クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ブダペスト弦楽四重奏団のベートーヴェン  ラズモフスキー第1番

2011年04月10日 06時22分55秒 | 室内楽曲
暖かい春風の休日であります。
庭の畑の畝をつくっておりました。今年はどんな野菜を作ろうか・・・・。

さて、今日は室内楽を聴きます。

■ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番(ラズモフスキー第1番)
■演奏:ブダペスト弦楽四重奏団
■録音:1958年11月 ニューヨーク ソニー国内盤

ブダペストSQの演奏を聴いていると、「弦楽四重奏は四人の賢者の対話である」という言葉を思い出す。
四人の奏者のそれぞれが技術を磨き、研鑽を重ね、その上で互いの心を通わす・・・・・。
この演奏を聴いていて、ボクはそんなことを思う。思いやりのかよう演奏とでも云おうか。
さらに、ブダペストSQの場合は、峻厳にして緊密、集中力が最後まで途切れない凄まじいアンサンブルも味わえる。対話以上の、壮絶な斬り合いとでも云うべきか。ほとほと感激する(と同時に、聴いていて、時に疲れることもあるのだけれど)

ラズモフスキー第1番は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中でも、ヒロイックな曲想だけに、ブダペストSQの力のみなぎる充実した演奏で聴くのがぴったりのような気がする。
第1楽章の雄渾さ。
第2楽章の諧謔の味わいでも、見事なパフォーマンスが聴ける。
第3楽章の悲歌。美しく悲しく、背筋の伸びた表現がイイ。べたつかず、ことさら悲壮感をあおらず、惻々とした思いが漂う演奏。孤高の表現といってもいいかもしれない。この演奏の白眉。感動的。
フィナーレの構成力も素晴らしいと思う。
そう、ブダペストSQのベートーヴェンは緊密な構成力が素晴らしいのだ。実に堅固で安定している。妥協なく、女々しさのかけらもない。力強い男のベートーヴェンなのだ。

録音状態オンマイクで響きがやや硬い。50年以上も昔の録音なので、さすがに古びたし、元々そんなに良い状態の録音ではないのかもしれない。
ただ、残響も少ない分、各奏者の演奏の様子がよく分かるし、アンサンブルの緊密さを味わうのにはいいのかなぁとも思う。

今や、この名演奏の全集も超廉価盤で購入できます。BMG-SONYの輸入盤で2,500円程度でしょうか。いやはや、スゴイ時代になったもんです。
いつも書いていますが。

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2 コメント

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コメントの (shibera)
2011-05-14 10:06:46
ない曲から順に投稿させてもらっていますが、相変わらず未聴盤が増える一方で、お気に入りの曲を様々な演奏で聴く時間しか取れません。室内楽はほとんどパス、第一ベートーヴェンのカルテットも全集の形では持っていないのですから。7番を聴いたのは遠い昔のような気がします。どんな曲だったか_モーツァルトさんの名文で少し興味が湧いてきました。ブダペストの全集、買おうかな_でもほとんど聴けないだろうなア。ではまた。
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>shibera 様 (mozart1889)
2011-05-14 20:07:37
こちらにもコメントを有り難うございました。
大三島での単身赴任の間、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をよく聴きました。全集も幾つか購入しました。
ブダペストSQのは、緊密さと峻厳さがすごいです。音は古くなりましたし、もともとデッドな録音なのですが、それを越えて迫力ある名演奏が展開していると思います。
後期の曲もとても良かったと思います。
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