チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

200711裏 代金引換便の徴収票

2013年07月07日 15時18分08秒 | 通知状
200711裏 代金引換便の徴収票

クロアチア語表記の代金引換などに使用する料金徴収票

1921年5月1日~1922年9月24日の国内郵便の代金引換料金は20 para (80 vinar, 80 filler)でした。
この場合は、代金引換の金額が90K 72 f、代金引換料金が80 f、合計91K 52fと記載されています。
この徴収票には、80 vinar分の切手が貼られており、これはこの時期の代金引換料金 20 para (80 vinar, 80 filler)と一致しています。

切手
スロヴェニア・チェインブレーカー
Mi.100, 5 vinar凸版、2枚、裏面
Mi.102, 15 vinar石版、2枚
Mi.106, 40 vinar凸版
合計20 para (80 vinar, 80 filler)

消印
ZAGREB U 1 U 920 JUL 11 N10
クロアチアのZAGREB 1郵便局1920年7月11日、昼間10時、消印識別記号U
D欄にイシュトヴァン・クラウンと呼ばれるハンガリー王冠の入ったハンガリー型の消印


200711表 代金引換便の徴収票

2013年07月07日 15時17分04秒 | 通知状
200711表 代金引換便の徴収票

クロアチア語表記の代金引換などに使用する料金徴収票

1921年5月1日~1922年9月24日の国内郵便の代金引換料金は20 para (80 vinar, 80 filler)でした。
この場合は、代金引換の金額が90K 72 f、代金引換料金が80 f、合計91K 52fと記載されています。
この徴収票には、80 vinar分の切手が貼られており、これはこの時期の代金引換料金 20 para (80 vinar, 80 filler)と一致しています。

切手
スロヴェニア・チェインブレーカー
Mi.100, 5 vinar凸版、2枚、裏面
Mi.102, 15 vinar石版、2枚
Mi.106, 40 vinar凸版
合計20 para (80 vinar, 80 filler)

消印
ZAGREB U 1 U 920 JUL 11 N10
クロアチアのZAGREB 1郵便局1920年7月11日、昼間10時、消印識別記号U
D欄にイシュトヴァン・クラウンと呼ばれるハンガリー王冠の入ったハンガリー型の消印

190311裏 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

2010年01月31日 12時49分39秒 | 通知状
190311裏 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

不足切手:スロヴェニア普通切手5vinar(Mi.100石版)に黒色ハンドスタンプでPorto(不足を意味する)を加刷して不足切手として使用しています。
消印:GORENJE GORJE 11 3 19 (1919年3月11日) 、郵便局名はスロヴェニア語表記です。ドイツ語表記の郵便局名OBER-GÖRIACH bei VELDESは削除されてユーゴ化されています。
備考:この使用例では、不足切手は通常通りに裏側に貼って消印されています。

190311表 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

2010年01月31日 12時47分17秒 | 通知状
190311表 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

これは既に小包の所でご紹介しましたが、国内料金不統一期のスロヴェニアの価格表記(保険)書状の通知及び配達状を再度ご紹介します。

オーストリア帝国時代のドイツ語・スロヴェニア語二カ国語表記の「通知及び配達状」です。
この書式では、先にご紹介したドイツ語表記のものにはあった到着印を押す欄が表側にありません。
その点以外はドイツ語表記のものと同一内容で、ドイツ語とスロヴェニア語の二カ国で書かれています。
これは、Bled1郵便局からの価格表記(保険)2076K60h、重さ58gの価格表記(保険)書状に関する通知料金5vinarを徴収するものです。
受取人サインは1919年3月17日です。

190524価格表記(保険)書状の通知及び配達状 ドイツ語表記書式

2010年01月31日 12時42分44秒 | 通知状
190524価格表記(保険)書状の通知及び配達状 ドイツ語表記書式

これは既に小包の所でご紹介しましたが、国内料金不統一期のスロヴェニアの価格表記(保険)書状の通知及び配達状を再度ご紹介します。


オーストリア帝国のドイツ語表記の「通知及び配達状」の独和対訳

Nr.93 No.93
Eingelangt am (ORMOŽの郵便印) ORMOŽに到着した
Aviso- und Abgabeschein 通知及び配達状
Den Empfang der Sendung aus Vinica bestehend in d.p. Wert 4701K--h, Gewicht --Kg 30gr an Jakob Robinšak Ormož bestätigt
Zur entrichten an:
OrmožのJakob Robinšak宛ての価格表記(保険)4701Kronen, 重量30gを本質とするVinicaからの発送物の受取に対して以下の料金を支払うことを確認する:
Porto 不足料金
Auslagen 立て替え金
Nachnahme 代金引換金
Provision (仲介)手数料
Aviso oder Bestellgebür 通知または配達料金 05 h
Zusammen 合計

Der Empfänger hat das Datum einzusehen und die Namensfertigung beizufügen.
受取人は日付を調べてサインすること。
Am 24/V 1919 1919年5月24日
Unterschriftサイン Jak. Robinšak

