俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

暗い人

2013-02-22 09:43:55 | Weblog
 乱暴な分け方だが明るい人と暗い人がいる。明るい人は副交感神経の働きが活発だから免疫力が高く病気に罹りにくい。笑うだけでも免疫力が高まるとも言われている。
 一方、暗い人は副交感神経の働きが悪いので免疫力が低い。暗い人は自分の暗さを歓迎している訳ではない。気質だからやむを得ないだけであり、少しでも気持ちを明るく軽くしたいと願っている。
 暗い気分を明るくするのに最適なのがアルコールだ。飲酒によって少し知力は低下するがポジティブな性格に変わる。
 イライラや抑鬱感を緩和する特効薬は煙草だ。喫煙をすると妙に落ち着く。これがニコチンの作用なのか深呼吸をすることによる効果なのかはよく分からない。
 暗い人は病弱で短命な人が多い。副交感神経の働きが悪く従って免疫力が低いのだからこれは必然だろう。しかし暗い人にとっての酒や煙草は薬なのだろうか、毒なのだろうか。EBM(evidence-based medicineー根拠に基く医療)に単純に従えば有害と言えるだろう。飲酒や喫煙をする人の寿命はやや短い。しかしこれが充分な証明であるとは思えない。元々短命であることが宿命付けられている暗い人にとっての飲酒や喫煙は心のオアシスであり、副交感神経の働きが活性化されて延命効果があるようにも思える。
 過度の飲酒は肝機能などの障害を招くのでその人の気質とは関係無く有害だろう。しかし検証されるべきなのは、暗い人にとって飲酒や喫煙が是か非かだ。これが統計的に明らかにされない限り飲酒・喫煙を一方的に有害と決め付けるべきではなかろう。暗い人にとっての特効薬である可能性は否定し難い。

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