日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

広島・長崎の被爆者生涯調査

2012-01-22 07:40:21 | Weblog
なんだ、調査結果あるやん。

福島も、これから、がん、心疾患、脳梗塞、消化器疾患、呼吸器疾患が被曝により増加するということなのですが、広島の当時は、放射線疾患なんて誰も知らなかったでしょうから、今言われている放射線に過敏な人を精神疾患として悪者にしてしまうのはお門違いと言ったところでしょう。広島の原爆症はオカルティックな精神論ではなく、なるべくして病気になったわけです。

あと、広島原爆の総線量が、福島原発事故の100分の1でしかないことも頭に入れておきましょう。

http://www.nuketext.org/kenkoueikyou.html
広島・長崎の被爆者生涯調査

 広島・長崎での高線量被爆者は急性障害でなくなりました。広島にある放射線影響研究所では、爆心地から2.5km以内で被爆した86,572人の生存者について、放射線影響調査を行っています。その結果が被爆者の生涯調査報告書として1962 年から発表され2003年10月には第13報が出されました。この報告を読みますと47年間に及ぶ 調査の結果、がんだけでなく心疾患、脳溢血、消化器疾患、呼吸器疾患が、被爆により増加することが明らかになりました。そして、図4に示すように、被爆線量とがんの発生率には直線関係が成り立ち、ある線量以下の線量ならば被爆しても安全という「しきい値」の存在は証明出来ないことも分かりました。



 疫学調査では、調査の母集団が大きく調査期間が長いほどその結果は信頼性が増します。放射線影響の研究で、これだけおおくの人を対象に長期間調査した例は、世界的に見ても他にありません。母集団の大きさや調査期間の長さだけではなく、医学的・病理学的な裏付けという点から見て信頼性の高い研究として評価されています。しかし、不思議なことに日本の原子力安全委員会や一部の放射線影響の研究者たちはこの結果を重視していません。むしろないがしろにしているように見えます。しばしば彼らから「250mSv 以下では癌が増えるという証拠はない」とか「200mSv以下では、放射線の影響はないと われている」などという発言がなされます。
 このように原子力安全委員会や放射線影響の研究者たちが低線量影響を軽視するのは何故か。私たちはしっかり考えなければなりません。

(引用終わり)

(追記)放射線影響の研究者たちが福島原発事故の被害を軽視しているのは困ったものですが、現在0.05マイクロシーベルト程度でしかない広島市が全国で一番長寿であっても何の不思議もないわけです。内部被曝に関しては、日本のスーパーマーケットは、殆どが地元の食物を食べるウクライナと違って、基本地産地消ってほどではないです。

輸入品が物凄い物量だということを憶えておきましょう。

放射線学会の研究費がどこから金が出ていて楽観論を書いてしまうのは自明のものですが、医師の場合はまた違ったアプローチの警告が多いでしょう。

福島の降下量は大したことない?

2012-01-21 17:08:15 | Weblog
福島原発事故の放射能降下量がいったい、どのくらいになるのか、グラフには見せ方によって錯覚が生まれるのですが、ネットではこんな感じで核実験時代と比較され、線量の大きいのは一時的なものだし大したことないじゃないかと言う人もいます。




上のように、1、10、100、1000、10000と縦の数値が一桁ずつ刻まれた場合は、一段上にいくごとに乗数が増えることから、大きな錯覚が生まれるのですが、ふつうは縦の数値にそんな刻み方をしないので何だか恣意的意図を感じます。

データを下のきざみに打ち直すと、普通のグラフになるのですが、やっぱり大きいと思います。



東と西では汚染のレベルが桁違い。

2012-01-07 18:42:50 | Weblog
セシウムを吸収しやすいお茶でもこの程度。

【汚泥に含まれる放射性物質の濃度:内部被爆の指標】

福島市 447,000
東京(3月) 170,000
東京(現在) 55,000
前橋市 42,800
宇都宮市 26,000
★2009年全国水準 65
大阪市 28


