読書感想日記

最近読んだ本の感想

「なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日」門田 隆将 著 新潮社

2009-12-13 00:38:00 | ドキュメンタリー
 一人でも多くの人よ、この本は是非読むべきです、と叫びたい。
 …40分もあれば、読み終えます。途中で止めることができないからです…
 ここに書かれていることは、決して他人事ではありません。
 だから、目を背けていては、いけません。
 ましてや、知ろうともしない態度は、恥ずべきことだと思います。
 こんなことを書いている私自身、事件について、僅かばかりの知識しかありませんでしたし、あくまでも他人事で、本村さんについても、ただ漠然と可哀想な人だ、としか思っていませんでした。
 しかし、読み進むほどに、私は、事件の悲惨さについて、また、司法の抱えるあまりにも大きな問題について、何も知らなかったことを、そして、家族の存在や幸せについて、あまりに軽く考えていたことを、深く反省させられました。
 それとともに、本村さんを袋小路に追い込んでいく仕組みに対して、ぶつけようのない怒りが、心の中で激しく増殖します。
 なぜ、我が国は「本当に」弱い立場にいる人を守れないのか、と…
 そのなかで、社会にもの申すには社会人たれ、と本村さんのことを身を挺して守り、そして諭した彼の上司の言葉に、私は目を覚ましました。
 更には、指揮権を発動した自民党の二人の総理大臣の姿が、まるで仏様のように思えました。…全く決断力のない現在の総理とは、雲泥以上の違いでしょう…
 私にも、大切な家族がいます。
 十分幸せにしています、と胸を張って言うことはできませんが、一日一日を大切にして、私のちっぽけな命をかけてでも家族を守ろうと、あらためて誓いました。

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