不足料金、立て替え金、代金引換金、(仲介)手数料、通知または配達料金を一枚の書式で徴収できますから、この書式で数多くの料金を受取人から徴収することができたことがわかります。小包の配達料金などもこの書式で徴収されたと考えられます。

料金:価格表記(保険)4701Kronen, 重量30gの保険付書状の通知料金5vinarが徴収されています。

不足切手:スロヴェニア普通切手5vinar(Mi.100石版)に赤インクでPorto(不足を意味する)を手書きで加刷して不足切手として使用しています。
消印:ORMOŽ 24 V. 19 C (1919年5月24日) 郵便局名はスロヴェニア語表記です。
備考:この書式は裏は白紙です。通常では不足切手は裏側に貼って消印することになっていますが、この使用例では表側に貼られて消印されています。

190801 Odjava 小包料金不足を小包の発送者から徴収2

2007年11月19日 21時11分54秒 | 通知状
190801 Odjava 小包料金不足を小包の発送者から徴収2

ZAGREB2郵便局からKRIŽEVCI郵便局に公用便(普通便)でOdjavaを送り、KRIŽEVCI郵便局で小包発送者から不足料金を徴収して、普通切手で領収してOdjavaに貼り付けて消印し、書留便でZAGREB2郵便局に返送しています。

ZAGREB 919 AUG –1. N10 P2P (1919年8月1日) ハンガリー式消印
ZAGREB 919 AUG –1. N10 J2J (1919年8月1日) ハンガリー式消印
KRIŽEVCI 919 AUG. –3 N8 F (1919年8月3日) ハンガリー式消印
書留ラベル:R Ajanlott Križevci 837

参考文献
(1)Arge der Balkan Länder, No. 130, p.6-13, (1994)
Thomas Artel
Einführung in die Verwnedung von Klebzetteln als besonderer Kennzeichnung von Paketbegleitadressen 郵便小包送票の特別表示事項へのラベルの使用
(2)Jugopošta, Journal of The Yugoslavia Study Group, p.9-14, No.50, 1999
Withdrawal of Mail in Croatia in 1919
(3)Jugopošta, Journal of The Yugoslavia Study Group, p.1-7, No.52, 1999
Correction of my Article, Withdrawal of Mail in Croatia in 1919
上記(2)(3)の研究論文はブログ著者がJugopoštaに報告したものです。


190801 Odjava 小包料金不足を小包の発送者から徴収1

2007年11月19日 21時11分45秒 | 通知状
190801 Odjava 小包料金不足を小包の発送者から徴収1

小包料金不足を小包の発送者から徴収する件に関しては、参考文献(1)に収載されている「ハンガリー及びボスニア・ヘルツェゴビナ用新服務規程 オーストリア帝国商務省 ウィーン 1916年」に以下のように記載されています。

小包 §36 料金及び料金不足
4.不十分な額の切手しか貼られていない小包については、外部交換郵便局は、不足料金を小包送票に記載するものとする。この料金は受取人から徴収する。
受取人が支払いを拒絶する場合には、その小包は配達不能とみなされる。
小包を引き渡した後ではじめて不十分な切手しか貼られていないことに気づいた場合にも、不足額の徴収を試みなければならない。
支払いを拒絶する場合には、その小包の発送郵便局が発送者から不足額を徴収するために通知しなければならない。
外部交換郵便局またはその他の機関から料金不足に責任のある発送郵便局へ通知することについては、所定の手続きをする行政機関の判断にゆだねる。
(ドイツ語文献翻訳を終了)

このように、小包の送料の料金不足額の支払いを小包の受取人が拒否した場合には、配達郵便局は発送郵便局に通知して、小包の発送者から不足の料金を徴収する規定でした。
この通知状は、ハンガリー語 Visszajełentés、セルボクロアート語 Odjava、ドイツ語 Rückmeldungと呼ばれていました。

この記事の画像で示しているのは、クロアチアで使用された旧ハンガリー王国の書式のOdjavaの使用例です。
書式で使用されている言語は、ハンガリー語とセルボクロアート語です。

この書式の記載内容は以下のような内容になります。
1919年7月24日のKRIŽEVCIのJosef Steinerから発送された小包番号No. 208, 210, 211の重さ各々10kgの小包の発送料は、本来それぞれ5K50f徴収すべきところを誤って4K60fしか徴収していませんでした。このため小包1個当り90f、3個で合計270f不足しています。
この場合には、先にご紹介した規定に従い、小包の受取人が不足料の支払いを拒んだため、小包の発送者から不足料金を徴収するように、ZAGREB 2郵便局が1919年8月1日付けでKRIŽEVCI郵便局に通知しています。

