千艸の小部屋

四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい。

童話 ゆきとほなみちゃん

2014年12月17日 | 日記




 まっしろいゆきがふっているよ

 わたぼうしをかむったこびとみたい

 おそらのうえから いっぱい いっぱい おりてくる

 こんなにいっぱい おそらのどこからきたのかな~

 こびとのおうちはどこなの

 たくさんのこびとがおうちをつくっているよ

 よいしょ よいしょと おうちをつくっているよ

 キラキラ光るドレスのようせいたちもいっしょだよ

 おそとにいきたいな~

 いっしょにあそびたいな~

 こびとたちが

 おいで おいでと てまねきしています

 ようせいたちも
 ちかづいてきました

 ほなみちゃん

 ようこそゆめのくにへ!


 ほなみちゃんは
パッと目が覚めました。
 少しだけ夢を見ていました。


「ほなみちゃん、お熱さがったかな~」
 お台所にいたママが声をかけました。
 ほなみちゃんはお返事の代わりにこっくんと頷きました。

「どれどれ」
 ママはほなみちゃんのおでこに自分の額をくっつけました。
「大部下がったようね。だけど、もう少しオネンネしていようね」

「やだ、やだ、なおったもん」
 ほなみちゃんは口を尖らせてママに反抗しました。
「お外は凄い雪が降っているわよ。カーテンを開けてあげようね」
 室温でガラス窓は曇っています。
「わあ~、ゆきだ。でもよくみえないや」
「ちょっとだけ抱っこしてあげるね」
 ママは手の平でガラス窓を拭いました。
「わあ~っ、わたぼうしのこびとさんがい~っぱいだ」
「そうね。こびとさんみたいだね」
ママはにっこり微笑んでほなみちゃんを下ろしました。




「さっきね。 こびとさんやようせいさんたちに ほなみちゃんもいらっしゃいといわれたの・・・」
 夢ではないと言いたかったのですが、時々空想の世界に入ってお話しているほなみちゃんをママは知っています。
「そうかあ、こびとさんや妖精たちにお誘いを受けたのね」
 ママはタブレットを出して、ほなみちゃんに画面を見せてくれました。
「こんな感じのところかな」
「ママ~、すごいね。おんなじだ~」






 こびとたちがせっせと何かやっています。お家もできて、お部屋の飾りつけにてんてこ舞いの様子です。
 妖精たちは、奥のテーブルの前でごちそうの相談をしているみたいですよ。

 クリスマスが近づいているので、イルミネーションが綺麗です。キラキラ広場に行ってみたいな~。






「お家でも、ささやかだけど、クリスマスパーティーをやろうね・・・」
 ママが声をかけたとき、こっくんと頷いたほなみちゃんは空想の世界に入ってしまいました。

 抱きクッションのミミを抱えて・・・






 お熱も下がって、もう大丈夫そうだから、
「ま、いいか」
ママは夕食の準備を始めました。

 外の雪は止む気配もありません。


             (キラキラ広場の画像は友人からお借りしました)

 各地で大雪注意報が出ています。
 皆様、くれぐれもお気をつけ下さい。