チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

210216 スロヴェニア2次チェインブレーカー 25 para 1枚貼り国内便

2010年09月19日 14時53分00秒 | 封書
210216 スロヴェニア2次チェインブレーカー 25 para 1枚貼り国内便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.124, 25 para (上下目打ちなし、シザーカットまたは無目打ち)
合計 25 para

宛先: Pregrada (クロアチア)

郵便料金
国内料金
書状: 20gまで25 para
合計: 25 para (貼りつけ切手と一致)

消印:
SEVNICA 16. II. 21. c
スロヴェニアのSEVNICA郵便局 1921年2月16日、消印識別記号c
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

210210裏 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

2010年09月12日 09時56分25秒 | 封書
210210裏 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

到着印
オーストリア型の到着印が見えますが、局名はフラップが失われているため分かりません。
1921年2月10日頃にはスロヴェニアでは全く使用されていないオーストリア型の到着印がありますから、オーストリア宛ての実逓便であることは間違いないと思われます。

210210表 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

2010年09月12日 09時55分24秒 | 封書
210210表 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

備考: 40 vinar切手にも色のバラエティは非常に多いので、40 vinarの可能性もありますし、切手の色から推測して20 vinar切手の可能性もあると推測されます。しかし、額面が見えませんから確定的ではありません。

(1) 20 vinar切手の場合
切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次
Mi.103, 20 vinar、対角線バイセクト
合計 10 vinar (2.5 para)

宛先: Weitendorf bei Graz(オーストリア)
ただし、癖のある筆記体ですからWeitendorfは確証はありません。

郵便料金
(a)外国あて
印刷物: 50g毎に10 para
料金は7.5 para不足していますが、不足料金は徴収されていません。

(b)国内料金の誤適用
オーストリア宛ては国内料金が1921年1月31日まで適用されました。
その適用期間が終わったのに気づかずに、オーストリア宛てであるため、国内印刷物: 50gまで5 para、をそのまま適用した可能性もあります。その場合には、料金は2.5para不足します。

(2) 40 vinar切手の場合
切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次
Mi.106, 40 vinar、対角線バイセクト
合計 20 vinar (5 para)

宛先: Weitendorf bei Graz(オーストリア)
ただし、癖のある筆記体ですからWeitendorfは確証はありません。

郵便料金
(a)外国あて
印刷物: 50g毎に10 para
料金は5 para不足していますが、不足料金は徴収されていません。

(b)国内料金の誤適用
オーストリア宛ては国内料金が1921年1月31日まで適用されました。
その適用期間が終わったのに気づかずに、オーストリア宛てであるため、国内印刷物: 50gまで5 para、をそのまま適用した可能性もあります。その場合には、料金と貼り付け切手は一致します。
不足料がスロヴェニアでもオーストリアでも適用されていないことから考えると、どうやらこの切手は、40 vinarのバイセクトとしてみなされ、オーストリア宛ての印刷物に国内料金を適用した可能性が最も高いと思われます。

消印:
LJUBLJANA5 10 II 21 b
スロヴェニアのLJUBLJANA5郵便局 1921年2月10日、消印識別記号b
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

210203裏 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

2010年09月05日 10時52分42秒 | 封書
210203裏 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次:裏側
Mi.100 5 vinar石版
合計5 vinar (1.25 para)

全国共通切手:裏側
Mi.145 2 para
合計 2 para

消印:
LJUBLJANA1 -3. II. 21. 1 1g
スロヴェニアのLJUBLJANA1郵便局 1921年2月3日1時、消印識別記号1g
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

全国共通切手の早期使用例
全国共通切手の発行日は1921年1月16日であり、この使用例は発行後18日目の早期使用例です。

到着印: スイス
GRENCHEN 11. II. 21 SOLOTHURN
スイスのSOLOTHURN州のGRENCHEN郵便局 1921年2月11日

210203表 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

2010年09月05日 10時51分31秒 | 封書
210203表 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次:裏側
Mi.100 5 vinar石版
合計5 vinar (1.25 para)

スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.125, 40 para
Mi.128, 60 para
合計 100 para

全国共通切手:裏側
Mi.145 2 para
合計 2 para
総計103.25 para

宛先: Grenchen(スイス)

書留用証示印: R No 6366 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
書留: 50 para
合計: 100 para (貼りつけ切手は3.25para過剰)

消印:
LJUBLJANA1 -3. II. 21. 1 1g
スロヴェニアのLJUBLJANA1郵便局 1921年2月3日1時、消印識別記号1g
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

全国共通切手の早期使用例
全国共通切手の発行日は1921年1月16日であり、この使用例は発行後18日目の早期使用例です。

210131裏 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

2010年08月29日 08時52分52秒 | 封書
210131裏 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

スロヴェニア・チェインブレーカー1次:裏側
Mi.99 3 vinar石版3枚、3種のシェイド
Mi.99 3 vinar凸版
Mi.100 5 vinar凸版、ノコギリルレット目打ち
Mi.104 25 vinar石版
合計42 vinar (10.5 para)

