goo blog サービス終了のお知らせ 

今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

子ニャン育てに学ぶ

2021年11月06日 | ケン(ちびたん)
じゃ~ん、
胡坐膝の上で一丁前のちびたん(自撮りです)

ちびたんの人馴れ、どんどん進歩しています。
10日ほど前からはケージから出して保護部屋慣らし。
抱かれたり掴まれたりには抵抗しないけど、人が部屋に入ったときは慌てて逃げる。
床の間のガラクタの中に隠れて籠城、難渋したのでテーブルなどで床の間を塞いでしまった。
今では驚いたときはシャーシャー言いながら、ケージの中に逃げ込んでます。
まだまだ人は怖い。でもひとたび抱かれれば、ゴロゴロと嬉しそうなちびたんです。

床の間を塞がれてからはケージの中が逃げ場所になりました

寒くなってきました。
ちびたんは自分と出会って保護されなかったら、初めての冬を越せただろうか。
かつて調べてわかったのは、ノラの1才生存率が20%にも満たないということ。
ノラとして生まれた5匹のうち4匹は1才にもなれないのです。
その最大の理由は食べ物のない極寒の冬。
特に冬になる直前に親離れした子は、人に救われない限りまず冬を越せないのが現実だ。

チキンと外を眺めるちびたん

勇気を振り絞ってシャーシャーと威嚇してくるちびたんに、あのチビの記憶が蘇ってきた。
無念の交通事故でこの世を去り、このブログを始めるきっかけとなった子猫チビ。
チビからもらった多くの感動をそのカテゴリーに書き留めてきた。
人馴れは遅々として進まなかった反面、遊ぶことが大好きだったチビ。
人はそれを見てかわいいと言うけど、チビにとっては生きるための真剣な訓練だった。
人間で言えば小学校に入学するかしないかの年頃。
そんな子がいきなり親と離れ、誰にも頼らず自分で学び、考え、決断し、そして道を切り開いていく。
チビが時折見せた真剣な眼差しは、そのたくましさとしたたかさの現れだったのです。

幼いちびたんが独り世間に放り出されてどれだけ不安で、怖くて、寂しかったことか。
それでも一丁前に警戒し、勇気を振り絞って他に引けを取るまいと威嚇する。
その生き抜こうとする努力は感動以外の何物でもない。
ちびたんに限らず、ネコ科の子供はみなそうなのだ。

チキンに「敵意はありませーん」のポーズをとるちびたん

一方家の猫たちは。
彼らに何が起こり、そして治まりつつあるのか。
このブログで、猫は環境の変化に強いとたびたび書いてきた。
養老先生も「猫の生活は変化そのもの」と言っている。
でもそれは、猫が変化を好むということではない。
むしろ猫は変化を嫌い、そして苦手なのだ。
今は里親さん宅で幸せに暮らすハリーも、訪ねた時はこの世の終わりの如き様相だった。
彼らは同じ日々の繰り返しを好む平和主義者なのです。

変化は時として猫たちに重大なストレスを与え、命さえ脅かすことがある。
玄関のチャイムが鳴っただけで慌てふためく家の猫たち。
ちびたんの突然の加入で彼らが受けたストレスは想像に難くない。
そんなこと保護ボラさんの家なら日常茶飯事?
そう、でも猫には、周囲にストレス等の負い目を見せない強い心がある。
彼らは変化に強いのではなく、変化に耐えそしてリカバリーする強い精神力があるのです。
猫は知力と体力では人に敵わない。
でも精神力は、遥かに人の上を行っているのではないだろうか。


※本記事はカテゴリー横断のシリーズです
(シリーズは本記事で終了し、以後の経緯は「ちびたん」カテゴリーにて)
1.新顔子猫ちゃん参上 ちびたん 2021.9.21 (ちびたんカテゴリー) 
2.サクよ、君はそんなにヤワじゃない 2021.9.24(サクラ・キジロカテゴリー)
3.ちびたんの保護 2021.9.25(ちびたんカテゴリー)
4.たそがれオジンの子ニャン育て 2021.10.3(ちびたんカテゴリー)
5.慣れてきたちびたん 2021.10.8(ちびたんカテゴリー)
6.狂いだした歯車 2021.10.11(大家族の日常カテゴリー)
7.進展あり ~ちびたんの家猫修行~ 2021.10.22(ちびたんカテゴリー)
8.理由なき収束 2021.11.2(大家族の日常カテゴリー)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

進展あり ~ちびたんの家猫修行~

2021年10月22日 | ケン(ちびたん)
なかなか心を開いてくれないちびたんに気が急く自分。
そんな自分を戒めたのが先日の「急がば回れ・・」の記事だった。

あの記事から1週間、保護してからは1ヶ月、出会ってからだと35日。
ちびたんの人馴れに待望の進展がありました。
いや、変わったのは自分の方かもしれません。

ちびたん初見参の日は最早懐かしい思い出

ご飯におやつ、水換えにおもちゃにトイレ掃除や全掃除。
1日に何度も何度も、どんなに甲斐甲斐しくお世話しても決定的なものが欠けていた。
ちびたんとのスキンシップです。

