんと、ブッシェルあたり10ドルの大台に乗った! 倍になったんだぞ!!とのことだけど・・・
まあ、それで30%のアップに留めてもらってるんだから、お上に感謝でもしますか

と、思う前に、自分で計算してみる、へそまがりのあっしであった(笑)

平成18年産麦の政府買入価格の算定(案)(PDF)

⑵ 基準額の算定
58,833円
-------  × 60kg = 8,040円/60kg(裸価格)
439 kg


で、取引価格が「大暴騰」してる、国際価格は・・・

1ブッシェル(27.2キロ)として、約2,472円(FOB)、たったの


(引用終わり)

こんなに国内外で価格に差があるものを、ぼったくり状態で税金を取ってきた政府が更に30%もの価格上乗せをするという考えなわけです。

まあ、農家出身の僕にとっては、日本人がコメを食べるようになったり、国産の小麦価格が上昇したりすれば、別にいいかなとも思うわけですが。

スタグフレーションの時代を考えると、こんなに経済の歪んだ時期もなかったでしょう。

ともかく、昨日も今日も、炊飯器でコメを炊いて食べている、僕でありました。

きっこの日記を読んで

2008-02-11 00:17:14 | Weblog
君が代や、天皇制についての彼女の考えがよくわかりますが、経済左翼政治右翼の僕なんかでも、すっかり引いてしまう内容です(笑)
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2008/02/post_4f60.html

僕の知る限り、保守系の学者は「君が代」が、天皇への服従の意味ではなく、古今和歌集の恋歌であったことは、きっこさんに言われるまでもなく、かなり前から知られていたことと記憶にあります。

まあ、天皇制に反対するのは自由ですが、三権分立が輸入される前から、権威(天皇)と権力(将軍)の分立(権権分立)があるのは、政治的には優れているものととらえています。

山本七平がいう日本教のような柔軟な宗教観がコアにあって、仏教が輸入されようが、キリスト教が輸入されようが、創価学会が日本支配を狙っていようが、日本人なりに吸収して、決して同化されない強さというのは、天皇制があってこそだと思うわけです。まあ、明治時代に天皇を神として政治の中枢において、キリストと同列に扱ったのは、どうだったかな~と思われますが。

きっこさんが支持している社民政党は、もともと西洋発の民主主義の一つのあり方なのですが、その民主主義というのも、権威的なものはキリストにゆだねており、根無し草のところに主権在民がパーッとでてきたわけではないわけで、そんなにパーフェクトに近いというほどのものではないでしょう。

多数決主義が、小泉自民をあれだけ、躍進させてしまったのですから、特にプロテスタント系の民主主義には、かなりの欠陥があると我々は経験しているはずです。こんな世の中でも、民主主義でいくしかないのかも知れませんが、将来行き詰まったときには、天皇のことを思い出させてもらえばいい。仁徳天皇だったらどうしたか、ってね。

僕が支持する国民新党と、社民党では、反自民・所得の再分配という点で共通点が多いのですが、亀井さんとお付き合いしていた我々にとって、ここら辺はやっぱり違うものと思われます。

・追記

↓これはやはり良い。下は国民新党の「暮らしを守る緊急20兆円経済対策」です。
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http://www.kokumin.or.jp/seisaku/20080125.shtml
暮らしを守る緊急20兆円経済対策

アメリカのサブプライム・ローン市場の崩壊に端を発した株価の大暴落は、相当に根が深い。特に、日本はここ数年、「構造改革」で国内需要を極端に圧縮してきたために、輸出依存が過去最高の水準まで上昇しているので、外需の減少と円高で、日本経済は戦後最大の危機に直面している。

日本経済は極度に疲弊しており、あらゆる面で格差が拡大、地方経済は窮乏の度を深め、医療システムと社会保障制度が崩壊の危機に瀕している。国民生活も急速に悪化・貧困化し、国民の可処分所得(手取り給与)は9年間も続落、貯蓄率は急落し、生活保護を受けている国民は110万人にも達している。実に四世帯のうち一世帯は預貯金がゼロにまで落ち込んでいる。しかも、原油高の結果、日本の消費者物価が上昇し始めており、日本は大不況にもかかわらず、物価が上がり始めるという異常な事態(スタグフレーション)に陥る懸念が濃厚になっている。このまま放置すれば、間違いなく「平成恐慌」というべき事態に発展するであろう。

