ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

ほんとの強さ

2017-11-25 04:19:01 | 短歌





頭を下げて 負けを認める ことができ 弱さを知るが ほんとの強さ





*読んですぐわかるとおり、これは大火の作です。彼の個性はわれわれの中でも出色だ。現代語を駆使して言いたいことを小気味よく言ってくれる。誰にでも詠えそうで詠えない。極端なことでも何でも軽々と詠んでしまうが、一ミリもぶれないのが憎い。

こういう彼に魅了されている人は多いでしょう。柘榴が彼の顔の絵などを描いてくれましたが、本当にアンタレスはあんな顔をしてるんですよ。実に美しいが、きついんです。ド派手と言われるのは、本人は痛いようだが、事実、かなり派手です。まあ、歌を読めば納得するでしょう。いかにもああいうことを言いそうな顔だ。

このように、自分の顔というのは本来、まっすぐその人の性格を表わすものなのです。

それはそれとして、表題の歌にいきましょうか。

「頭」はもちろん「ず」と読みましょうね。こういう一文字の言葉というのは大事だ。抑えておきましょう。「器」と書いて「き」と読んだり、「籠」と書いて「こ」と読んだりする。こういうのはちゃんと知っておかねばなりませんよ。

瑠璃杯の器を荷にこめてせおひつつ月砂の丘をゆく夢を見し    夢詩香

この場合の「器」は「き」と読むのです。

頭を下げて、自分の負けを認めることができて、自分の弱さも知っている。それが本当の強さというものだ。

明快です。実にそのとおり。自分の弱さを知っている者は、自分の限界をわかっていますから、無理なところでごり押ししたりしない。本当の自分を使い、有効な勝負をすることができる。だが、負けを認めることすらできない人は、無理な勝負ばかりをして、負けるのが嫌なばかりに、馬鹿なことばかりをして、どんどん変なことになっていく。

負けるということは、実に大変なことですよ。人に馬鹿にされるのを耐えねばいけません。長い間辛抱していかねばならない。強い精神力が必要です。要するに負けを認めるのが嫌な人間というのは、そういう苦しさを味わうのが嫌なのです。そんなことに堪えられないほど弱いということなのだ。

負けたくない人の正体など、もうみんなにばれているのですがね、馬鹿はまだ勝ちにこだわる。勝てる勝負ばかりしていると、そのうちだれにも相手にされなくなるのだが。

北朝鮮の話など取り上げなくても、もう十分にわかっているでしょう。






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