EXPONENTスロヴェニア官製葉書PIRCコレクション翻訳まとめ
EXPONENTのIGOR PIRC氏によるスロヴェニア官製葉書のコレクションの要約
(ブログ著者の発見等も記載しています)
出典: EXPONENT、VIRTUAL INTERNATIONAL PHILATELIC EXHIBITION
EXHIBIT: SHS POSTAL CARDS, CHAINBREAKERS ISSUES 1919 - 1921
EXHIBITOR: IGOR PIRC, SLOVENIA
WASHINGTON 2006 – SILVER 2006年ワシントン、銀賞
http://www.japhila.cz/hof/0143/index0143a.htm
参考文献
(1)IGOR PIRC氏の発見した印刷変種の発表: 10 vinarska dopisnica – drugič, Nova filatelija 1/2004, pp 10-12
(2)Uradni listi poštnega in brzojavnega ravnateljstva za slovensko ozemlje 1919-1921.
(3)Per Friis Mortensen, 10 vinarska dopisnica, Nova filatelija 1/2004, pp 7-9
(4)Ing. D. Stojsavljević, Poštne celine Jugoslavije, 2002
A. 10 vinar
(1)印面
①red 赤色、light red明るい赤色、dark red 暗赤色、grayish red 灰色がかった赤色、orange red 橙赤色(オレンジレッド)
②carmine洋紅色、weak carmine 弱い洋紅色
(2)印面タイプ
①タイプ1: 上側のキリル文字の国名表示; Жの上側の左の線の上の枠線が切れて白く見える、最初のCの上側の線の上の枠線が切れて白く見える
②タイプ2: 下側のローマ字の国名表示; 最初のSの下の枠線が切れて白く見える
③ブログ著者追記: タイプ3の存在
私が持っている葉書では、下記の特徴を持つ葉書が3枚あります。
上側のキリル文字の国名表示; Pの上の枠線が大きく白く窪んで見える、最初のCの上側の線の上の枠線が切れて白く見える。
同じ特徴を持つ葉書が3枚あるため、タイプ3が存在する可能性が極めて高いと思います。
④ブログ著者追記:
(a)「タイプ2: 下側のローマ字の国名表示; 最初のSの下の枠線が切れて白く見える」の特徴に加えて、タイプ1の上側のキリル文字の国名表示の中の、最初のCの上側の線の上の枠線が切れて白く見える特徴も持っている葉書が私の手元に1枚あります。これはタイプ4の可能性もありますが、1枚しか持っていませんのでまだはっきりしません。
(b)タイプ1の持つ2つの特徴の内、最初のCの上の枠が切れている特徴だけを持っているものも1通あります。これも新しいタイプの可能性があります。
(C)この他にもタイプが存在する可能性は大いにあると思いますので、今後の研究の展開が楽しみです。
現時点では、上のキリル文字の中の、P、Ж、最初のCの上の枠線の切断、下のローマ字の最初のSの下の枠線の切断がポイントのようです。
(3)紙
①pink paperピンク紙、
thin pink paper薄いピンク紙、
thicker pink paper厚いピンク紙
②yellowish paper黄色がかった紙
glossy yellowish paper光沢のある黄色がかった紙
coarse yellowish paper ザラザラした黄色がかった紙
③whitish paper白っぽい紙
coarse whitish paperザラザラした白っぽい紙
(4)サイズ
14.1 x 9.4 cm、13.8 x 9.2 cm
葉書のサイズについて展示の記載にはno standard sizeと書かれています。これは「標準サイズは存在しない」と解釈することも可能ですが、これ以上のことは分かりません。
ブログ著者追記:
私の5通のコレクションには下記のサイズのものがあります:
①上13.9, 下13.9 x 左9.1, 右9.25cm
②上14.2, 下14.3 x 左9.2, 右9.0cm
③上14.1, 下14.1 x 左9.3, 右9.1cm
④上13.9, 下13.8 x 左9.3, 右9.1cm
⑤上14.3, 下14.3 x 左9.0, 右8.9cm
まとめ: 上13.9-14.3, 下13.8-14.3 x 左9.0-9.3, 右8.9-9.25 cmの範囲内で私のコレクションは変動しています。