しかし、幸いなことに、国民も政府も多額の金融資産を保有しており、この金融資産を国民のために使えば、経済危機を克服できるのである。これは資産取り崩しの一時凌ぎ的な政策ではない。懸命に働く国民によって支えられている日本経済への適正な投資による経済規模の拡大を見据え、未来への投資を旨とするものである。適切な投資なくして懸命に働く国民がその成果を手にすることが出来るはずもない。切り詰めるだけでは、経済規模も財政も縮小していくだけである。

このように、わが国が直面する危機に際して、国民新党は、早急に「緊急経済対策」を実行し、国民生活の防衛と消費の促進を図り、日本の経済力を回復させるために、速やかに、以下の政策を実行すべきことを提案する。また、国会においては、ヘッジファンドの投機的な行動を規制すべきであるという欧州諸国の提言に、日本も賛同すべきことを提案し、市場の安定化を一層促進することに努めていく所存である。

1 石油価格高騰に伴う緊急経済対策

石油価格高騰に伴う国民生活の深刻な負担増を解消するため、総額3兆9千億円の緊急経済対策の実施。

2 所得税の減税

定率減税の復活
2008年6月末までに2006年度と2007年度の定率減税廃止相当額を、納税者のみ使用可能なクーポン券で支給する。
課税最低額を現在の325万円から360万円まで引き上げる
2008年度から基礎控除を35万円増加させることで、現在、所得税を払っている325万円から359万円間での標準世帯(夫婦と子ども二人)を無税とする。これで課税最低額は先進国並みに戻る。
以上のことを実現するための一助として、高額所得者と大企業の税率の適正化をはかる。

3 労働分配率の上昇

大企業における労働分配率を向上させ、勤労者の所得を増やすよう経営者に求める。

4 住宅ローン税額控除額の拡大等

借入残高の2%までの税額控除、新規購入のほか修繕・改築も含む、二戸まで対象(参考:米国の住宅減税、583億ドル〔6兆円〕)
住宅ローン返済困窮者に対する5年間の住宅ローンの返済猶予

5 中小企業対策

中小企業投資促進税制の継続(2008年3月末切れる)
投資減税(新規)
投資額の20%を法人税から控除
事業承継税制の抜本的拡充
非上場株式等に係わる相続税の軽減措置について、現行の10%減額から80%納税猶予に大幅拡充
大企業と下請け・孫請けとの企業間取引の公正化、適正化
官公需法に基づき毎年度閣議で決定される「中小企業に関する国等の契約の方針」により地元中小企業に対する契約の機会(随意契約及び指名
競争契約)の増大をはかる

6 証券税制の改正

個人投資家を対象として損金の繰り延べ期間を現行の3年から5年に延長する。


7 農業問題

食料品の自給率を増大させるための一環として農業経営の安定化を図ることとし、個別所得保障制度を創設する。
米食の内需拡大(需要喚起)のため、学校給食は米食使用を原則とする。また、給食費支払い困難な家庭の救済を図る。

8 教育投資の充実

独立して修学できるような大型奨学金(10万円位/月)を導入する

9 国民健康保険の充実

国民健康保険の適用を停止されている国民に対しては、医療費を全額政府負担とする。

10 医療・福祉費の増額、6,000億円の支給等

2006年6月閣議決定の「社会保障費を5年間で1.6兆円削減する」を凍結、2007・2008年度の削減分(6,000億円)を一括して復現する。2009年度からは社会保障費を増額する。
医療における新しい投資に留意する。診療報酬における技術料のアップ、病院診療所の機械器具の更新及び特に勤務医の待遇改善を図る。
障害者自立支援法に基づき障害者に対して賦課されている一割負担の凍結及び施設環境等の整備をはかる。

