日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

宇宙開発について

2015年01月05日 09時44分06秒 | 日々雑感
 オバマ大統領は2010年、財政難を理由に有人による月面探査計画の中止を決め、代わりに2030年代に有人火星飛行を目指す計画を表明した。現在地球上を回っている国際宇宙ステーション(ISS)への輸送は海外や民間企業に任せ、難度が高い小惑星や火星の有人飛行に注力しようと言うわけである。
 一方、中国の人工衛星が2013年末に月に軟着陸に成功したとの報道があった。目的は国威発揚やウランやチタン、ヘリウム3の利権確保のためではないかとのことである。更に2020年前後には独自の宇宙ステーション建設、25年頃有人の月面着陸を計画しているようだ。
 米国は核融合に必要となるヘリウム3を始めとする資源が月面に豊富にあると分かっていても、当面経済的に見合わないとの判断により、資金の投入を月から火星に移したのであろうが、火星の方が未知の部分が多く、将来の可能性を秘めている。
 さて、4人乗り火星探査用を想定する直径5メートルの試験機は、昨年12月始め打ち上げられ、地球を2周後、パラシュートを広げて無事に着水できたようである。既に月へ人を送り、無事帰還した実績があるのに、今更何での感があったが、火星からの帰還となると、大気圏への再突入速度が一段と速くなるため、空気との摩擦熱がセ氏2200度に達するのだそうだ。その高温に耐えるかが今回の実験の主目的のようだ。帰還時の細かなデータを採取し、問題点を明らかにし、改良を加え、有人火星探査を着実に進めていくであろう。
 しかし、乗り越えるべきハードルは高く、多い。火星までの距離は最短5500万キロメートルと到着までに片道でも半年かかり、有人飛行には大量の物資や燃料を積まなければならない等だ。計画の実現に向けた財源や工程は不透明なままで、NASAは予算を握る米議会などとの調整が必要になる。米国議会は共和党が優勢である。共和党は国威発揚には前向きであろうので、多分強力に進めるに違いない。
 火星は平均気温がマイナス63度、大気の大半が二酸化炭素(CO2)という厳しい環境だが、大量に水があった痕跡が発見されるなど、他の惑星に比べて生命が存在する可能性が高いとされる。将来の火星旅行や移住の構想も浮上している。地球は温暖化等でどんどん住みにくくなっている。将来、人類は火星に住まざるを得なくなるかも知れないので今から準備しておくのも必要かもしれない。しかし、写真で火星の荒涼さ見るとまだサハラ砂漠のど真ん中に住んだ方がましな気がする。(犬賀 大好-90)

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