(5)中央の縦の分割線
①太い
太い、ただし下側の4番目の住所線の上が切れている部分がある
②弱く細く薄い、非常に弱い縦線、ほとんど完全消失、消失(実際はかすかに見える)
③消失
ブログ著者追記:
(6) 10vinar印面と1番目の住所線と中央縦線の距離
参考までに私のコレクションの5通を測定すると、1番目の住所線との距離は14mm、中央縦線との距離は43mmで、バラエティは見つかりませんでした。
B. 15 vinar
(1)印面
light blue明るい青色、greyish blue灰色がかった青色
(2)印面の位置
①1番目の住所の線と印面の間隔が12mm
ブログ著者備考: ネットの画面上で①と②を比較すると両者の差は1mm程度しかありません。また、私のコレクションでは15mmと14mmの2種があります。このため、上記の12mmは、誤記載であり正しくは14mmであると考えられます。
②1番目の住所の線と印面の間隔が15mm
ブログ著者追記:
私のコレクションの3通では、間隔15mmが2通、14mmが1通でした。
印面と中央縦線の距離は42mmで一定でした。
(3)紙
①grey rose paper灰色がかったバラ色の紙
thin grey rose paper灰色がかったバラ色の薄い紙
②yellowish thick paper黄色がかった厚い紙
thin yellowish paper黄色がかった薄い紙
③ブログ著者追記:
私の手元には、バラ色ではなく、「thin grey paper灰色がかった薄い紙」と、「thin grey paper灰色がかった厚い紙」の葉書が1枚ずつあります。
(4)4番目の住所の線
①細い
②太い
(5)中央の縦の分割線
①中央の縦の分割線は完全。
②中央の縦の分割線の中央部の1番目の住所の線の上下に2箇所の切れ込み有り。
③中央の縦の分割線の中央部の1番目の住所の線の上下に2箇所の切れ込み有り、3番目の住所の線の太い方の中央部に切れ込みあり。
ブログ著者追記:
(6)サイズ
私の3通のコレクションには下記のサイズのものがあります:
①上13.5, 下13.55 X 左9.2, 右9.1 cm
②上13.5, 下13.5 X 左9.0, 右9.0 cm
③上14.05, 下14.1 X 左9.1, 右9.2 cm
まとめ: 上13.5-14.05, 下13.55-14.1 X 左9.0-9.2, 右9.0-9.2 cmの範囲内で私のコレクションは変動しています。
C. オーストリア・ハンガリー帝国の軍事葉書に15vinar石版を4枚加貼りした臨時葉書
(1)15vinar石版無目打ち4枚水平ストリップ、中央のガッターが広い
ブログ著者追記: ガッターが均一なものはブログ著者が所有していますのでブログ「2008年07月06日 08時29分22秒 葉書不足に伴う臨時措置」を参照してください。
(2)15vinar石版下水平目打ち漏れ4枚水平ストリップ
(3)15vinar石版目打ち有り4枚水平ストリップ
(4)15vinar石版目打ち有り4枚縦ストリップ
D. 15 para
(1)印面
①dark brown暗い茶色
dark brown暗い茶色、鮮明な印刷
②brown茶色
brown茶色、不鮮明な印刷
(2)印面の位置
中央の縦の分割線と印面の間隔が50mm
中央の縦の分割線と印面の間隔が48mm
ブログ著者追記:
私の5通のコレクションでは、
①印面と1番目の住所線との距離12.2mm、中央縦線との距離50mmのものが3通
②印面と1番目の住所線との距離11.3mm、中央縦線との距離49mmのものが2通
であり、48mmのものはありません。
(3)紙
light brown paper明るい茶色の紙
(4)中央の縦の分割線
中央の縦の分割線は完全。
中央の縦の分割線には、左上の差出人の線の上に1箇所の切れ目有り。
中央の縦の分割線には、4番目の住所線の上に1箇所の切れ目有り
ブログ著者追記:
(5)サイズ
私の5通のコレクションには下記のサイズのものがあります:
①上13.8, 下13.8 x 左9.5, 右9.5cm
②上13.9, 下14.0 x 左9.2, 右9.2cm
③上13.9, 下13.9 x 左9.1, 右9.1cm
④上14.1, 下14.1 x 左9.6, 右9.5cm
⑤上13.7, 下13.8 x 左9.2, 右9.3cm
まとめ 上13.7-14.1, 下13.8-14.1 x 左9.1-9.6, 右9.1-9.5cmの範囲内で私のコレクションは変動しています。