チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

210210表 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

2010年09月12日 09時55分24秒 | 封書
210210表 印刷物20 vinar又は40 vinarのバイセクト、オーストリア宛て

備考: 40 vinar切手にも色のバラエティは非常に多いので、40 vinarの可能性もありますし、切手の色から推測して20 vinar切手の可能性もあると推測されます。しかし、額面が見えませんから確定的ではありません。

(1) 20 vinar切手の場合
切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次
Mi.103, 20 vinar、対角線バイセクト
合計 10 vinar (2.5 para)

宛先: Weitendorf bei Graz(オーストリア)
ただし、癖のある筆記体ですからWeitendorfは確証はありません。

郵便料金
(a)外国あて
印刷物: 50g毎に10 para
料金は7.5 para不足していますが、不足料金は徴収されていません。

(b)国内料金の誤適用
オーストリア宛ては国内料金が1921年1月31日まで適用されました。
その適用期間が終わったのに気づかずに、オーストリア宛てであるため、国内印刷物: 50gまで5 para、をそのまま適用した可能性もあります。その場合には、料金は2.5para不足します。

(2) 40 vinar切手の場合
切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次
Mi.106, 40 vinar、対角線バイセクト
合計 20 vinar (5 para)

宛先: Weitendorf bei Graz(オーストリア)
ただし、癖のある筆記体ですからWeitendorfは確証はありません。

郵便料金
(a)外国あて
印刷物: 50g毎に10 para
料金は5 para不足していますが、不足料金は徴収されていません。

(b)国内料金の誤適用
オーストリア宛ては国内料金が1921年1月31日まで適用されました。
その適用期間が終わったのに気づかずに、オーストリア宛てであるため、国内印刷物: 50gまで5 para、をそのまま適用した可能性もあります。その場合には、料金と貼り付け切手は一致します。
不足料がスロヴェニアでもオーストリアでも適用されていないことから考えると、どうやらこの切手は、40 vinarのバイセクトとしてみなされ、オーストリア宛ての印刷物に国内料金を適用した可能性が最も高いと思われます。

消印:
LJUBLJANA5 10 II 21 b
スロヴェニアのLJUBLJANA5郵便局 1921年2月10日、消印識別記号b
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印


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