日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

9月の内閣改造で岸田首相の独自色が出せるであろうか

2023年07月19日 10時00分08秒 | 日々雑感
 共同通信社が今月14〜16日に実施した全国世論調査によると、内閣支持率は34.3%で1か月前の調査から6.5ポイント下落し、岸田内閣となってから最低となったそうだ。原因は防衛費や子育て支援の予算化確定が先延ばしになったこともあろうが、一番はマイナンバーカードに関する不手際であろうか。

 マイナンバーカード情報の流出等の不具合の原因は入力ミス等の人為的ミスやシステムの不具合だ。今はマイナンバーカードの普及を急ぐ時期にあり、人手不足などで現場の対応が追いついていない面もあろうが、しっかり原因を究明し、対策を講じて欲しいものだ。

 さて、岸田首相は5月19日から21日までのG7広島サミットの後、解散するとの噂もあった。世界的に大成功の評価を得て、内閣支持率上昇で、自民党内では今国会の会期末解散を求める声が強まり、岸田首相はてっきり解散すると思われた。しかし、岸田首相は6月15日夕、今国会会期中の衆議院解散を見送る考えを表明した。その理由は、先送りできない課題に答えを出していくのが、自分の使命だ、と語り、そのことば通り15日に閉幕した通常国会では、内閣提出の法案を26年ぶりに100%成立させたそうだ。

 しかし、成立させた法案は問題含みである。例えば「出入国管理及び難民認定法」、略称入管法では、新しい在留資格である特定技能が創設され、専門性・技能がある外国人を即戦力として受け入れることを可能とした。これは岸田首相が進める少子化対策で指摘される日本国内における人手不足を補う策の一つであり、今後外国人労働者の急増が予想される。

 しかし問題は難民に関する取り決めである。もともと、日本の難民認定は他国と比較して非常に厳しいとされている半面、難民認定を何回も拒否されても日本に滞在し続けることが出来た。今回難民認定三回目以降の申請者は強制送還が可能になり、人権重視の面からは後退してしまった。世界的に人権が重視される昨今国際的にも問題視されるであろう。

 また、「LGBT理解増進法」は性的指向・性自認の多様性に関する施策の推進に向けて、基本理念等を定めているが罰則は無く、中途半端な取り決めである。この取り組みも世界の流れから取り残されている。

 兎も角これらの法案は圧倒的多数の与党とバラバラな野党のお陰でもあるだろう。岸田首相は、支持率の低迷を気にしてか9月前半に内閣改造・党役員人事を行う方向で検討に入ったようだ。現職閣僚では、河野デジタル相の処遇が焦点となる見通しだが、それより安倍派への配慮をどうするかで頭を悩ましていることだろう。

 岸田首相は外交は得意なようでバイデン大統領の受けも非常に良いが、国内での内閣支持率は下落傾向になっており、これに対処するための9月の内閣改造が焦点だが、指導力を発揮し独自色が出せるであろうか。2023.07.19(犬賀 大好ー931)


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