11 地方交付税交付金を2000年度の水準まで戻す

使途を投資案件と教育・医療・福祉に限定し、一括で地方政府に支給する

12 財源措置

以上の財源対策としては、消費税によることなく、経済成長による税収増を基本とし、緊急の具体策としては、当面、外国為替資金特別会計の積立金・運用収入及び財政投融資特別会計の金利変動準備金・運用収入等の一部を当てる。

パレートの法則

2008-02-10 04:21:35 | Weblog
ビル・トッテン氏のコラムより
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1186517_629.html
エンロンと今回のサブプライムローンに共通する点は、米国企業経営者の報酬の仕組みが、彼らの貪欲さを煽っているということだ。その仕組みと大きなインセンティブによって、経営者は企業所得を大きくみせるための行動をとる。それがサブプライムローンのように、企業リスクを大幅に増やすようなやり方をとらせる。そしてそれによって企業経営者自身は巨額の報酬を手にすることができる。こうして、シティーコープ、メリルリンチといった企業の経営者は責任をとって辞任したが、しかしすでに彼らは巨額のボーナスを手にしているはずだし、退職に際してもおそらく痛くない条件がついていたことは想像に難くない。

日本政府や企業に『透明性』を説教する米国とはこんな国なのだ。そして元財務長官だったロバート・ルービンは、自分がボードメンバーだったにもかかわらずこのような事件を防げなかったシティコープの新しいCEOになる。究極の格差社会米国では、勝者は常に勝ち、敗者は常に一般国民なのかもしれない。つまり規制緩和された米国では、ルールなきジャングルにも等しく、ごく少数の企業経営者が不正な会計操作によって自分だけが儲かるような仕組みがあり、それによって一般大衆が被害をこうむろうとも関係ないといわんばかりの社会なのである。

政府与党、そしてそのお抱えエコノミストたちは、いまだに米国の言いなりで、さらなる規制緩和、民営化を進めようとしている。日本を米国のような国にしないためにも、その逆、国民を、日本国を米国から守る規制を政府はいまこそ強化するべきなのだ。国家をあげての大規模詐欺から身を守るにはそれしかない。


(引用終わり)

トッテン氏は正直な人で、我々日本人は、ほんとうに助かります。先日、ゴールドマン・サックス証券が、サブプライムローン逆張りで4480億円の利益を得たことをここに書きましたが、中国産の毒入り餃子情報を事前に知ってJT株を空売りした人間と全く同様に、こんな直接金融は元々がインチキなわけでしょう。骨法の堀辺正史さんの、喧嘩に勝つ秘訣と同じように、金儲けで常勝している連中の秘訣は、ルールを守らないことなのですから。

トッテン氏の言うように、自由化や民営化を推し進めて、国家のコントロールの利かない自由競争市場にしてしまうと、人間の社会空間がジャングル化してしまうだけです。

しかし、完全競争市場は、市場に均衡をもたらすという論理で、最近の経済学が実際に政治経済に影響を与え続けています。

政府が手を出さなくても、自然のままに放っておけば、経済は自ずと均衡するので大丈夫だという理屈です。福田首相なんかも、そんな認識でしょう。

サラリーマンの皆さんおなじみの、品質管理やマーケティングに使われるパレート図というのがありますが、これはもともとは、19世紀のイタリアの経済学者・社会学者である、ヴィルフレド・パレートが、金持ちと貧乏人の社会分布に用いた経済分析手法なわけです。

不良品の原因分布と、貧困者の人口分布が非常に似ているので、ずーっと世界中の職場でパレート図が別の目的で品質管理などに使われているのですが、「不良全体の80%は、20%の原因に由来する」「売上の80%は、全商品の20%が作る」「売上の80%は、全顧客の20%によるものである」といった解釈がそれで、これらは俗に80対20の法則、2:8の法則、80-20ルールとも呼ばれています。

富の80%は、20%の金持ちが占めており、残りの20%を80%の貧乏人で分け合っているという、アメリカや日本の現在の状況に非常に似ているでしょう。

新自由主義の経済学者の言うように、自然のままに経済をまかせて、市場をジャングル化させれば、確かに経済は均衡はするのですが、80対20の法則のところで均衡するというというのを忘れてはいけません。

