2020年のオリンピック開催は、最終的には、東京、スペインのバルセロナ、トルコのイスタンブールの3都市で争った。国際オリンピック委員会(IOC)のワーキンググループによる申請都市の評価項目は財政や治安等幅広く及び、いずれの点でも東京は高い評価を受けたとのことである。しかし、唯一東京の弱点として指摘されていたことは、都民と国民の五輪招致への支持が低いことであった。2012年の段階で、支持率は50%を切っていたが、翌年には70%を超えるまでになった。開催の是非を問うアンケートにおいて、・賛成、・どちらでもよい、・反対 を選択させると ・どちらでもよい、の意見が一番多かったのを ・賛成、意見に振り向けさせる努力の結果であるようだ。しかし、国民の大多数の本心は、積極的賛成よりどちらでもよい派ではなかろうか。
1964年に開催された最初の東京オリンピックは、「スポーツの発展を通じて、世界平和に寄与すること」の高い理念の下、戦後の復興を世界にアピールする目的で開催され、国民大多数の積極的な賛成が得られていたであろう。
兎も角、2年前、2020年のオリンピックは東京で開催に決定した。オリンピック招致運動で招致の目的として、当初、東日本大震災からの復興、東京らしいコンパクトさ、日本らしいおもてなしをアピールしたようであるが、前の2つはどこかに消えてしまい、今なお無事なのは最後の“おもてなし”くらいである。“おもてなし”はある理念や目的を達成するための手段である。
今なお、なぜ東京オリンピックなのか、高尚な理念あるいは目的が曖昧なままである。支持率が低迷していた原因のひとつはこの辺りにある。エンブレム再公募においても何らかの選考基準の条件でも付けないと、選択に再度混乱をきたすであろう。
個人的には、東京よりイスタンブールを応援していた。何しろ、東洋と西欧の文明の接点の地であり、しかも初めての開催である。しかし、世界の変化の流れは速い。トルコは隣国のシリアやイラクの不安定化の影響を諸に受けて、現段階ではオリンピック開催どころではない。スペインはEUの中にあって相変わらず財政難であろう。2020年のオリンピック開催は現時点では東京でしか行えないと考えざるを得ない。IOCの判断は先見の明があったと言えようか。
最近のオリンピック開催には金がかかり過ぎるため、立候補する都市が限られると言う。オリンピックの開催は、「参加することに意義がある」のクーベルタン男爵の思いはどこかに忘れ去られ、どんちゃん騒ぎして盛り上がり、経済が活性化すればよしとする風潮である。
さて、東京オリンピックの開催目的に「エコ」とか「サステイナブル(持続可能な)」の高尚な言葉は当てはまらない。観光日本を売り出すための“おもてなし”しかないのか。(犬賀 大好-179)
1964年に開催された最初の東京オリンピックは、「スポーツの発展を通じて、世界平和に寄与すること」の高い理念の下、戦後の復興を世界にアピールする目的で開催され、国民大多数の積極的な賛成が得られていたであろう。
兎も角、2年前、2020年のオリンピックは東京で開催に決定した。オリンピック招致運動で招致の目的として、当初、東日本大震災からの復興、東京らしいコンパクトさ、日本らしいおもてなしをアピールしたようであるが、前の2つはどこかに消えてしまい、今なお無事なのは最後の“おもてなし”くらいである。“おもてなし”はある理念や目的を達成するための手段である。
今なお、なぜ東京オリンピックなのか、高尚な理念あるいは目的が曖昧なままである。支持率が低迷していた原因のひとつはこの辺りにある。エンブレム再公募においても何らかの選考基準の条件でも付けないと、選択に再度混乱をきたすであろう。
個人的には、東京よりイスタンブールを応援していた。何しろ、東洋と西欧の文明の接点の地であり、しかも初めての開催である。しかし、世界の変化の流れは速い。トルコは隣国のシリアやイラクの不安定化の影響を諸に受けて、現段階ではオリンピック開催どころではない。スペインはEUの中にあって相変わらず財政難であろう。2020年のオリンピック開催は現時点では東京でしか行えないと考えざるを得ない。IOCの判断は先見の明があったと言えようか。
最近のオリンピック開催には金がかかり過ぎるため、立候補する都市が限られると言う。オリンピックの開催は、「参加することに意義がある」のクーベルタン男爵の思いはどこかに忘れ去られ、どんちゃん騒ぎして盛り上がり、経済が活性化すればよしとする風潮である。
さて、東京オリンピックの開催目的に「エコ」とか「サステイナブル(持続可能な)」の高尚な言葉は当てはまらない。観光日本を売り出すための“おもてなし”しかないのか。(犬賀 大好-179)
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