【参考:お茶の葉に含まれる放射性物質】

神奈川県荒茶 3000
静岡県緑茶(フランスで検出) 1038
静岡県本山茶 679、614、602
★暫定基準(日本) 500
愛知県新城市荒茶 360
☆WHO基準 10
奈良県内荒茶 6.9
島根県生茶 0.48 (荒茶に換算すると2.4)

単位はBq/kg


昨日は、武田教授の高線量の記事で水と食料とガソリンの買出しに行ってきたのですが、本日のブログでは、避難の必要なないとのことで、僕の手元のガイガーカウンターの計測値も0.1~0.2マイクロシーベルト程度で、今回はいささか杞憂だったかも知れません。

しかし、関西の人が放射能に無関心なのは(実家の北海道もそうですが)こんな風に数値が何桁も違うほどの対岸の火事だからです。

セシウムの半減期が30年として、経済コラムマガジンの作者なども地上核実験時代の方が現在よりはるかに汚染されていたといっていますが、そうであるならば、放射能汚染数値は汚染されていない場所の数値は、核実験が今から60年前であったとして、福島の4分の1程度でしかないはずです。

ノアの箱舟では、人々は誰も彼の警告を信じずに、洪水に飲まれて死んでしまいました。

用心するに越したことはありません。

速報 福島中心にセシウム急増

2012-01-06 21:49:15 | Weblog
速報 福島中心にセシウム急増  マスク必要!!
http://takedanet.com/2012/01/post_43b1.html

文部科学省が1月6日に発表した福島県、並びに他県のデータを見ると、福島県および関東一円のセシウム降下量は、事故後とほぼ同じぐらいのレベルに達しています。原因は不明ですが、とりあえず、マスクをする必要があります。



今、緊急に調べています。結果がでたらすぐブログに上げます。念のための措置ですが、お子さんをお持ちの方はあまり外に出ないように。データの信頼性もチェック中です。

データは危険なレベルです。マスコミが報道していないのは不思議ですが、1平方キロメートルあたり100メガベクレルを超えていて、かなり危険です。逃げる必要はありませんが、マスクをして外出は避けてください。

しばらく後に葉物野菜が汚染されます。(データが正しければ)


(引用終わり)

誤報であることを願うばかりですが、事故後と並のレベルであるなら、昨日までの数万倍の放射能レベルです。

ちょいとこれから、ガソリンを満タンにして、ミネラルウォーターの買出しに行ってきま~す。

試されるのは、昨年の事故で、皆さんが何を学んだかです。

非常時に、スーッと動ける人間であれ!

オウム真理教の話

2012-01-05 06:11:50 | Weblog
年初めに、平田容疑者が出頭したというニュースで、久しぶりのオウム真理教のことを思い出してしまいました。

今から17年も前に起こされた地下鉄サリン事件は、現在は、まったく記憶にない若い世代が成人になっているものと思われますが、あれはオウム真理教という一宗教団体が、集団殺戮を企てた大変な事件でした。

身近でも友達が利用している電車において、たまたま通勤時間より遅い時間だったので助かったなんて思い出もあったのですが、連日のテレビ報道は狂乱状態で、宗教に少し詳しいジャーナリストが引っ張りだこになって一瞬で有名になったり、オウム信者ならみんな別件逮捕でも何でもありの状態だったような気がします。

日本人の大半は、あの事件の本質が分からないまま、時間だけが経過してしまったように思われますが、宗教の本質は狂気であり、体制との不調和に切り込んだ時にとても危険なものと化してしまうわけです。

だからこそ、古来より政教分離が大切だと言われているわけですが、オウムのおかげで宗教の欠陥も大きく見えてきて、日本の宗教は衰退の一途をたどってきたようにも思われます。

本当は、例えば仏教などでは、小乗で精神の雛形を育てながらも、それを外側にコミットさせていく大乗で世の中をどんどん良くしていくという理想もあって良いのですが、大きな宗教解釈では、より大きな幸福のためには、殺生も罪ではないというのがなきにしもあらずなのです。オウムの反省から、そういうことも、心の隅に入れておいた方がいいのかも知れません。