これが産業革命でこき使われていた労働者にとって、19世紀の大問題であったわけですが、その後、共産思想の考えが貧乏人にとってどれだけ画期的であったか、なんとなく分かってきたでしょう(笑)

しかし今さら共産主義を選ぶわけには行きませんが、資本主義経済を許容した国家にとって、公共事業や農家への所得保障の再分配が、どれほど大切かと言うことを、わずか100年後の人間は、すっかりと忘れてしまうのです。

本当は、資本主義国ほど、経済に細心の注意をはかってコントロールしなければならないわけです。

そうしなければ、80対20のパレートの法則の枠組みの中で、死ぬまで20しかない富を80%の貧乏人の側で奪い合う、無間地獄で生きていくしかありません(笑)

日曜日のサンデープロジェクトを、振り返って

2008-02-09 17:26:45 | Weblog
「オエーっ」と、思い出すのも嫌気が差しますが、日本をダメにした二人が先週のサンデープロジェクトに映っていました。

竹中平蔵と、木村剛の売国コンビがなんやかんや喋っていましたが、司会の田原総一朗が、我々に縁の深い菊池英博さんの文芸春秋の記事について言及しているのを聴いて、買ってみました。

もう2月9日に新月号が出てしまうので、これから手に入れるのは困難かと思われますが、菊池英博さんがずっと以前から主張していたことを、伝いもれなくコンパクトにまとめられていたので、感心しました。

菊池先生の仰るように、アメリカの紙府や学者が日本には財政危機など存在しないと考えているのは本当でしょう。1600兆円の個人金融資産があり、政府の金融資産は538兆円、国債資金は殆ど国内で調達しており、世界最大の貿易黒字国である日本が、財政危機だなどというのがおかしいのです。

社会保障制度にしても、西洋の年金は、数ヶ月分の積み立てしかないというのに、5年分も6年年分も、金引当金を積んでいる日本の年金資金はどんどん積み立て金額を増やしていますし、社会保険も破綻というほどではありません。その運用益で年金財政を楽にしようなんてことも、考えていません。さすがの竹中も嘘がばれたので言わなくなりましたが、ずっと前から先進国でもっとも小さな政府です。20年来の不景気や、9年連続で国民所得を落としているのは、国が再分配機能を放棄してしまったのが、最大の要因でしょう。

混合診療の導入などは、マイケル・ムーア監督の『シッコ sicko』のように患者が傷口を手縫いで縫合するような未来しかなく、頭が狂っているとしか言いようがありません。金持ちと貧乏人が、腕のいい医者のいるところに、同じ病院で順番待ちで並んで、同じ処方を受けられるのが、日本の医療制度のいいところであったはずです。

しかし、木村剛は政府が消費者金融のグレーゾーンを撤廃したことにお怒りのようで、何を言っているのだと、思わず注目してしまいました(笑) 木村は、個人消費者の悲惨な現状はともかく、中小零細企業が金を借りる先がなくなったことが、問題だと言っていました。

彼は、日本振興銀行の頭取でもあったわけですから、サラ金に銀行の金を貸して大儲けしていたので、彼らに肩入れする心情は判りますが、こんなものは元々社会悪です。

だいたい薄利多売の時代に30%近い金利を借りて、まともに返済できる中小零細企業など殆どありませんから、サラ金から借りて行き詰まった経営者は、資産を全て手放してしまったり、自殺して生命保険金で返すことになります。

そんなことよりも、地方銀行や信用金庫が、金を貸すことのできるような経済にしなければ、話は本末転倒でしょう。

中小零細企業は、株を上場できる会社のように、資金を自己調達できませんし、都市銀行も金を貸してくれません。

その上、日銀は金融引き締めと、利上げ傾向ですから、元自営業者の派遣社員がぼくの職場にもたくさんいる理由が判るというものです。

商売の隙間なんてものは、景気が上昇しているときにしか、開いていないんですわね。

準備周到、しかし雪は止んだ

2008-02-03 22:40:52 | Weblog
今日は、思ったよりも大雪が降ったので、ちょいと車を出してみると、スベるは、スベるは。

北海道から千葉に引っ越してきて、20年になりますが、未だに車にチェーンなど付けたことはありませんでした。しかし、さすがに明日は早出の出勤ですし、路面が凍ると危ないので、まずは銀行に行ってお金をおろし、最悪はスタッドレスタイヤを買わなければならないなと覚悟して、オートバックスへ向かいました。

