今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

イエチビが残した贈り物

2018年01月31日 | イエチビとテリー(新チビ)
イエチビは、新しい里親さんのもとへと旅立っていきました。
10月末にひょっこり庭に現れて、人が出入りする度に足に絡みつく、ニャーが外に出ればくっつきまくる。朝晩のご飯のお礼としてかわが家の"番猫"まで務めてくれた。時ならぬ台風と寒さで風邪をひいて、2度目の台風が迫り来るタイミングで家に引き取った。それから2ヵ月半、生活をともにしました。

              
     初期のイエチビの様子はニャー、ソトチビやちび太の記事にあります

たかが子ニャン、されど子ニャン。たかが2ヶ月、されど2ヶ月。イエチビと別れるとき、こんなにも感無量になるとは思わなかった。短期間で、それだけしっかりと家族の一員になっていたんだ。2人の娘を嫁に出したときだって明るくさっぱりとしてたのに。思いもよらぬしんみりムードでした。

子ニャンに共通の特徴として無邪気で一生懸命。遠慮もすれば好奇心も強い。その精一杯の生き様に、そして真っ直ぐにぶつかってくる命に、心惹かれたのだと思います。それは久しく感じていなかった清涼感でした。

             
               
                 旅立ち前夜のイエチビ

その日はこちらから伺えなかったので、車で1時間ほどかけて里親さんが店まで来てくれました。朝ごはんを食べてトイレに行って、オバンとニャーとみうにお別れを言って、キャリアに入れたら急に鳴き出した。通院のときはさほど動じなかったのに、やはり何かを感じたのだろう。車の中でも鳴き通しでした。

              
                 わが家で最後の朝ご飯

              
               ニャーとみうと最後のひととき

イエチビの里親さんはとてもやさしそうな大人のご家族で、しかもベテラン保護者さん。それでも一応、契約書を作成して署名して頂きました。手続きも終わって、さてキャリアから出そうとするとイエチビが嫌がった。それでも無理矢理出すと自分にしがみついてきた。その全身が、震えていた。

天真爛漫で怖いもの知らずだと思っていたら、さにあらず。不安は顔に出さないだけだった。でも抗えない自分の運命そのものに不安を感じたとき、耐え切れなくなって全身を震わせたのです。それは、本人(猫)が信頼していたこのオジンに裏切られると感じたときでもあった。でも気丈なイエチビ、その後里親さんに抱かれたときはとてもいい子にしていた。そしてイエチビは、新しい里親さんに連れられていきました。

              
             はじめて里親さんに抱かれてやや緊張?

いやはや、毎回こんなドラマがあるんじゃ里親探しのボラさんなんて大変だな、などと思いつつその日家に帰ると、やけに静かに感じた。その頃はいつも3匹揃ってリビングで過ごしていたニャーとみうも、心なしかつまらなさそう。そうなんです、イエチビが家に来て以来、ニャーとみうの距離が画期的に近づいたのでした。

本人(猫)がこの家に来る前のニャーとみうの関係を、イエチビが知る由もない。イエチビは無邪気に他の2匹に「あそんで~」と絡み続けた。それで他の2匹の関心もイエチビに集中して、ニャーとみうが互いに意識過剰になる時間が減っていった。これが"イエチビ"効果です。過去記事では「恋のキューピット効果」とも書きました。

今、みうがニャーのいるリビングで過ごせるようになったのも、この"イエチビ効果"のおかげです。イエチビは、風のようにやって来て風のように去っていきました。後にこの上ない置き土産を残して。

<追伸>
里親さんよりの第一報では、当日は怯え気味だったイエチビ、翌日には徐々に元気を取り戻したようです。本人(猫)の臭いがあればと、わが家で使っていたイエチビの寝床を渡したのも役に立ったとか。ちなみに、イエチビの名前は里親さんには伝えていません。

とにかくチビちゃん、幸せにな。

              
                     里親さんより
               まだ新しい名前は聞いていません


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