チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

レターカード未使用

2010年11月21日 14時01分11秒 | 封書
レターカード未使用

ハンガリー時代のレターカードの残り物への加刷
帝国時代の紋章とハンガリー語の部分を黒色のバーで抹消し、額面部分にはKRALJEVSTVO SHSとローマ字とキリル文字で加刷しています。
KRALJEVSTVOは「王国」という意味です。
SHSとは、「セルビア人・クロアチア人・スロヴェニア人」の略号です。
KRALJEVSTVO SHSとは、「セルビア人・クロアチア人・スロヴェニア人の王国」という意味になります。
額面は20 filirで、クロアチアのザグレブで発行されたものです。

220714 封書の代金引換便

2010年11月14日 09時03分04秒 | 封書
220714 封書の代金引換便

切手:
全国共通
Mi.149 20 para
Mi.151 50 para
Mi.154 1 Dinar
合計 1 Dinar 70 para

宛先: Tešica pri Ljubljani (スロヴェニア)

郵便料金
国内
書状20gまで1 Dinar
書留 50 para
代金引換料金 20 para
合計: 1 Dinar 70 para (貼り付け切手と一致)

書留用証示印: R No 948 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

消印:
LJUBLJANA 3 14. VII. 22. b
スロヴェニアのLJUBLJANA 3郵便局 1922年7月14日、消印識別記号b
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

代金引換ラベル
三角形の薄オレンジ色の紙に黒色でNとRemboursement
Nはドイツ語のNachnahme、Remboursementはフランス語で、代金引換を意味しています。
このラベルにも切手と同様な消印が押されています。
国内便であるにもかかわらず、ドイツ語とフランス語で表記されたラベルであるのは不可解です。普通は国内便ではスロヴェニア語のものを使用するはずです。

右上の黒インクの手書きのスロヴェニア語の記載
Povsetje Din 10 –、日本語訳: 代金引換10 Dinar
Deset Dinarjev、日本語訳: 10 Dinar

左上の黒インクの印刷のスロヴェニア語の記載
FOTOGRAFSKI ZAVOD、日本語訳: 写真研究所

211117表 全国共通1 Dinar 1枚貼り

2010年11月07日 11時21分28秒 | 封書
211117表 全国共通1 Dinar 1枚貼り

切手:
全国共通
Mi.154 1 Dinar
合計 1 Dinar

宛先: Grenchen(スイス)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで1 Dinar
合計: 1 Dinar

消印:
LJUBLJANA1 17. XI. 21. 18 1c
スロヴェニアのLJUBLJANA1郵便局 1921年11月17日18時、消印識別記号1c
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

210530裏 全国共通切手アメリカ宛て

2010年10月31日 15時06分40秒 | 封書
210530裏 全国共通切手アメリカ宛て

消印:
BEODRA *30. V. 21. 14
ヴォイヴォディナのBEODRA郵便局1921年5月30日14時
上側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)、下側がローマ字の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印
スロヴェニア、クロアチア、ダルマチアでは、普段使用する文字がローマ字であることに配慮して上側がローマ字、下側がキリル文字となっています。
一方、セルビア人の住むボスニア・ヘルツェゴビナ、ヴォイヴォディナ、セルビア、そしてセルビア人に近い人々の住むモンテネグロでは、普段使用する文字がキリル文字であることに配慮して上側がキリル文字、下側がローマ字の表記になっています。
日付けは、左から「日、月、年、時間」の順です。

発信印&中継印&到着印
(1)発信印
ユーゴスラヴィア
ヴォイヴォディナのBEODRA郵便局1921年5月30日14時
(2)中継印&到着印
アメリカ
NEW YORK, N,Y, 6. 18 21 ? DIV.
(ニューヨーク州ニューヨーク1921年6月18日、書留部門)
DETROIT, MICH JUN 22 1921 REGISTERED
(ミシガン州デトロイト1921年6月22日、書留)
Detroit (Western Market Sta.) Mich. JUN 22 1921 REGISTERED
(ミシガン州デトロイト(ウェスタン・マーケット・ステイション)1921年6月22日、書留)

ユーゴスラヴィアの東の端のヴォイヴォディナのBEODRA郵便局から、大西洋を越えてアメリカのデトロイトの配達局ウェスタン・マーケット・ステイションまで、24日かかっています。

210530表 全国共通切手アメリカ宛て

2010年10月31日 15時05分34秒 | 封書
210530表 全国共通切手アメリカ宛て

切手:
全国共通
表Mi.150, 25 para, 2枚, 計50 para
裏Mi.153, 75 para, 2枚, 計150 para
合計 2 Dinar

宛先: ミシガン州デトロイト キャデラック自動車 (アメリカ)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで1 Dinar
書留: 1 Dinar
合計: 2 Dinar (貼りつけ切手と一致)