人殺しの解釈の自由度をもってすれば、政治なんて、より大きな善意をもって、経済政策の失敗や、薬害、公害、原発等のインフラの失敗、戦争によって、オウムより何桁も違う人殺しをしていますから(笑)

さて、振り返ってみれば、バブル時代は就職率は完全に近いもので、毎年給料もボーナスも上がっていきました。

個人の幸福というものが飽和状態で、人間の欲望というのは果てしないものですから、それ以上の幸福が頭打ちになってきたと思ってしまう人たちも、一方では増えてきた。

今でも、バブル時代に戻るのはうんざりだと思っている人が少なくないのが、日本がデフレから脱却できない本当の理由なのかも知れません。

そこで、生まれてこのかたお腹のすいたことのない坊ちゃん嬢ちゃんたちの一部が、宗教や精神世界に興味を示したのですが、たいがい新興宗教はエリート坊ちゃん達の火遊びのようなものでした。

末端信者は悲惨なもので、お金は不浄な物だと家財を教団に差し出したあとで、秋葉原などでオウムのパソコンショップの店員が、修行と称して路上で看板ぶら下げながら、声を枯らして宣伝していたのをよく憶えています。

彼らの宗教内容といえば、仏教の原本であるパーリ仏典の翻訳であるとか、西洋の神秘学的な秘儀であるとか、ヨーガから始まって、解脱という精神の飽和状態や、超能力のような超人的な力への関心だったりしたのですが、既存の宗教が陳腐で面白くないというのもあって、それはそれで当時は売れ筋のコンテンツだったのではと思います。

今の日本人なら、生きるか死ぬか、食うや食わずのところに、人間の生きる意味があると分かるのですが、麻原は、財産を自分に差し出させることで、そういう環境を作らせたんですね。

お腹いっぱいになってしまうと人間は、自分は本当に幸せなんだろうかとか、余計なことを考えてしまうのですが、永遠と続くように思われる退屈で限りない日常を我慢して生きるということも、本当は大切なことだったのではないでしょうか。

宗教における精神世界というのは、個人的にはあるにはあると思うのですが、それは人間の心を他者に預けてしまう帰依などしてはならないもので、自己自前で考えていかなくてはならないものなのです。

特に、信者が、教祖(グル)に身も心も預けてしまう東洋的な主従関係に問題があったのですが、宗教をやるなら教師と、生徒のような関係でなくてはなりません。「教え」こそ大事なわけで、人間を神様にしてしまう必要はまったくないわけです。

宗教が、そんな感じに厄介なものなので、唯物論のように、物質の優位性に重きを持たせた方が人間は騙されにくいのですが、共産主義も精神の拠り所にしては味気ないものですし、税金をとって再分配だけでは人間頑張らなくなって、経済も萎縮していくので、崩壊してしまいました。

リーマンショック後は、人間の欲求をひたすら追求しても良いという資本主義、自由主義も崩壊してしまいましたから、もう主義なんて(ケインズ主義意外にw)世の中にないので、人間、主義など持たない方がいいのかも知れません(笑)

人間、ご飯が食べられれば、ともかく退屈でも限りない日常を生き続けるのは、とても大切なことだと思います。

オウムの反省から、それを親が子に教えられなければ、未来の日本はないでしょう。

さて、東北大震災を目の当たりにした平田容疑者が、宗教を学んでいながら、何の人助けもできていない非力な自分に気が付いてしまったのなら、出頭もしたくなるのも当たり前ではないかと推察してしまいます。

細腕の宗教者より、電気や水道、土建業者などインフラ技術のある人、医療関係者、介護ヘルパー等の実務経験者の方が、はるかに人助けができる力があることが証明されましたから。

反対に、政治家や、中央官僚、大学教授、宗教の教祖など上の人間ほど災害時には役に立たなかったでしょう。

短い人生で、宗教や哲学とはなんぞやとか、金持ちたちの悪巧みとか、つまらない仕事を続けるのも捨てたものではないとか、私たちは、因果応報の結果まで見ることができました。

