チェインブレーカー及び関連領域の郵便史

ユーゴスラヴィア建国当時~1922年頃までの旧オーストリア・ハンガリー帝国地域のチェインブレーカーを中心とした郵便史

200925裏 ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手の発行日前使用例

2010年03月28日 14時58分31秒 | 封書
200925裏 ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手の発行日前使用例

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
2次
裏Mi.121, 10 para, 4枚、田型

裏側: 10 para田型の消印
LJUBLJANA 1 26 IX 20 4 ?
スロヴェニアのLJUBLJANA 1郵便局 1920年9月26日4時、消印識別記号?
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 1を削除してユーゴ化した消印。
裏側の10 para田型の消印をLJUBLJANA 6郵便局が忘れていたのを、この郵便物を受け入れたLJUBLJANA 1郵便局が翌日に気づいて消印したと考えられます。

到着印: スイス
GRENCHEN 29. IX. 20-- SOLOTHURN
スイスのGRENCHEN郵便局 1920年9月29日

200925表 ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手の公式発行日前使用例

2010年03月28日 14時57分48秒 | 封書
200925表 ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手の公式発行日前使用例

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
2次
表Mi.120, 5 para, 2枚、横ペアー
表Mi.124, 25 para, 2枚、横ペアー
裏Mi.121, 10 para, 4枚、田型
ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手(新聞切手に加刷)
表Mi. 139, 5 para (4 vinar新聞切手に加刷)
合計 105 para

備考
ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手(新聞切手に加刷)は、額面の3倍の価格で発売されました。
このため、正規の郵便物に使用された例は少なく、市場では高価に取引されます(1万円を越えることが多くなっています)。
この使用例のように、普通切手と混貼りして外国に送った例は稀です。
ただし、ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手を6種セットで封筒に貼ったフィラテリックカバーは、最大でも2000円から3000円程度です。

宛先: Grenchen(スイス)

書留用証示印: R No 1731 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para
書留: 50 para
合計: 100 para (5 para過貼り)

消印:
表側
LJUBLJANA 6 25 IX 20 b
スロヴェニアのLJUBLJANA 6郵便局 1920年9月25日、消印識別記号b
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 6を削除してユーゴ化した消印。

裏側: 10 para田型の消印
LJUBLJANA 1 26 IX 20 4 ?
スロヴェニアのLJUBLJANA 1郵便局 1920年9月26日4時、消印識別記号?
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 1を削除してユーゴ化した消印。
LJUBLJANA 6郵便局が裏側の10 para田型の消印を忘れていたのを、この郵便物を受け入れたLJUBLJANA 1郵便局が翌日に気づいて消印したと考えられます。


ケルンテン住民投票用寄付金付き加刷切手(新聞切手に加刷)の公式発売前の使用例

この加刷切手の印刷と発行に関して、次の文献があります:
出典: Priručnik Maraka Jugoslavenskih Zemalja, p.775
「この加刷は、1920年9月17日から28日にかけて、スロヴェニアの首都リュブリャナのJugoslavonska tiskarnaで行われた。
そして1920年9月29日に加刷シートを郵政局に引き渡し、公式に発行されたのは1920年10月10日であった。」

この使用例の消印は9月25日ですから、これは公式発行日の16日前、郵政局引き渡し日の4日前の使用例です。
これは、1920年9月29日に加刷シートを郵政局に引き渡す前に、既に一部の郵便局では窓口で発売されていたことを示す貴重な使用例であると考えられます。
恐らく、加刷が終わったものの一部は、順次発売されていたと考えられます。

200917裏 5 vinar凸版、シェイド違い2種貼り、スイス宛て

2010年03月21日 14時21分10秒 | 封書
200917裏 5 vinar凸版、シェイド違い2種貼り、スイス宛て

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
1次
裏Mi.100, 5 vinar凸版、平滑白紙、普通目打ち11 1/2、縦ペアー(破れあり)2つ、シェイド違い、20 vinar (5 para)
2次
裏Mi.120, 5 para
裏Mi.121, 10 para
裏側は、緑色系統の4種類の色の切手が貼られています。

消印: LJUBLJANA 6 17 IX 20 b
スロヴェニアのLJUBLJANA 6郵便局 1920年9月17日、消印識別記号b
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 6を削除してユーゴ化した消印。

到着印: スイス
GRENCHEN 21. IX. 20-- SOLOTHURN
スイスのGRENCHEN郵便局 1920年9月21日

200917表 5 vinar凸版、シェイド違い2種貼り、スイス宛て

2010年03月21日 14時20分17秒 | 封書
200917表 5 vinar凸版、シェイド違い2種貼り、スイス宛て

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
1次
裏Mi.100, 5 vinar凸版、平滑白紙、普通目打ち11 1/2、縦ペアー(破れあり)2つ、シェイド違い、20 vinar (5 para)
2次
裏Mi.120, 5 para
裏Mi.121, 10 para
表Mi.122, 15 para
表Mi.127, 50 para
表Mi.128, 60 para
合計 145 para

宛先: Grenchen(スイス)

書留用証示印: R No 941 (Noはローマ字とキリル文字の二文字表記)

郵便料金
外国料金
書状: 20gまで50 para、20gを越えると20g毎に30 para
40gまでで50+30=80 para
書留: 50 para
合計: 130 para (15 para過貼り)