書留ラベル: 左上に青インクでR. 200 Beodraと記載

消印:
BEODRA *30. V. 21. 14
BEODRA郵便局1921年5月30日14
上側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)、下側がローマ字の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印

二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印
スロヴェニア、クロアチア、ダルマチアでは、普段使用する文字がローマ字であることに配慮して上側がローマ字、下側がキリル文字となっています。
一方、セルビア人の住むボスニア・ヘルツェゴビナ、ヴォイヴォディナ、セルビア、そしてセルビア人に近い人々の住むモンテネグロでは、普段使用する文字がキリル文字であることに配慮して上側がキリル文字、下側がローマ字の表記になっています。
日付けは、左から「日、月、年、時間」の順です。

Beodraについて
Wikipediaによれば、Beodraとはセルビア語とハンガリー語の名前であり、現在はセルビア語でNovo Miloševoと呼ばれているそうです。
ヴォイヴォディナ地方にある村で、2002年の人口が6763人、セルビア人が大多数を占めるそうです。

210512裏 スロヴェニア不足切手20 vinar及び50 vinar

2010年10月24日 15時42分06秒 | 封書
210512裏 スロヴェニア不足切手20 vinar及び50 vinar

普通切手(裏側):
全国共通
Mi.150 25 para
合計 25 para

宛先: Vinkovci (クロアチア)

郵便料金
国内封書料金: 50 para
25 para不足
不足分の2倍の50 para = 2 Krunaを徴収
表側の上部に赤鉛筆で2 kの記載が有り、これは不足料金を意味していると推定される

普通切手の消印: 不足切手の下になっているため不明
裏側の差出人住所がVukovarとなっていため、クロアチアのVukovarの消印と推定

スロヴェニア不足切手
リュブリャナ版、数字の高さ9 mm
Mi.39I 20 vinar, 5枚
Mi.40I 50 vinar, 2枚
合計 2 Kruna = 50 para

不足切手の消印
VINKOVCI 12. MAJ. 921 N9
C欄はアラベスク、D欄は櫛型、E欄は櫛型にC
クロアチアVINKOVCI郵便局1921年5月12日、消印識別記号C
このVINKOVCI郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

スロヴェニアのvinar, Krona単位の不足切手が、統一通貨para, Dinar単位の不足切手発行後の1921年5月に使用されているのは、かなり遅い使用例です。

210512表 スロヴェニア不足切手20 vinar及び50 vinar

2010年10月24日 15時41分17秒 | 封書
210512表 スロヴェニア不足切手20 vinar及び50 vinar

普通切手(裏側):
全国共通
Mi.150 25 para
合計 25 para

宛先: Vinkovci (クロアチア)

郵便料金
国内封書料金: 50 para
25 para不足
不足分の2倍の50 para = 2 Krunaを徴収
表側の上部に赤鉛筆で2 kの記載が有り、これは不足料金を意味していると推定される

普通切手の消印: 不足切手の下になっているため不明
裏側の差出人住所がVukovarとなっていため、クロアチアのVukovarの消印と推定

スロヴェニア不足切手
リュブリャナ版、数字の高さ9 mm
Mi.39I 20 vinar, 5枚
Mi.40I 50 vinar, 2枚
合計 2 Kruna = 50 para

不足切手の消印
VINKOVCI 12. MAJ. 921 N9
C欄はアラベスク、D欄は櫛型、E欄は櫛型にC
クロアチアVINKOVCI郵便局1921年5月12日、消印識別記号C
このVINKOVCI郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

スロヴェニアのvinar, Krona単位の不足切手が、統一通貨para, Dinar単位の不足切手発行後の1921年5月に使用されているのは、かなり遅い使用例です。

210415黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用

2010年10月17日 15時10分07秒 | 封書
210415黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用

スロヴェニア切手
Mi.122 15 para, 3枚、黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用
合計45 para
45 paraはオーストリア・ハンガリー帝国時代の価値に換算すると1 K 80 vinarになり、左上に鉛筆で書かれている不足料金と思われる金額記載1K80と一致します。

臨時不足切手の消印
MURSKA SOBOTA 15- APR – 921 10
C欄はアラベスク、D欄は櫛型、E欄は櫛型にB
スロヴェニアMURSKA SOBOTA郵便局1921年4月15日、消印識別記号B
このMURSKA SOBOTA郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

MURSKA SOBOTA地区の特徴
MURSKA SOBOTAはスロヴェニアのプレクムリエ地方、ムーラ川の近くに位置しています。
この地域は、オーストリア帝国領ではなく、ハンガリー王国領でしたが、住民はほんどがスロヴェニア人であるため、クロアチアではなくスロヴェニアに編入されました。
しかし、あの当時ハンガリー王国領内にいた全てのスロヴェニア人がユーゴスラヴィアのスロヴェニアに編入されたのではなく、プレクムリエ地方の北方のハンガリー領にはスロヴェニア人が取り残されたままになり、それはいまだに続いています。