ケージの奥の方に隠れるちびたん

で、まず始めたのがチュール渡し。
ちょっと怖かったけど、スプーンの先に載せたチュールを差し出してみました。
初めは「シャーッ」とともに振り払われて悲惨なことに。
でも懲りずに繰り返しトライすると、やがて舐め始めた。

チュールをぺろぺろ

同時にケージの外から少しづつ触れて、なでなでができるほどになった。
そしてチュールのスプーンを徐々に短くして、ついには直接なでなで。
ちびたんまだ緊張気味ではありますが、今では喉を鳴らすほどになりました。
なでるとしきりに手の臭いを嗅ぐので、しっかりと覚えさせています。

なでなでゴロゴロ

そんなこんなで、ちびたんの人馴れプログラムはようやく軌道に乗った感じ。
ケージから出る日もそう遠くはない?
残る問題はわが家の猫たち。
粗相問題、さらに大きく広がって対策が急務となりました。

今はケージの手前で外の世界に興味津々

※本記事はカテゴリー横断のシリーズです
1.新顔子猫ちゃん参上 ちびたん 2021.9.21 (ちびたんカテゴリー) 
2.サクよ、君はそんなにヤワじゃない 2021.9.24(サクラ・キジロカテゴリー)
3.ちびたんの保護 2021.9.25(ちびたんカテゴリー)
4.たそがれオジンの子ニャン育て 2021.10.3(ちびたんカテゴリー)
5.慣れてきたちびたん 2021.10.8(ちびたんカテゴリー)
6.狂いだした歯車 2021.10.11(大家族の日常カテゴリー)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

慣れてきたちびたん

2021年10月08日 | ケン(ちびたん)
保護から2週間、残念ながら「馴れてきた」ではありません。
悲しきかな、ちびたんはケージ暮らしに慣れてきたようです。
子猫の順応性は高い。
でもこの慣れは言うまでもなく、諦めの結果だろう。

ちびたんの仮設暮らし

自分は保護団体「ねこけん」さんのブログを読むのが好きです。(ORICON NEWSで配信)
かつて「十猫十色」という記事で書いたように、どんなノラでも自分の過去という唯一無二の物語を背負っている。大抵は辛く切なく、そして悲しい物語。その物語には多少なりとも人間が絡んでいる。ねこけんブログではそんな物語のひとつひとつを丁寧に紹介しています。保護された後の愛情に満ちた暮らしぶりも。

そのねこけんブログに「マーチ」という名前の猫がでてきます。7年間も狭いケージの中で多頭飼いされた猫。産んだ子供を食べられたりと悲惨な経験を繰り返してきた。ケージ飼いの理由は「部屋が汚れるから。」 まだまだ日本にはこんな飼い主が多いのだ。マーチはねこけんに救出保護され、幸せな暮らしを知ることができた。しかし重篤な腫瘍が見つかり、3年後には生涯を閉じるのでした。

ちびたんは食欲も旺盛です

当ブログでも何度か取り上げた「動物の5つの自由。」
ケージ飼いはまったくそれに反した方法で、長引けば虐待と変わらない。
でも、ちびたんは落ち込むどころか無邪気に遊んでいます。
お腹が空けばすぐに食べられることがわかったのか、安心したようにも見える。
まったく、猫というのは順応性がよすぎるのだ。

顔を見せれば相変わらず「シャー。」
でもその後は目をしばしばさせて親愛の眼差し。
警戒心も解けつつあるのか、ケージ手前にいることが多くなった。
じゃれなのか攻撃なのかは不明だけど、扉に手をやれば中から飛びついてくる。
そんな状態が続いています。
もう一歩、もう一歩だ。でもあとどのくらい続くのだろう。

焦りは禁物、とわかっていても焦ってしまう。
自分には速やかに首尾よく成し遂げる必要があるからだ。
譲渡会に出す時のちびたんの年齢(月齢)。
ちびたんを終生保育できないという自分の年齢的な制約。
外でお迎えの順番を待っている仲間たちの期待。
そして中の猫たちに与える精神的な影響。

とりわけ中の猫たちには、既に変調の兆しが見え始めているのです。
その話は次回にて。

ビービー鳴きも治まって、すっかり落ち着いてきました

※本記事はシリーズです
1.新顔子猫ちゃん参上 ちびたん 2021.9.21 (ちびたんカテゴリー) 
2.サクよ、君はそんなにヤワじゃない 2021.9.24(サクラ・キジロカテゴリー)
3.ちびたんの保護 2021.9.25(ちびたんカテゴリー) 
4.たそがれオジンの子ニャン育て 2021.10.3(ちびたんカテゴリー)

※マーチの記事
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

たそがれオジンの子ニャン育て

2021年10月03日 | ケン(ちびたん)
ちびたんの保護から1週間。
小さな養生用のケージ暮らしがまだ続いています。
初めはとにかく鳴き通し。人の顔見ればシャー、シャー、シャー。
捕獲機で保護した子は、お友達になって保護したこれまでの子たちとは全然違う。