Odjavaを作成した郵便局の郵便印:
ZAGREB 919 AUG –1. N10 P2P (1919年8月1日) ハンガリー式消印

切手
クロアチア正刷20 filir (Mi.92)
スロヴェニア50 vinar (Mi.107目打ち後に糊引き)、2 Krona (Mi.110 目打ち後に糊引き)
合計 270 filir (小包3個分の不足額と一致)
Odjavaの場合には小包の発送者から発送料金の不足額を徴収するので、不足切手ではなく普通切手で領収されます。文献で報告されている他の使用例でもこの場合と同様に普通切手が使用されており、不足切手は使用されていません。(参考文献(2)(3))

切手の消印
KRIŽEVCI 919 AUG. –3 N8 F (1919年8月3日) ハンガリー式消印

備考
スロヴェニア50 vinarと2 Kronaは、目打ち後に糊引きされ目打ち穴が糊で埋まって切り離し難いため、ハサミで切り離されています。


参考文献
(1)Arge der Balkan Länder, No. 130, p.6-13, (1994)
Thomas Artel
Einführung in die Verwnedung von Klebzetteln als besonderer Kennzeichnung von Paketbegleitadressen 郵便小包送票の特別表示事項へのラベルの使用
(2)Jugopošta, Journal of The Yugoslavia Study Group, p.9-14, No.50, 1999
Withdrawal of Mail in Croatia in 1919
(3)Jugopošta, Journal of The Yugoslavia Study Group, p.1-7, No.52, 1999
Correction of my Article, Withdrawal of Mail in Croatia in 1919
上記2つの研究論文はブログ著者がJugopoštaに報告したものです。

190311裏 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

2007年10月24日 19時57分41秒 | 通知状
190311裏 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

不足切手:スロヴェニア普通切手5vinar(Mi.100石版)に黒色ハンドスタンプでPorto(不足を意味する)を加刷して不足切手として使用しています。
消印:GORENJE GORJE 11 3 19 (1919年3月11日) 、郵便局名はスロヴェニア語表記です。ドイツ語表記の郵便局名OBER-GÖRIACH bei VELDESは削除されてユーゴ化されています。
備考:この使用例では、不足切手は通常通りに裏側に貼って消印されています。

190311表 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

2007年10月24日 19時57分21秒 | 通知状
190311表 第1期 ドイツ語・スロヴェニア語表記の通知及び配達状

オーストリア帝国時代のドイツ語・スロヴェニア語二カ国語表記の「通知及び配達状」です。
この書式では、先にご紹介したドイツ語表記のものにはあった到着印を押す欄が表側にありません。
その点以外はドイツ語表記のものと同一内容で、ドイツ語とスロヴェニア語の二カ国で書かれています。
これは、Bled1郵便局からの価格表記(保険)2076K60h、重さ58gの価格表記(保険)書状に関する通知料金5vinarを徴収するものです。
受取人サインは1919年3月17日です。

190524第1期 通知及び配達状 ドイツ語表記書式

2007年10月23日 20時01分38秒 | 通知状
190524第1期 通知及び配達状 ドイツ語表記書式

通知料金を別用紙で処理した例をご紹介いたします。ただし、これは小包ではなく価格表記(保険)書状の例です。

オーストリア帝国のドイツ語表記の「通知及び配達状」の独和対訳

Nr.93 No.93
Eingelangt am (ORMOŽの郵便印) ORMOŽに到着した
Aviso- und Abgabeschein 通知及び配達状
Den Empfang der Sendung aus Vinica bestehend in d.p. Wert 4701K--h, Gewicht --Kg 30gr an Jakob Robinšak Ormož bestätigt
Zur entrichten an:
OrmožのJakob Robinšak宛ての価格表記(保険)4701Kronen, 重量30gを本質とするVinicaからの発送物の受取に対して以下の料金を支払うことを確認する:
Porto 不足料金
Auslagen 立て替え金
Nachnahme 代金引換金
Provision (仲介)手数料
Aviso oder Bestellgebür 通知または配達料金 05 h
Zusammen 合計

Der Empfänger hat das Datum einzusehen und die Namensfertigung beizufügen.
受取人は日付を調べてサインすること。
Am 24/V 1919 1919年5月24日
Unterschriftサイン Jak. Robinšak

不足料金、立て替え金、代金引換金、(仲介)手数料、通知または配達料金を一枚の書式で徴収できますから、この書式で数多くの料金を受取人から徴収することができたことがわかります。小包の配達料金などもこの書式で徴収されたと考えられます。

料金:価格表記(保険)4701Kronen, 重量30gの保険付書状の通知料金5vinarが徴収されています。

不足切手:スロヴェニア普通切手5vinar(Mi.100石版)に赤インクでPorto(不足を意味する)を手書きで加刷して不足切手として使用しています。
消印:ORMOŽ 24 V. 19 C (1919年5月24日) 郵便局名はスロヴェニア語表記です。
備考:この書式は裏は白紙です。通常では不足切手は裏側に貼って消印することになっていますが、この使用例では表側に貼られて消印されています。