210415表 チェインブレーカー2次 15 para 不足料ハンドスタンプT

2010年10月17日 15時08分37秒 | 封書
210415表 チェインブレーカー2次 15 para 不足料ハンドスタンプT

切手:
ハンガリー
Mi.194 10 fillér
Mi.199 40 fillér, 2枚
Mi 205 3 Korona
合計 3 Korona 90 fillér
王制廃止と共産主義革命を経てかなり経った1921年4月になってもまだハンガリー王国時代の切手を使用しています。

宛先: スロヴェニア語Murska Sobota、ハンガリー語Muraszombat (スロヴェニア)

郵便料金
ハンガリーからユーゴスラヴィア宛ての郵便料金は不明

書留ラベル
ハンガリーの書留ラベル、Budapest 51, 9341

消印:
BUDAPEST L51L 921 APR 9 N12
ハンガリーの首都 BUDAPEST 51郵便局 1921年4月9日昼間12時、消印識別記号L

不足料金と思われる金額記載
左上に鉛筆で1K80

スロヴェニア切手
Mi.122 15 para, 3枚、黒色ハンドスタンプでTと加刷して臨時不足切手として使用
合計45 para
45 paraはオーストリア・ハンガリー帝国時代の価値に換算すると1 K 80 vinarになり、左上に鉛筆で書かれている不足料金と思われる金額記載1K80と一致します。

臨時不足切手の消印
MURSKA SOBOTA 15- APR – 921 10
C欄はアラベスク、D欄は櫛型、E欄は櫛型にB
スロヴェニアMURSKA SOBOTA郵便局1921年4月15日、消印識別記号B
このMURSKA SOBOTA郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

210410裏 スロヴェニア2次チェインブレーカーと全国共通切手の混貼り

2010年10月10日 14時21分11秒 | 封書
210410裏 スロヴェニア2次チェインブレーカーと全国共通切手の混貼り

到着印
ZAGREB Y2Y ? APR. 921.
D欄は櫛型
クロアチアZAGREB2郵便局1921年4月?日、消印識別記号Y
このZAGREB2郵便局の消印は、D欄のハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除され、櫛型に置換されています。
そして、ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これはユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されています。

210410表 スロヴェニア2次チェインブレーカーと全国共通切手の混貼り

2010年10月10日 14時20分24秒 | 封書
210410表 スロヴェニア2次チェインブレーカーと全国共通切手の混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.120, 5 para
全国共通切手
Mi.147, 10 para, 2枚
合計 25 para

宛先: Zagreb (クロアチア)

郵便料金
国内料金
書状: 20gまで25 para
合計: 25 para (貼りつけ切手と一致)

消印:
BELACRKVA 10. IV. 21.
ヴォイヴォディナのBELACRKVA郵便局 1921年4月10日
上側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)、下側がローマ字の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印。
ヴォイヴォディナは、セルビアに併合された地域であるため、キリル文字が上側に置かれています。

ベラツルクヴァBELACRKVAは、ルーマニア国境の角状部であり、国境線をどのように引くかでユーゴスラヴィアとルーマニアの両国で係争の地になった地区です。

210330まで スロヴェニア2次チェインブレーカー 25 para 2枚貼りアメリカ宛て

2010年10月03日 18時22分01秒 | 封書
210330まで スロヴェニア2次チェインブレーカー 25 para 2枚貼りアメリカ宛て

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー2次
Mi.124, 25 para, 2枚
合計 50 para

宛先: ペンシルバニア州Braddock (アメリカ)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
合計: 50 para (貼りつけ切手と一致)
外国宛て書状50 para料金は、1920年5月22日~1921年3月30日まで。

消印:
ČERNOMELJ 年月日不明
スロヴェニアのČERNOMELJ 郵便局
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のTSCHERNEMBLを削除してユーゴ化した消印。

210218表 チェインブレーカー1次 50 vinar普通目打ちとノコギリルレットの混貼り

2010年09月26日 10時59分23秒 | 封書
210218表 チェインブレーカー1次 50 vinar普通目打ちとノコギリルレットの混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー1次
Mi.107, 50 vinar, 目打ち11 1/2, 4枚, 2種のシェイド
Mi.107, 50 vinar, ノコギリルレット目打ち, 4枚(2枚は裏), 2種のシェイド
合計 400 vinar (1 Dinar)

宛先: Grenchen(スイス)

書留用証示印: R No 14085 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
書留: 50 para
合計: 100 para (1 Dinar) (貼りつけ切手と一致)

消印:
LJUBLJANA 1 18. II. 21. 16 1g
LJUBLJANA 1郵便局1921年2月18日16時、消印識別記号1g
上側がローマ字、下側がキリル文字(セルビア人の使用する文字)の二文字表記の新しいユーゴスラヴィアの全国統一型消印