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みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

「ヨコハマ物語」読みました。

2015-03-13 10:00:00 | 漫画
1996年・講談社刊(文庫版)。 著者・大和和紀さん。 
例によって図書館からお借りしました。

調べたところ、'81から'83まで「週刊少女フレンド」で連載された作品のようです。
ぶ厚い文庫版で全4巻。けっこう読みでがありました(^^;



最重要な登場人物は二人の少女です。
 豪商・叶屋の娘、万里子。 奉公人の卯野。

物語は大きく前半部分と後半部分に分けられると思います。
 前半=二人は仲良く幸せな少女時代を送る。
 後半=二人の人生は別の道をたどるようになる。
    世の荒波を経験し、また愛を通してそれぞれに成長していく。

物語全体のボリュームはたっぷりしているので、読み応えアリ、です。
時代背景もそれなりに描かれているので、そういう意味での興趣もあります。

ただ某有名小説からキャラを拝借したなどの個所が一部に見受けられたのには
ちょっと苦笑(^^;
まあ漫画自体が雑食によって育ってきた表現ジャンルとも言えますから、
あまりそういう部分をつっ込んでも野暮かな、という感じもありますが(^^;


「あさきゆめみし」読みました。

2015-03-10 18:08:18 | 漫画
著者=大和和紀さん。 '79~'93の期間、講談社/月刊「mimi」に連載。
分厚い文庫本×全7巻はボリューム満点。読み終わるのに半月ほどかかりました(^^;

原典の「源氏物語」は、古典の名作として代表的な存在ですが、本当に一般に
広く読まれているかとなると、かなり疑問だと思います。
 ①理解のためには古典に対する素養を相応に必要とすること。
 ②現代の文章とは違い、かなり表現が曖昧。本当の理解に至るまでには
  じっくりと時間をかけて作品に向かい合う読書の姿勢が必要。
 ③個人的に古文の知識も素質も絶無のため、本作のような漫画という
  解りやすいカタチでしか入っていけない(^^;
  そういう意味で「あさきゆめみし」は本当に有難い存在です。


図書館からお借りしました。最終の第7巻。

読む前は、光るナントカいう男のお気楽な浮気日記....とか想像していました。
まあ一面当たっていなくもないのですが(^^;
社会的な地位、大きな財力、そして当時の社会常識などなど、現代の感覚を
一律に当てはめるわけにも行かないのかな、と言う気がしてきました。

逆に現代の感覚に通じる部分も感じました。
財力・地位に応じて何人もの女性と結ばれても、当時はべつだん罪ではない。
とはいうものの、やはり女性の心の中には穏やかならざるものが渦巻いていたようですし。
社会の仕組みがどうあろうと人の心の中はそうは変わらないように思います。

一番の白眉の部分は、紫の上に死なれた時の光るの君の嘆きようの深さですね。
彼がもう若くはなく、自らもまた老いの身になってしまっているということが
大きく効いていると思う。
正に自分の人生が終ったというサインなわけです。
このときに若い時に散々浮名を流した華やかな過去が哀しい現在と対比して
思い出されてくるのは、どうやら原作者=紫式部の始めからの狙いのようです。
より一層悲しみを深く感じさせるための演出ですね(^^;

大和和紀さんの漫画作品、他にも読んでみたくなりました。



「紅匂ふ」読みました。

2015-03-03 16:53:00 | 漫画
2009年文庫本初版・講談社刊。 著者=大和和紀さん。 
ブックオフで購入。

この漫画にはネタ本があります。岩崎峰子さんの「芸妓峰子の花いくさ」が
それですが、結果としてなかなか読ませる作品に仕上っています。

幼い時に祇園の名門置屋「石橋」に是非にと望まれて養女になり、
以来売れっ子ナンバーワンの舞妓~芸妓として
修業とお座敷(仕事の場)に明け暮れる戦いの日々を描いています。


全三巻です。( 写真には三巻が写っていませんが(^^; )

大和和紀さんと言えば、昔「はいからさんが通る」を少し読んだくらいで、
山岸凉子さん、池田理代子さんなどを除けば普段はあまり女性漫画家の作品は
読まない方なので、結構この漫画は新鮮でした。

いまは図書館で「大和和紀版・源氏物語」(全7巻)を借りて読んでいます。
なかなか読みごたえがあって、この作品も面白いですね。
読み終わったらこのブログに載せたいと思ってます。

「栄光のナポレオン」読みました。

2014-12-05 13:56:16 | 漫画

池田理代子さんの「栄光のナポレオン」全12巻、読みました。
幸い図書館で借りることができ、ラッキーでした。

池田さんの代表作と言えば、まず「ベルサイユのばら」と考える人は多いでしょう。
もちろんフランス革命を舞台にした「ベルばら」も面白く読めますが、個人的には
フランス革命以降の時代の、この「栄光のナポレオン」の方に、より多くの興趣を覚えました。

とくに中盤までの順風満帆の輝くような人生から、徐々にボタンの掛け違えとでもいうか。
じわじわと破滅に向かっていく様子はスリリングでもあるし、人間というもののはかなさ・
哀しさが現れていて、迫ってくるものがありました。

読むにもけっこう時間がかかりましたが、掲載誌における連載期間もほぼ10年近く.....。
漫画家という商売は生半可な体力では勤まらないようです(^^;

「美童物語」について。

2014-12-04 12:41:08 | 漫画
「美童物語」=「みやらび ものがたり」と読みます。

ずいぶん以前に購入した比嘉 慂(ひが・すすむ)氏の漫画単行本です。
いま奥付を見ると2007年初版発行、とあります。
その頃の週刊モーニング紙上で随時発表されていた作品群をまとめたものです。
②まで出ています。
ほかにも別タイトルの単行本があるようですが、作品の方向性は変わらないと思われます。


沖縄の戦前~戦中を舞台にして、沖縄人の様々な思いが綴られています。
ヤマトへの思い、戦争への思い、先祖への思い......。
当時もとても深い感銘を受けました。いまでも時々読み返したりすることがあります。

現在さすがに氏の作品を新本で求めるのは難しいようですが、内容が素晴らしいので
なにかの機会があれば一読をお勧めしたいです。