書棚を整理していて思い出しました。
篆刻教室に入会したころ、五里霧中という言葉通りで全くの無知でスタートしました。
当時、書道雑誌が毎月配布され、「篆刻の部」というコーナーがありました。
「課題」と「随意」があり3cm以内の印材使用が条件でした。
その月の課題は「解打鼓」とあり、(引用の碧巌録ってどんな本かナ)と調べましたら
岩波文庫に上中下とあり、早速に購入しました。
しかし、これは難解!とても難解!手に負えません。
禅の経本で公安集の一種だったんですね。
開きますと「武帝、達磨に問う」
ホントお手上げでしたが折角の購入、分かり易い4文字熟語を拾い出してその後「随意」で
制作応募したこともありました。
「課題」にはいつも引用文献が提示されていて、引用文献を知る手掛かりになりました。
当時、中国の古典と申せば論語という本の名前を知っていた程度のレベルでしたので。
熟語「解打鼓」を摸刻でもいいのですが、自分で字書などを調べ(どんな書体にしようかな)
と考え考えて作品にしました。
「解打鼓」の意味は簡単には表現できず、ご興味ございましたら
『碧巖録 第44則 解打鼓』で検索なさってください。
「取っ掛かり」というのはどこに潜んでいるのか分かりません。
これが中国の古典を少し齧るキッカケになった次第です。