消印: LJUBLJANA 6 17 IX 20 b
スロヴェニアのLJUBLJANA 6郵便局 1920年9月17日、消印識別記号b
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 6を削除してユーゴ化した消印。

200901裏 ザグレブより外国宛て書留便

2010年03月14日 12時36分32秒 | 封書
200901裏 ザグレブより外国宛て書留便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
1次、裏
Mi.99, 3 vinar凸版3枚, 9 vinar

消印: ZAGREB 920-SEP-1-N12 i1i
クロアチアのZAGREB1郵便局 1920年9月1日、昼間12時、消印識別記号i
ハンガリー型の消印

箱型印: *03799*
意味不明のスタンプであり、郵便送達に関連しているかどうか不明です。

200901表 クロアチアのザグレブより外国宛て書留便

2010年03月14日 12時35分36秒 | 封書
200901表 クロアチアのザグレブより外国宛て書留便

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
1次、裏
Mi.99, 3 vinar凸版3枚, 9 vinar
2次、表
Mi.120, 5 para, 4枚
Mi.124, 25 para, 3枚
合計 95 para + 9 vinar(2.25 para) = 97.25 para

宛先: Karlsbad
ユーゴスラヴィア国内には該当地名は見られませんので、外国宛てであると思われますが、宛先の国名が書かれていません。
該当する宛先は、下記の二つの可能性があると考えられます:
①ドイツBadenのKarlsbad
②チェコのKarlovy Vary (Karlsbad)

書留ラベル: Zagreb 1 1714/a、ハンガリー型の書留ラベル

黒鉛筆の記載: 中央上部に7。意味不明です。検閲印がないため、検閲官の番号とは考えられません。

郵便料金
①ドイツBadenのKarlsbad宛ての場合
外国料金
書状: 20gまで50 para
書留: 50 para
合計: 100 para (2.75 para料金不足、不足料金未徴収)

②チェコのKarlovy Vary (Karlsbad)宛ての場合
1921年1月31日までチェコ宛てに対して国内料金を適用
書状: 20gまで25 para、20gを越えると20g毎に15 para
80gまでの4倍重量便として計算
25+15+15+15=70 para
書留: 20 para
合計: 90 para (7.25 para過剰)

上記の①と②のどちら宛てかは、郵便料金からは確定できません。
これは書留便ですが、到着印が無いので、到着印から宛先を確定することもできません。

消印: ZAGREB 920-SEP-1-N12 i1i
クロアチアのZAGREB1郵便局 1920年9月1日、昼間12時、消印識別記号i
ハンガリー型の消印

クロアチアにおけるハンガリー型消印の継続使用
この使用例では、1920年6月25日のセルビアのアレクサンドラ国王のクロアチアの首都ザグレブ訪問の後になっても、ZAGREB 1郵便局で、ハンガリー王の王権を象徴する「イシュトヴァーン・クラウン」と呼ばれる王冠が消印から削除されずに、ハンガリー王国時代の消印がそのまま使用されています。
ハンガリー式消印の年月日の表示順序は、左から右に「年・月・日」ですが、これもそのまま使用されており、ユーゴスラヴィア式の左から右に「日・月・年」に変更されていません。
1921年の後半くらいまでは、ハンガリー型の消印がクロアチアでは使用され続けます。
これは、クロアチア人のセルビア支配に対する反感の現れであると思われ、ある程度の自治が認められていたハンガリー王国時代の方が良かったという思いがあるように思われます。

15 vianr石版タイプ、第2次印刷、多孔質縞紙、タイプ1-12

2010年03月07日 14時28分11秒 | チェインブレーカーのタイプ
15 vianr石版タイプ、第2次印刷、多孔質縞紙、50タイプ
これは、下記の印刷版のもののタイプであり、多孔質縞紙で50タイプが存在します。
100枚シートの場合には、10×10=100枚シートで、ポジション1から順にタイプ1, 2, 3・・・49, 50と配列され、後はこの繰り返しです。

15 vianr石版タイプ、第2次印刷、印刷版
5. 1920年2月14日、石版、リュブリャナ、I. Blazniks Nachfolgern印刷所
薄い多孔質縞紙
blau青色の濃淡、kobaltblauコバルトブルー(明るい青色)~grünblau緑色がかった青色
目打ち11 1/2
2316万8900枚(D. Novakによる)

備考
15 vianr石版の印刷シートと窓口シートは非常に複雑ですから、ここでは省略します。

2008??裏 10 vinar凸版2枚、普通目打ちとノコギリルレット目打ち混貼り

2010年03月07日 14時17分02秒 | 封書
2008??裏 10 vinar凸版2枚、普通目打ちとノコギリルレット目打ち混貼り

切手:
スロヴェニア・チェインブレーカー
1次
裏Mi.101, 10 vinar凸版2枚、平滑白紙、普通目打ち11 1/2、ノコギリルレット目打ち、2種の目打ちの混貼り
2次
裏Mi.120, 5 para, 4枚田型

消印: LJUBLJANA 1 ? VIII. 20
スロヴェニアのLJUBLJANA 1郵便局 1920年8月?日、消印識別記号?
スロヴェニア語表示、ドイツ語表記のLAIBACH 1を削除してユーゴ化した消印。

到着印: スイス
GRENCHEN 27. VIII 20
スイスのGRENCHEN郵便局 1920年8月27日