538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

完全なる飼育 赤い殺意

2011-04-08 08:26:21 | 邦画
「完全なる飼育」シリーズは前に
しらたひさこさん、山本太郎さんの「完全なる飼育 秘密の地下室」
というのを見ただけでしたが・・・
あんまおもしろくなかったなぁという記憶と
男女の究極の愛を描いているんだろうけども
悲惨な実際の事件を題材にしてるという点から
極力手をださないでいたのですが

この映画はある意味見ごたえがあった気がする
ま、若松孝二監督が再起できたなと思える出来栄え
この後「連合赤軍」「キャタピラー」とつづいていくのかな

この映画では中年ロリコンインポ監禁男役の佐野四郎さんと
監禁娘役の伊東美華さんの清楚さに負うところが大きかったと・・・

もう一人の殺人犯ホスト役の大沢樹生さんは普通だった
というかある意味もうけ役でしたねぇ

雪が深い新潟の山間の集落
2階部分まで雪が積もって埋まってる家
そこに拉致監禁されてるわけだから二重な意味での
密室状態
そこに繰り広げられるロリ趣味の展開

全裸手鎖、剃毛、放尿と新人伊東美華さん
ほんと体当たりの演技
それをマジ顔で行う佐野四郎さん
これまた真骨頂の演技でしたねぇ
スタンガンでおいまわすところなどまさに
狂気以外のなにものでもない

ホストの大沢がころがりこんできて
トーストを監禁女性からふるまわれるのですけど・・・
佐野四郎が出かけていくときに
玄関に外から南京錠をかけ
さらに電気のブレーカーを落としていったはずなのに
どうやってトーストを焼いたのか
ものすごく気になった

ま、ラスト日本海の海の広がりがものすごくさわやかに感じたのは
家と豪雪という閉鎖空間での愛憎の過激さゆえだったのか・・・

イレブン・ナイツ

2011-04-07 20:41:40 | 洋ピン
このたび、ひょんなことから
この「イレブンナイツ」と名実ともに続編にあたる
「トップモデル/魔性の女」の2作品のイタリア盤DVDを入手
音声がイタリア語と英語の両方がおさめられていたので
英語版のほうでの鑑賞

「トップモデル/魔性の女」の方はこの538ねん。のほうでも
しっかり記事にしてあるのでhttp://blog.goo.ne.jp/morkohsonimap/e/ff02add966008fbfc8705aebaacd8011
そちらの方を見ていただければ・・・

この「イレブンナイツ」は英国版はHシーンと
ヘア露出シーンをカットしてるのしか出ていなくて
日本で発売されていたボカシ入りのVHSは
収録時間からしてどうやら完全版みたいですねぇ

しかしボカシいりじゃおもろうない
ギリシャ語の字幕の入った海賊版VHSを
DVDに焼いたのを見ていたのですが
ようやっと綺麗な画像でボカシ無しの
完全版を見ることができました。

英国版がヘアシーンとかHシーンを
カットしてるのは
主役のジェシカ・ムーアさんのビーバーショトが
鮮明に映っているからだったんですね
ようやく納得

イタリア盤DVDの特典映像には
今現在の中年太りされてはいますが
ジェシカ・ムーアさんのインタビューもあり
撮影秘話とかなんかを語られてるようですが
って残念ながらイタリア語でしゃべられてるので
あいにく何が何だかわかりませんでしたけど

20年前のこの映画はあきらかに
ジェシカ・ムーアさんの魅力だけで
作られた映画であったんだ
ということがあらためて認識された

ま、突然誘惑され翻弄され
実際に婚約者まで捨ててでも
て思うだけの魅力的な女性ですよねジェシカ・ムーアさん
愛してしまったがゆえに別離を選ぶ女心
身勝手な男を何も言わず迎え入れてくれる婚約者

身勝手な男のための夢の映画でしたねぇ。

青春H ゴーストキス

2011-04-06 23:28:10 | 邦画
青春Hシリーズの第1作目の記念的作品が
この映画なんですねぇ
ピンクのいまおかしんじさんが脚本・監督・編集の
一人三役ってことで低予算

低予算でもかなり上質な映画に仕上がっているのは
さすがとしかいいようがない
主役はこのたびの東日本大震災後に
ボランティアのためにAV出演します
ってカミングアウトした春野さくらさん

ボランティアってもアフリカの女の子の
里親としてお金が必要ということだったらしいのですが
あまりにもタイムリーではありました

いきなり地震でこの世とあの世の境が
春野さくらさんのマンションのトイレで開いてしまう
ところから物語がはじまる

映画はこの春野さくら演じるキャバ嬢康子の
マンションの一室だけで展開する
まるで一幕一場の舞台を見てるよう

もう一人の主人公で幽霊の白井みなみや
康子の恋人、中年幽霊段に天使が
でたりはいったりしてくる
っても、上手にしか玄関とか
あの世との入口があるので・・・下手捌けはない(汗

あきらかに低予算を逆手にとった演出と言うか
シノップス
さすがピンクで低予算に慣れてる映画製作技術ですねぇ

ラスト出演者全員が畑の中を・・・
えことでこれは舞台でいうところの
カーテンコールということでしょうか
いまおか監督の演出の冴えですねぇ

この世に未練を残した女子高生のユーレイと
キャバ嬢がからだを入れ替えて
片思いの高校生と初Hってイメージしていたのですが

初恋の片思いってやっぱなんですねぇ
Hシーンも必要あったのか
いまおか作品という先入観を裏切って呉れるかのような
思ったよりあっさりHシーンで
さわやかな作品になっていた。