こじんまりとしたちびたんの仮住まい(ケージ)

閉じ込められた不安と人が近づく恐怖。
年端もいかぬ子が、ひとりになっても何とか生きようと必死に頑張っていた矢先の災難だ。
その心中察するに余りあるのです。
それでも一歩も引けを取らない気丈さ。こりゃもう感動なんてもんじゃない。

幸いなことに食欲が落ちることもなく、トイレの量もハンパない。
それにとてもゆっくりだけど、進展があることはある。
1週間経った最近は、ビービー鳴きは治まったが元気がなくなったように見える。
心配なのは閉じ込められたストレス。長引けば長引くほど問題なのです。



ケージは客間にあり、1日3回の掃除タイムと4回のご飯タイム。
他にも何かと顔合わせしているが、馴れてもらうにはいつも一緒じゃないとダメだと妻は言う。
そうは言っても・・。
だいぶ慣れては来たけど、まだまだ人を怖がるのです。



似た境遇の保護ボランティアさんのブログは意外に多く、それらを読んで励みにしています。
不安を挙げればきりがない。
でも、走り出したからには後戻りはできません。
前進あるのみ。


今ではだいぶ柔和な顔になってきました


※本記事はシリーズです
1.新顔子猫ちゃん参上 ちびたん 2021.9.21 (ちびたんカテゴリー) 
2.サクよ、君はそんなにヤワじゃない 2021.9.24(サクラ・キジロカテゴリー)
3.ちびたんの保護 2021.9.25(ちびたんカテゴリー)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちびたんの保護

2021年09月25日 | ケン(ちびたん)
前記事「サクよ、君はそんなにヤワじゃない」よりの続きです 

何故捕獲機を嫌悪するのかは以前に少し書きましたが、それは置いときます。
借りた捕獲機は「吊り下げ式」で、吊フックにつけた餌を食べてるうちに閉まる仕掛け。

 
今回使用した捕獲機

前夜のうちにネットや現物でしっかり勉強、練習して早朝に仕掛ける手はずでした。
思ったより大きいので、出し入れに難渋しないよう2人いるうちにやろうと。
ところが今朝になって、適した餌のないことに気付いた。
というのも、予定していた鳥の冷凍生肉は湯がいても匂いが殆ど出ない。
あれこれ思案しているうちに、やって来たちびたんに妻がご飯を出してしまった。
 

今朝やって来たちびたん

で、とりあえず今日は諦めることにしました。
十分準備して満を持してやらないと、失敗すれば警戒されて2度目があるかわからない。
しかし昼前になって、妻が「これならどう?」と店から猫用おやつのササミを持ってきた。
これなら匂いも十分だ。
それで昼前にやって来たちびたんを見たとき、急遽決行することにした。
サクラのことを思えば、1日でも早い方がいいからです。
以下写真にて。

ドア下にセットした捕獲機とやって来たちびたん


何やら点検
 

お、中に入りそう
 

奥に行かずに入口でUターン?


いや、入りました

トイレの窓から見ていたら中に入ったので、勝手口に移動して待機した。
ここまで来れば、後は閉まる音を待つだけ。
(意外と簡単だな・・。)
と、思ってふとドア下を覗くと、何とちびたんが捕獲機の外にいた。


再び捕獲機の外に出たちびたん

ちびたんはしばらく捕獲機の外から点検していました。
(ことによると、ちびたんはササミを食べないのか・・)
満を持したようで、事前確認にいろいろ漏れがあったことを思い知った。
まあでも、捕獲機に慣らしただけでも収穫はあった。
勝負は明朝にしよう。

と思った矢先のことだった。
外から慌てたちびたんの鳴き声が。
見ると、捕獲機の扉が閉まっていた。
外に出てちびたんが捕獲機の中にいることを確認。
直ぐに布を全体に被せて、ゆっくり慌てず、捕獲機を家の中に取り込んだ。

ちびたんは布を被せた捕獲機の中で静かだった。
その間に養生用のケージを整えて、2時間ほど経ってからちびたんをケージに移した。
途端にビービー鳴き出したちびたん。
その割にはよく食べよく出し、安心させてくれました。

一方のサクラは?
午後になって2回来ました。
1度目は警戒しながら、でも2度目はすっかりくつろいでドア下に横たわっていた。

今日はとりあえず首尾よくいって、ひと安心の1日でした。
でも、まだまだこれからです。
今は閉じ込められた恐怖と不安で最悪の精神状態だろう。
そのちびたんに馴れてもらわなければならない。
それから健康診断。そして里親さん探し。
素敵な里親さんが見つかるまで、気を抜くわけにはいきません。


ケージの中で鳴き通しのちびたん

※本記事はシリーズになる予定。
1.「新顔子猫ちゃん参上 ちびたん」 2021.9.21 (ちびたんカテゴリー) 
2.「サクよ、君はそんなにヤワじゃない」 2021.9.24(サクラ・キジロカテゴリー)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする