雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

デマとインチキ

2012-07-07 | 日記
 昨日は、昼間と深夜に雷鳴が轟いていた。 ゴロゴロ、ドーンと聞こえるのは、かなり遠くであるが、カリカリカリ、バリーンと高い周波数の音で聞こえるのは至近距離。 昨日の昼間に一発、バリーンがあった。 我が家の近くにゴルフ場があるので、「もしや…」と想像していた。 立木に雷が落ちると、木が真っ二つに裂けて煙が上がったりする。 都会に住んでいる人々は、其処等中に避雷針が立っていて比較的安全だが、都心を外れるとそうはいかない。 

 昔、「海で泳いでいると安全だ」というデマがあって、波間から頭を出して浮かんでいた子供が犠牲になったことがあった。 彼はデマに殺されたのだと、ずっと私は思っている。

 酢を飲むと、体が柔らかくなると教えられていたのもデマだった。 これは、魚の骨などを酢に浸けておくと柔らかくなることから言い伝えられるようになったのだろうが、「体が柔らかい」とは、骨が柔らかいのではない。 筋肉が鍛錬などにより柔軟になることだ。 

 身長が伸びる少年期に、「カルシュウムをたくさん摂ると背が伸びる」もデマだった。 背が伸びるのは骨端細胞の増殖であって、必要なのは蛋白質である。 その骨端細胞がやがて石灰化して骨になり、その骨を固めるのに必要なのがカルシュウムである。 骨端細胞が増殖する前に固めてしまうのは不本意である。 もっとも、生理的には、そんな単純なものではないが…。

 元バレーボール選手の「大林素子さん」がトーク番組で、「どうしたら、そんなに背が伸びる」の質問に、「私はピーナッツをよく食べた」と答えていた。 豆類は良質の高蛋白食品である。 従って素子さんは、理に叶った答えをしていたのだ。

 これも昔のこと、背を伸ばすには鉄棒にぶら下がると良いとか、ロープで足首を縛り柱に結び、胴は脇の下をループで縛り、別の柱などにUの字に掛け、自分で引っ張ると良いとか、バカげたデマを少年たちはマジで実行していた。 骨の間が少し伸びて、あたかも身長が伸びたように思えるが、すぐに元へ戻る。 

 少年をターゲットにした商品の通販広告が、少年雑誌の裏表紙などに出ていて、無知な少年の関心を引いたものだ。 「近視を治す」とか、「頭が良くなる」とか、様々の器具や方法の伝授などが有ったが、どれも落語に出て来るようなインチキものばかりだった。 例えば見世物小屋の看板に「身の丈5尺(約1.5メートル)の大いたち」 と出ていたので、見物客は興味深々で木戸銭を払って中に入ると、大きな板に血が塗ってあった。
 1つき(現在に置き換えると)100円で食う方法を書いた本を買って帰り、1ヶ月100円で食えるならと喜んで読んでみると、「トコロテンを食え」・・・1突き100円だった・・・ みたいな…。
 

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