到着印: スイス
GRENCHEN 3. II. 21 SOLOTHURN
スイスのSOLOTHURN州のGRENCHEN郵便局 1921年2月3日

210131表 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

2010年08月29日 08時51分31秒 | 封書
210131表 チェインブレーカー1次, 2次, 全国共通切手の混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次:裏側
Mi.99 3 vinar石版3枚、3種のシェイド
Mi.99 3 vinar凸版
Mi.100 5 vinar凸版、ノコギリルレット目打ち
Mi.104 25 vinar石版
合計42 vinar (10.5 para)

スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.123, 20 para
Mi.124, 25 para, 2枚
合計 70 para

全国共通切手
Mi.146 5 para
Mi.149 20 para
Mi.150 25 para
合計 50 para
総計130.5 para

宛先: Grenchen(スイス)

書留用証示印: R No 41803 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
20gを越えて40gまで30 para
書留: 50 para
合計: 130 para (貼りつけ切手は0.5para過剰)

消印:
LJUBLJANA1 31. I. 21. 15 1g
スロヴェニアのLJUBLJANA1郵便局 1921年1月31日15時、消印識別記号1g
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

備考:
(1)全国共通切手の早期使用例
全国共通切手の発行日は1921年1月16日であり、この使用例は発行後15日目の早期使用例です。
(2)2次チェインブレーカーの20 paraは、発行数が20万5000枚であり、2次チェインブレーカーの中では発行数が最も少ない切手です。
このため、コレクターをだますための偽物も発行当時から作られていますし、消印の読める使用済みもほとんどなく、カバーは珍しいものです。もし運良く出会ったら、入手されることをお勧めします。

210127裏 印刷物10 paraバイセクト、国内便

2010年08月22日 08時50分34秒 | 封書
210127裏 印刷物10 paraバイセクト、国内便

到着印
ZAGREB X1X 29 JAN. 921 -N9
D欄は櫛型
クロアチアZAGREB1郵便局1921年1月29日昼間9時、消印識別記号X
このZAGREB1郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。
クロアチアの首都でありながら、ハンガリー型消印を使い続け、ユーゴ化するのを拒んでいたザグレブ1郵便局も、1921年1月になってやっとユーゴ化を受け入れたようです。
それだけ、クロアチア人の反セルビア感情は強かったということなのでしょう。

210127表 印刷物10 paraバイセクト、国内便

2010年08月22日 08時49分17秒 | 封書
210127表 印刷物10 paraバイセクト、国内便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.121, 10 para、対角線バイセクト
合計 5 para

宛先: Zagreb(クロアチア)

郵便料金
国内印刷物: 50gまで5 para
合計: 5 para (貼り付け切手と一致)

10 para切手のバイセクト
5 para切手の不足により、10 para切手のバイセクトが公式に認められましたが、公式には国内郵便物だけに認められました。

消印: LJUBLJANA1 27. I. 21. 1
スロヴェニアのLJUBLJANA1郵便局 1921年1月27日1時
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

210121 印刷物10 paraバイセクト、国内便

2010年08月14日 09時32分30秒 | 封書
210121 印刷物10 paraバイセクト、国内便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.121, 10 para、対角線バイセクト
合計 5 para

宛先: Zagreb(クロアチア)

郵便料金
国内印刷物: 50gまで5 para
合計: 5 para (貼り付け切手と一致)

10 para切手のバイセクト
5 para切手の不足により、10 para切手のバイセクトが公式に認められましたが、公式には国内郵便物だけに認められました。

消印: LITIJA 21. I. 21. a*
スロヴェニアのLITIJA郵便局 1921年1月21日、消印識別記号a*
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLITTAIを削除してユーゴ化した消印。

210118 印刷物10 paraバイセクト、オーストリア宛て

2010年08月08日 09時16分14秒 | 封書
210118 印刷物10 paraバイセクト、オーストリア宛て

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.121, 10 para、対角線バイセクト
合計 5 para

宛先: Graz(オーストリア)

郵便料金
オーストリア宛ては国内料金が1921年1月31日まで適用された。
国内印刷物: 50gまで5 para
合計: 5 para (貼り付け切手と一致)

10 para切手のバイセクト
5 para切手の不足により、10 para切手のバイセクトが公式に認められましたが、公式には国内郵便物だけに認められました。この郵便物は外国のオーストリア宛てですが、10 para切手のバイセクトが使用され、郵便局もそれを認めて不足料を徴収していません。

消印: SLOVENSKA BISTRICA 18 I 21 C
スロヴェニアのSLOVENSKA BISTRICA郵便局 1921年1月18日、消印識別記号C
スロヴェニア語表示のオーストリア時代の消印。

