リッスン・トゥ・ハー

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立ちくらみの与謝野氏

2009-08-23 | リッスン・トゥ・ハー
へえ、ここかい、ここが有名な立ちくらみ峠かい、なんでい、何の変哲もねえじゃねえか、おもしろくもなんともねえ。全くこれで有名だってんだからまいっちゃったね。与謝野氏は饒舌に誰にしゃべるともなくしゃべっている。淡々と与謝野氏の周りには誰もいないのにかまわずしゃべるしゃべる。しゃべることが存在する意義なんだと言わんばかりに。峠のその非常に細い道で与謝野氏の声はこだましている。無駄に張りのある良い声であった。与謝野氏はそのかすかな反響をいたく気に入り、何か歌でも歌いたくなってきた。丘を超えゆこうよ口笛吹きつつ、なんて歌い始めた。与謝野氏は思ったことは迷わず実行するたぐいまれな実行力の持ち主であった。気づけば熱唱している。のどもつぶれんばかりの熱唱で、酸素が足りなくなってくる。周りのものも同じ気持ちだったらしく赤い顔をして声張り上げている。声を裂けそうな声をもっとあつめてくれ。ちくしょう、やけにくらくらすらぁ。


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