オートバックスでは、2万円以上もするチェーンを買い求める客で黒山の人だかりでした。スタッドレスタイヤ交換の待ち時間も4時間という、アンビリーバボーな状態。レジの近くの電話も鳴りやむことは、ありませんでした。

「2万も、3万もするものが、こんなに売れるんじゃ、笑いが止まらないだろうな」という客同士の会話が聞こえてきました。

驚くべきは、オートバックスの在庫能力で、チェーンが売れても売れても、どんどん棚に並べていく様を見るのは、気持ちの良いものでした。

カー用品店も、大店立地法によりマンモススーパー化したわけですが、今まで規制緩和や、供給サイドの構造改革を責めすぎて、ごめんねごめんねといってみたり。でも、よく考えてみたら、前もって予測しておけば、近所のガソリンスタンドでも注文して買えただろう、オレ。と、自分の落ち度に気が付いてみたり(笑)

そんなワケで、幼稚園児でも付けられそうなスーパーワンタッチのタイヤチェーンを購入し、お店の駐車場で早速取り付けてみたのですが、片側を54秒で装着できるといったお店のプロモーションビデオは、少し大げさなような気がしました。が、自分のルービックキューブの完成時間くらい、てゆうか1分半くらいで付けられましたから、これを考えた人は超越的にクレバーな人だと感心してしまいました。

ついでに、人間様の足もとも心配だぞと、東京靴流通センターに行き、北国使用のスパイク付き雪道も安心&完全防水シューズがあったので、速攻で購入。懐かしいというか何というか、中学時代に大流行したスノートレーナーを追い越して、小学生のときの、月星折りたたみ式スパイク付き長靴を思い出してしまいましたよ。

これで、僕の冬道の武装は最強に強まりました。

その後は、雪でもアイスバーンでも何でも来い! といった感じで道路を走行。オラオラ、準備の悪い奴らが、トロトロ走ってるんじゃないよっ! てなことも思いつつ。

気分が良くなると、すぐにお家に帰るのはもったいないので、スタッドレスタイヤを購入するかも知れなかった余分なお金で豪遊しているうちに、すっかり雪は止んでしまいました。

結局、チェーンは買わなくてもすんだ鴨(笑)

風邪をひかない秘訣

2008-02-03 10:52:55 | Weblog
僕は、転職して2年くらいになりますが、今日は二連休の初日というのもあって危うく風邪をひきそうになりました。数週間前の風邪のぶり返しになるところでしたが、最近会社では、風邪を引いて休む人が多いです。

このように2年間、まったく風邪をひかなかったわけではないですが、幸い休まずには済んでいるので、職場の人には風邪を引かない人物だと思われています(笑)

でもなんとなく、風邪をひかない秘訣というのも、ある程度見えてきたような気がします。

それはまず、衣服を着用する際、一部は厚着で一部は薄着であるとか、身体の恒常性いわゆるホメオスタシスを狂わせるような、温度差を作らないこと。

皆さんも、「おへそを出して寝ると風邪ひくよ」とか親に言われた記憶があると思いますが、めまぐるしく変化する外気温に対して、人間の体温は一定の温度を保とうとしているわけですから、ファッションだからといって、おへそを出して歩いたり、生足で表を歩いたりすれば、いくら高度なサーモスタットを人体が備えているとは言え、機能が追いつかなくなるものと思われます。

今日風邪をひきそうになった原因を思い起こすと、表が寒かったので、厚手のオーバーを着てパチンコ店に行ったのですが、店内が高めの温度設定だったのに、中は薄手のシャツだったので、脱ぐには寒いし、しょうがなくオーバーを脱がないで遊技に夢中になっていたのが、風邪をひきそうになった原因でした。

エヴァンゲリオンの新台をやっている途中で、頭が痛くなってきたので、風邪になりかけと感じて、もう少し遊びたいのを我慢して損切りし、店外に出たのがかなり良い選択でした。家に帰って、速攻でエスタック・イブ(と同じ処方の風邪薬)と、夕食には魚肉系のタンパク質を取り、現在はだいぶん回復しました。

季節の変わり目の急な温度変化で風邪を引きやすいというのはありますが、冬になって急激に暑い環境で長時間我慢していると、やはり体調を崩してしまうようです。人体は、冬の外気温に対応できるように長時間かけて温度調整を対応できるようにしているものと思われますから、冬のまっただ中に、夏場と同じ室温に放り込まれると、これもやはり体調を崩す原因になるのでしょう。

季節の変わり目には、衣類を外気温に遭わせてマメに着替えることが大切だと思われます。

あとは連休になって、気を抜きすぎると風邪をひくというのもあると思われます。

人間がふだん吸っている空気というのはウィルスだらけなわけですから、隙あらば、人間の恒常性を破壊しようと常に狙いを定められているような気がします。

おそらく、意志の力が免疫性に、なんらかの変化をつけられるのではないでしょうか。

僕の弟は、手洗いと、うがいをやっていれば風邪をひかないと豪語していたその1時間後に、久しぶりの風邪をひいて寝込んでしまいましたから、自分は大丈夫だと、気を抜いて安心してしまったところに、ウィルスの強盗団が襲いかかったきたようなこともありました。

以前、風邪は、憑依現象に似ていると、シュタイナー思想の先生に教わったことがありますが、まさに人間の高慢さや、気の緩みの隙をついてくるところが、憑依現象そっくりです。

憑依現象への対応のように、「風邪には、付き合わないこと」というのが、先生の言葉でした。

彼も長年風邪をひかない達人でありました(笑)

日本に住みながら、引き裂かれた個体であるということ

2008-02-03 10:52:01 | Weblog
西村眞悟の時事通信より

http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=329
1,私の長男の死は、もはや私事ではないので、おおくのことが分かってきた。
 如何に多くの若者が鬱により苦しんでいるかが分かった。これは深刻な「時代の病」である。
 ここから見えてきたものは、お互いに無関心な、荒野のような日本社会、戦場のような日本社会の荒涼たる姿である。これは、拉致被害者に無関心で長年なされるがままに過ぎていった土壌と同じである。
 この背景には、「引き裂かれた自我」があるのではないか。
自分が意識できる自我は小さいものである。それを支える大きな「無意識の自我」、さらにその母体としての「民族の自我」があるが、
戦後六十年のなかで、遂にこの日本人の「民族としての自我」が引き裂かれているのではないか。
 よって、我々は国柄を取り戻し、ご先祖から受け継がれた「民族の自我」、「無意識の自我」と調和する社会を回復しなければならない。
 これこそ、即ち「戦後体制からの脱却」である。
 市場原理主義、国境を否定した地球主義、改革主義のなかで、日本という国家も日本民族の歴史も、日本人も見失われた。
 この見失われた荒野と青年の鬱は直結している。
 よって、私の政治行動は、これら見失われたものを回復することであり、当然、林太郎と共に歩むことになる。

(引用終わり)

社会と引き裂かれた自我、そして国家を結びつけるところが、西村さんらしいところですが、まあそれ以前に、グローバル化されていく社会などに巻き込まれて、なにものにも、あらゆる共同体にも属しない個の確立なんて、まったく出来ないとは思いませんが、そうとう至難の業だと思うわけです。

日本は、昔からの地域コミュニティーがほぼ崩壊しているところで、一人か二人で住んでいる家族形態がふつうになりました。一昔前のニューヨーカーと同じように、お利口な人間ほど結婚などせずに、一人で住んでしまいます。

口うるさい親戚も、うざいと思われていた世話やきオバサンも、今となっては貴重な存在でした。それどころか、男女の共同生活すらトラブルの壁ひとつで乗り越えられなくなっていますから、個の確立の一方で、コミュニケーション能力がどんどん弱くなっているのでしょう。

