隊長は何も言わなかった。何も言わずに突っ込んでいった。俺の生き様をお前ら見とけよ、と無言のうちに伝えた、と史実は伝えているが実際は、ただ、テンションが上がってふらふらと突っ込んでいってしまった、なんか楽しくなりそう、という漠然とした感覚に身を任せて、ただ本能に正直だったにすぎない。後世の人々が好意的に解釈し、それを正義の勇気ある行動とした。それを見習って続いて部隊は活発に動いた。というわけでもなく、隊長の本能を、感じ取り感化されたその肉体のままに行動したわけだ。活発に突っ込み続ける。それが全く無意味であろうとも、何ら効果をもたらさないことであろうとも、関係がない。本能は偉大である。結果的に100羽余りが用水路に死骸としてある。勇敢な獅子、として長く永遠に奉られているが実際は、阿呆の集団である。
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