ただし、たそがれ行く日本を眺めていてもしょうがないので(自分たちも当事者なので)、もう一度、活気のある時代を見てから、寿命を迎えましょうや。

ガイガーカウンター買ったよ。

2012-01-03 00:10:34 | Weblog
在ウクライナ大使館のサイトです。
http://p.tl/vDwU

>「事故処理作業者」のうち,10%が死亡,16.5万人が身体障害者、

>住民の癌発生率が倍増、疾病の被害者は259.4万名で,うち61.7万名が子供。


当然、公式発表です。

数値が、ずいぶん多いように思えますが、これが、どこの国でも原発事故の被害を少なく見せようとしている現状において、ウクライナ政府の公式発表です。

かつてタス通信では、150万人の死者が出ていのるという数字もありました。これはいささかオーバーな気もしますが、いちおう頭に入れて置きましょう。
http://p.tl/4b5U

福島原発事故の流出した放射線量は、最低の発表数値でもチェルノブイリの20%くらいですが、これが、人口密度4倍の福島で起きるものと思われますから、最低でもほぼ同じ被害が起きると考えていいと思われます。

多くの原発推進派の方々がいうような、自然放射能と人工放射能を相対化させるのはナンセンスで、そもそも原発から放出されている100種類以上の核種の種類も量も違うでしょう。

たとえば海草に含まれている人間に必要な安定ヨウ素と(だからこその安定ヨウ素剤なのですが)、原発から出た、甲状腺癌を発症させるヨウ素は別物でしょうし、外部被爆と、内部被爆では衣服や皮膚で防護されていて入浴や洗濯で防護できるものと、体内細胞にまで取り込まれて防護できなくなってしまうものでは、まったく問題点が違うでしょう。

タバコの害や、交通事故の危険性と比較させるのもナンセンスです。

タバコはタバコで害があり、交通事故は交通事故で害があり、原発は原発で害があるので、それぞれのファクターで別々に解決させていけばいいわけです。

そういう考えが無いので、稚拙な原発推進派は、「交通事故は1万人もいるのだから…」とか言ったりもするのですが、現在の交通事故死者数は5千人程度ですし、喫煙率も物凄く減っています。

これは、それぞれのファクターの努力の成果なのですが、自分たちの都合でエクスキューズしながら、危険な環境を維持し続けているのは、原発関係者だけです。


普通の日本のメーカーは(介護ベッドなどでも)、たった一つの事故が起きただけで、本社の人間が小さな事業所まで詫びに来て、何らかの現状復帰に動いてくれます。

サービス業なら、それが当たり前でしょう。

日本の場合、各地でチェルノブイリ周辺の放射線値より高い数値が出ているということや、かつての足尾銅山、水俣病、ハンセン病訴訟、血液製剤HIV感染訴訟の歴史・経験から、日本政府は被害者を守らずに、企業を守ろうという感情が働きやすいので、警戒して当然だと思われます。

ところで、ようやくですが、ガイガーカウンターを買いました。

下の製品は、震災後は7万円弱とぼったくり価格だったので、現在は逆に2万円で販売されているロシアより値崩れしている値段(13800円)で買うことができました。
http://p.tl/4NEB

待ったおかげで、国民生活センターで指摘のあった中国製を買わずにすみました。

原発事故後の対処の仕方は、換気扇を密閉したり、N95のマスクを使用したり、自動車のエアコンを使用しなかったり、食品産地を選んで購入していましたから、やるべき防護は、メルトスルーの報道発表がされる遥か前にやることができました。

自分がこういうことができたのは、25年前のチェルノブイリ事故で周辺国の人たちが必死になって防護していたことから学んでいたからです。

そして、備えあれば憂いなしなわけで、事故に過敏すぎて神経症になる人は正確な知識がないから神経的にやられてしまうのではと推察しています。

これから起きることも、これまで色々書いてきた通り予想が付くのですが、僕の日記を信用するのも、無視するのも、あとは読者である皆さんの判断に委ねるしかないのです。

実際問題として、元々自分でアンテナをはっている人以外は、職場など周囲の人間一人説得できないのですから、非力だなあと思います。