3000キロの罠

2011-04-03 23:28:10 | 邦画
1971年田宮企画製作で東宝配給作品
福田純監督、石松愛弘脚本
もちろん製作・主演は田宮二郎さん
っていうか、大映を干されて自分で映画つくるしかなかった
ということでしょうか

ほんでもて資金繰りの関係から三菱自動車とタイアップ
したがってもう一人の主役は
当時スカイラインに対抗して作られた
ギャランGTO

そのクルマを鹿児島から稚内まで日本海側を陸送する
ロードムービー
三菱自動車さんとの提携はもう一台デボネアまで
さらにご丁寧に劇中での給油シーンは三菱石油でしたねぇ

田宮二郎さんは、城山観光ホテルの若きオーナー役
ということでさっそうとセスナに乗っての登場でしたが
城山観光ホテルともタイアップですね
私自身このホテル泊ったことあるのですが
桜島が一望できて、また夜の鹿児島の街の眺望もバッチリな

話がそれましたけど「裏日本」って
今じゃ使えないですよねぇ差別に該当するとか、しないとか
さらに話の展開では能登の人間はどうちゃらこうちゃら
って、能登のに人はある意味不愉快かも
って、笹沢佐保さんの原作どおりなのかも知れませんけど・・・

菜の花が道端に咲き乱れてる鹿児島を出発して
能登半島や新潟、山形、北海道は雪景色
「日本列島も広いなぁ」
と思わせてくれる
ここが、ロードムービーのいいところ
青森から室蘭と言うフェリーがあったんですねぇ

加賀まり子さんが能登出の人の役での出演
三国連太郎さんもラストにちょいご出演でしたけど
お二人とも田宮さんへのご祝儀出演でしょうか
なんかもう少しましな使い方があっても・・・

さらに戸部夕子さんも
なんだか脱ぎ損みたいな気もしないでもない

浜美枝さんなんかは田宮さんの身を案じて
デボネアで鹿児島から北海道まで
いかに彼に対する愛情が強いかということかしら

いやはやどうしてこんな映画作るかな
と思ってしまうほどカタルシスのかけらもない映画でした。

新・女囚さそり 特殊房X(エックス)

2011-04-02 21:47:57 | 邦画
1977年公開東映作品
前作「新女囚さそり701号」と同じく
小平裕監督、鴨井達比古脚本でしたね

さそり三代目は
この映画がスクリーンデビューとなる
夏樹陽子さん

今作の夏樹さそりはほとんどしゃべりません
スタートから女子刑務所(ごてん)での展開ですから
ほんと中盤まで何もしゃべらず
デビュー作でありながら「怨」の目力だけの演技
夏樹さん顔がキリッとしててきつめですから
目力だけでも画面はある程度締まってきてましたね

後半は地井武男さんとの
手錠のままの脱獄
「さそり」特徴の横縞囚人服の下は
ノーブラでの演技でしたか
水に濡れて体にはりついた囚人服から両乳首の突起が・・・

さらに腰からつりさげられての拷問とか
ほとんど水没してる特殊房の床にしばりつけっれたり
新人さんには過酷な撮影だったんでしょうね


小平監督この映画でも梶さそりというか
伊藤俊也監督へのオマージュがいたるところに・・・

って、夏樹ナミが娑婆世界での看護婦時代に
集団レイプされたあげく
織本順吉さんにスリップから片乳さらして
向かっていくシーンで
「もしや!?」と見終わって調べたら
やっぱ小平監督

さそり第1作で助監督されてましたねぇ
そうです長谷部さんの4作目にも助監督としてついてました

さらに面白いことを発見!!
1977年6月18日全国東映系で公開されたこの映画
なんと伊藤俊也監督の「犬神の悪霊」の併映作品

新女囚さそり701号

2011-04-01 22:54:39 | 邦画
梶芽以子さんで4本撮られた「さそり」シリーズ
4本目は梶・長谷部という「野良猫ロック」コンビでしたが
動員はあんま芳しくなかった
ということで

2代目さそりを継承したのは
多岐川裕美さん
監督は小平裕さん

ソフト化はかなり前にVHSがレンタル用に出ていたのですが
画面サイズが4:3比のTVサイズにトリミングされていて
シネスコサイズでのDVD発売を待ち望んでいたんです

で、同時発売は夏樹陽子さんの3代目さそりと
カルトになってしまった杉本美樹さんの
「0課の女 赤い手錠」
これって、原作劇画の作家
篠原とおるさんつながりだったんですねぇ
実際に手に取るまで気付かなかった(汗

小平監督さんは次の夏樹さそりも監督されてるのですけど
多岐川さそりでは
1作目の「さそり」を意識されたのでしょうか

無実の罪というか、冤罪で判決をうける
裁判のシーンでは
ナミを罠にかけた恋人の夏夕介さんや中谷一郎さん、
そして判事さんや検事さんたちを
白塗りにさせてる

しかし、なんかものすごーく違和感かんじた
ま、多岐川さんはそれなりに頑張ってるんだけど
やっぱ人(にん)じゃない
っていうかものすごくかわいすぎ
目力で一応演技されてはいるのですか
そこから「怨嗟」は伝わってこないし
刑務所(ごてん)に入ってからお嬢様から
ニヒルな殺人者に変わってもどうもって感じです

さらに違和感の元凶はナミがしゃべりすぎ
映画ですから主役から台詞取ったら映画が進行しない
っていうのは当然ですけど
伊藤俊也監督は2作目の「さそり」では梶さんに
一言しかしゃべらせていなかった様な・・・

かなり過酷だったのか多岐川裕美さんの「さそり」は
これで終わりですが・・・
1作目の三原葉子さんばりに
この映画では浅香光代さんの怪演が光ってた。