雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

本当にあった、怖いかも知れない話

2012-10-06 | 日記
 「幽霊を信じるか」みたいなスレで、こんな話を拾って来た。 なんでも拾ってくるので、我が家はそのうち「ゴミ屋敷」と呼ばれようになりそうだが…。

 ビル建築現場の上階で、(何故か独りで)コンクリート均し(ならし)をしていた工事担当者が後を振り向くと均したはずのコンクリートに人の足跡がついていたそうだ。 工事担当者は手直しをしたが、均しても均しても足跡が現れ、終いには電灯も消えてしまったのだとか。 担当者は怖くなって監督に泣きついたところでこの話は終わっている。 この話、さわりの「怖がらせ」場面だけで、肝心なその後がない。 これでは、このストーリー、推理しか出来ない。 

 仏教的に霊を見ると、身体と精神(霊)は、それぞれ独立したものとして人間を形成し、人が死ぬと身体は滅びて土(原子、分子)に戻るが、霊は身体から離れ、あの世に行き生まれ変わるのを待つのだそうである。 その人間の「迷い」の程度により、6段階の道があり(六道)、天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、そして、最下道の地獄道があるが、こういう世界が存在するのではなく、心の状態を言う。

 仏教でいう「霊」は、人を驚かしたり、呪ったりする「悪霊」などは存在せずに、ただ迷子になってあの世へ行けずに彷徨っている気の毒な霊が存在するだけであるという。 すなわち、僧侶が行う「除霊」とは、害をなす霊を追い払うことではなく、あの世へ導いてやることなのだ。(ただし、インチキ霊媒師の除霊は金儲けである) しかも、霊には質量がない。(霊の重さをモチーフにした「映画 21g」は、フィクションと思われるので無視する) (つぶやき:そりゃあ、生前と死後の体重を比較すれば、21cc位の水分は蒸発しているだろうよ) (-_-)

 ここで、ようやくビル建築現場の怪談に戻るが、質量の無い霊にコンクリートに窪みを付ける力はない。 多分、その作業員は睡眠不足か、酒に酔っていたか、薬物中毒患者か、ストレスか何かで心神耗弱状態にあったのだろう。 さもなくば、その記事の投稿者か他の誰かのフィクションであったと思われる。 

 なぜ、電灯が消えたのか? それは、誰かが誤って消したか、過電流でブレーカーが落ちたかだろう。 工事現場ならちゃんと確認して、安全に備える義務があつた筈だ。

 (以上は、霊の専門家ではなく、ど素人の戯言であり、事実を保障するものではありません)