ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

とほき灯を

2016-10-29 04:26:25 | 






とほき灯を 星のくらゐに 入れし冬     夢詩香






*昨日は春でしたが、今日は冬の句です。

「星のくらゐ」っていうのは、星座のことです。

子供の頃に住んでいた家からは、遠い山のてっぺんに、いつも小さな灯りが見えていました。山のてっぺんに家があるみたい。何の家なのかは、教えてもらったことがあるんだけど、忘れてしまいました。

子供の頃に、あれを星にして、勝手に星座を作ってしまったことがあるんです。まあそれだけのことなんだけど、なんだか忘れられなくて、句にしてみたのです。

あんな山のてっぺんに、電灯のつく家があって、誰かがそこに住んでいるということが不思議だった。どんな人が住んでいるんだろうって、想像するだけで楽しかった。

あなたの家の灯りを、星にして、星座を作ってみましたよ、なんて手紙を、その人の家に届けるなんてことを想像したこともありました。

子供って、よく妙なことを考えているものなんです。

今思えば、かわいくて、笑いたくなるようなことなんだけど。当時のわたしは結構真剣だったな。

あの山のてっぺんの家には、どんな人が住んでいたんだろう。今ではもう、子供の頃に住んでいた家は壊れてしまって、ありません。実家は隣町に引っ越してしまった。

あの頃住んでいた町に戻ることはもうないだろうな。あの遠い山の灯りは、今もまだあるんだろうか。







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