外国人が日本に住むと、もの凄い孤独感に襲われるといいますが、当の日本人が一番苦しんでいるのでしょう。

まさに、この日本に居ながら、共同体の心地よさから引き裂かれ、味気のない虚無的な空間に拉致されたのが、現代の個々の日本人の姿のような気もするわけです。

とはいっても、引き裂かれた個体の中で、哲学書とか思想書、昔ならカミュやドストエフスキーの小説などを読んでじっくり自分の内面と向き合うなどして、孤独に耐えられる人間はごく少数です。

それどころか、孤独に耐えられない希薄な人間同士は、携帯メールが気になってしょうがなかったり、インターネットのレスポンスが気になってしょうがなかったり、異性との関係に自信が持てなかったり、そのあたりの軟弱さなどは、一般的な現代人の心の有様なのでしょう。

近所や、親戚のコミュニティー崩壊を補うように、創価学会などは、家族的な共同体の安心感を武器に信者集めをしていますが、たいがいの日本人は浄土宗や、浄土真宗の系列であり、先祖からの慣習すら切り離そうとする創価学会のしつこい勧誘が嫌いでしょうがないでしょう。世界中で、宗教間の軋轢が超えられないことが、だいたい証明されていますから、今更宗教という時代ではないのです。

小林よしのりも、大東亜戦争を見直し、日本人の歴史を肯定的に共有し直すところから共同体を再構築していこうとしましたが、ネット右翼は小林から離れ、バランス感覚を失ってしまいました。小林が産み落とした副産物は、小泉&竹中の大応援団になってしまいました。

鬱病は治らないといいますが、コミュニティーにも、歴史にも、宗教にも頼れないのなら、薬で症状を軽くしていくしかないのだろうか。

鬱病患者に「頑張れ」という言葉が禁句だというなら、こんなに頑張らなくても生きていける世の中にしていくことのほうが、大切なんじゃないだろうか。

もしかすると、鬱病になる人の方が人体の正常な反応で、今の日本が、戦場であるという認識の持てる人間だけが、ただ生き延びられているということのような気がします。

戦場には、子供を産み落とさない、戦場では強い者だけが生き残る、戦場では散財しない、戦場では、同じ場所に長くいない、戦場では不用心に人を信用しない、戦場では隙あらば自分の利益のために奪い取る、まさにこの日本は、戦場ではありませんか。

自炊のススメ

2008-02-03 10:51:08 | Weblog
行政後手でギョーザ被害拡大
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=395825&media_id=2

前に、「たかじんのそこまで言って委員会」で、中国人窃盗団が日本で犯罪を繰り返す問題を取り上げていましたが。

そこで、元警視庁刑事の北芝健が言っていたのは、「戦前、酷い目にあったのだから、日本人には何をやってもいい」という反日教育の影響が、少なからず中国人の心理にあるということでした。

それを踏まえて考えると、日本の食卓に毒を入れることを平気でやる人間が中国にいても不思議ではありません。身内が戦前日本人に殺されたと思いこんでいる人間がいるとなれば、なおさらでしょう。

スーパーで4割引、5割引の日に、冷凍食品をまとめ買いする主婦がたくさんいますが、中国で生産されたものであれば、それでも利益が出ているということなのでしょう。

餃子の具なんか、何が入っているのか見た目で分かりませんし、肉をミンチ状にしてあるハンバーグや、煮込んだカレーなんかも、何が入っているか分かりません。

食料品の輸入超過も考え物で、中国に産業の多くを移転してしまったのも考え物です。スーパーで女性の買い物かごを覗いたら、冷凍食品やインスタント食品や出来合いの総菜なんかで一杯です。最近の主婦は、料理なんて、ロクにしていないのでしょう。

食料は、国内で生産したものを、自分で調理して食べるのが正しいですな。

できれば、自分の畑で作ったものを、自分で食べることができればベストですわ。効率主義の現代において、なかなかそんな手間のかかることはできないのですけどね。

料理は、なるべく自炊をするようにしましょう。