備考
この封筒には黒い縁取りがしてあり、訃報を知らせる手紙です。現代でも欧米ではこのような形式で訃報が知らされることがあり、私も仕事で知り合ったドイツの人からもらったことがあります。このようなカバーは、モーニングカバーと呼ばれ、欧米では好まれないものです。

210116表 2次15 para及び25 para貼りスイス宛てフロントカバー

2010年08月01日 09時35分47秒 | 封書
210116表 2次15 para及び25 para貼りスイス宛てフロントカバー

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.122, 15 para, 2枚、下耳紙に太い枠線
Mi.124, 25 para, 田型
合計 130 para

宛先: スイス

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
20gを越えて40gまで30 para
書留: 50 para
合計: 130 para (貼りつけ切手と一致)

消印:
NOVAGRADIŠKA 16 JAN 921 10
D欄は櫛型
クロアチアのNOVAGRADIŠKA郵便局 1921年1月16日10時
このNOVAGRADIŠKA郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。
時刻表示から時間帯を示す記号が削除されています。

到着印: スイス
HORGEN 20. I. 21. 12
スイスのHORGEN郵便局 1921年1月10日12時

210113 2次15 para, 3枚貼り国内書留便

2010年07月25日 10時30分07秒 | 封書
210113 2次15 para, 3枚貼り国内書留便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.122, 15 para, 3枚
合計 45 para

宛先: Ljubljana (スロヴェニア)

書留用証示印: R No 4665 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)
鉛筆手書きPriporoceno(スロヴェニアで書留という意味)

郵便料金
国内料金
書状: 20gまで25 para
書留: 20 para
合計: 45 para (貼りつけ切手と一致)

消印:
MARIBOR 1 13. I. 21. 12 1a
MARIBOR 1郵便局1921年1月13日12時、消印識別記号1a
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

到着印: 無し

210111 15 vinar石版への加刷不足切手50 paraの使用例

2010年07月18日 15時08分32秒 | 封書
210111 15 vinar石版への加刷不足切手50 paraの使用例

郵便物発送地の消印
MARIBOR 1 11. I. 21. 16 1c
MARIBOR 1郵便局1921年1月11日16時、消印識別記号1c
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印
スロヴェニア、クロアチア、ダルマチアでは、普段使用する文字がローマ字であることに配慮して上側がローマ字、下側がキリル文字となっています。
一方、セルビア人の住むボスニア・ヘルツェゴビナ、ヴォイヴォディナ、セルビア、そしてセルビア人に近い人々の住むモンテネグロでは、普段使用する文字がキリル文字であることに配慮して上側がキリル文字、下側がローマ字の表記になっています。
日付けは、左から「日、月、年、時間」の順です。

宛先: Zagreb (クロアチア)

不足表示
ハンドスタンプT、黒鉛筆 50 para
赤鉛筆 T 2-

不足切手
Mi.47, 15 vinar石版への加刷50 para
加刷の台切手の15 vinar石版切手は、タイプ33、シート2、pos.83です。

不足料金
国内封書料金は25 para
不足料金は不足額の2倍のため50 para (2 Krona)
これは、貼り付けた不足切手50 paraと不足表示50 para及び2-の記載と一致

不足切手の消印
ZAGREB N1N 12 JAN. 921. N9
D欄は櫛型
クロアチアZAGREB1郵便局1921年1月12日昼間9時、消印識別記号N
このZAGREB1郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。
クロアチアの首都でありながら、ハンガリー型消印を使い続け、ユーゴ化するのを拒んでいたザグレブ1郵便局も、1921年1月になってやっとユーゴ化を受け入れたようです。
それだけ、クロアチア人の反セルビア感情は強かったということなのでしょう。

201222裏 Mokronog地方裁判所の返送受領書

2010年07月11日 12時57分47秒 | 封書
201222裏 Mokronog地方裁判所の返送受領書

Rek. Nr. 447 書留番号447
意味不明の番号 1237

左側の郵便印
TREBELNO 24. XII. 20 *a*
TREBELNO郵便局 1920年12月24日、消印識別記号a
TREBELNOの名前は、ドイツ語もスロヴェニア語も同じ名前です。

右側の郵便印
MOKRONOG 24. XII. 20 b
MOKRONOG郵便局 1920年12月24日、消印識別記号b
ドイツ語名Nassenfußを削除してスロヴェニア語名Mokronogだけにしてユーゴ化した消印

このMokronog地方裁判所からの郵便物及び返送受領書の配達経路
Mokronog地方裁判所からの発送: 1920年12月22日
MOKRONOG郵便局消印: 1920年12月24日---MOKRONOG郵便局からの発送印と推定
TREBELNO郵便局消印: 1920年12月24日---TREBELNO郵便局の到着印と推定
Trebelno近くのMirna vas št.5のG. Aloyzija Skušekによる受取: 1920年12月28日
TREBELNO郵便局消印: 1920年12月29日---TREBELNO郵便局の事務処理印またはこの郵便局からの返送受領書の発送印と推定