修行は まだまだ続く ♪

ぼちぼちと ほどほどに 今を愉しんで・・・

古ものがたり

2014-12-30 | おでかけ


ここは、中臣鎌足(後の藤原鎌足)と中大兄皇子(後の天智天皇)が、
蘇我入鹿暗殺の密談をしたと云われる談山寺です。
眼下に明日香の集落が一望でき、且つ人里離れた多武峰で密談をする必要があったのでしょう。

早朝の静かな伽藍に立ち、大化の改新前夜を想像してみるに、
背中を冷たいものが伝わったような、妙な緊張感を覚えました。

* * * * * * * *

妙な始まりですが、古の事件を検証する旅の報告です。
旅の始まりは、三輪山をご神体とする日本最古の神社と云われる大神神社を振り出しに、
飛鳥にタイムスリップしながら、明日香の暮らしをちょっぴり覗き見♪

* * * * * * * *



左の画像は、明日香村を流れる飛鳥川の、稲淵の集落の入口にかかる雄綱で、
綱の中心には、雄のシンボルをかたどったものがついています。

そして右の画像は、雄綱よりも更に2キロ上流の栢森の集落の入口にかけられた雌綱で、
こちらの綱の中心には、雌のシンボルをかたどったものがついています。

どちらの綱も、毎年1月11日に架け替えられるのですが、雄綱は神事で、雌綱は仏事で行われ、
子孫繁栄と五穀豊穣を祈り、悪疫などが道や川を伝って入り込まない様に結界を張る意味があるそうです。

・・・と云うことを、飛鳥川をぶらついている最中に、近くで野良仕事をしていたじっさまに教えていただきました。



奥明日香集落の中を歩いてみると、里に暮らす人たちの穏やかな息吹が感じられて嬉しくなります。
軒先に大根葉が干してあったり、萱ぶきの屋根の上に物干し台が作られていたりします。



立派な伽藍の中に神々しいばかりに坐している仏様ばかりでなく、
民衆の暮らしに寄り添って、今なお息づいている仏様たちへの信心に強く心打たれます。

* * * * * * * *

鎌足と中大兄皇子の密談地を確認したら、やはりもう一度現場検証に行きたくなりました。



伝飛鳥板蓋宮跡は、皇極女帝(後の斉明天皇)の目の前で恋仲にあった蘇我入鹿を、
蘇我倉山田石川麻呂と中臣鎌足と中大兄皇子が斬殺した場所です。
直接手を下したのは、女帝の息子の中大兄皇子でした。

稲目・馬子・蝦夷・入鹿と続く蘇我氏は、天皇家と二分するほどの勢力で政権を掌握し、
その居所も集落を見下ろす甘樫の丘に構えていた程です。
それ故に、変革をもたらす必要があったわけです。

板蓋宮の遺構を辿りながら・・・・・
中大兄皇子が潜んでいた柱はどの辺りだろうか?
入鹿は、どこに坐していたのだろうか?
その時、皇極女帝はどうしたのだろうか?
入鹿暗殺を知った蝦夷の行動は・・・・・

宮跡に立ち尽くしているその目の前に、古のものがたりが繰り広げられていたかのようでした。

* * * * * * * *

物凄く混沌とした時代ですが、何故か強く心惹かれ、虜になってしまいました。
また、機会を作って、更なる現場検証と考察を深めていきたいものです。

* * * * * * * *

さて、2014年もお終いです。
今年は、本当に大波荒波がザブ~ン!!!!の一年でした。
いつ支離滅裂の拙いブログにおつきあいいただきありがとうございます。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えくださいね。

晩秋の三河

2014-11-18 | おでかけ
春に仕事を変わってから、つれあいと休みが重なる日が少なくなり、おでかけの機会がめっきり減ってしまいました。
しかし、おでかけの機会が減ったとはいえ、それがストレスになっていないし、おでかけしたい気持ちが激減しているのも事実です。
でかけるのが億劫になった??? 否、でかけて気分転換せずにいられない状況がなくなったというべきかもしれません。
ありがたいことに、それだけ日々充実しているということでしょうね。
それでも珍しくつれあいの連休と当方の休みが重なったので、久しぶりに出かけてきました。

++++++++++

つれあいが、昨年伏見稲荷に行ったときから、次は是非とも行きたいと云っていた豊川稲荷へ行ってきました。
豊川稲荷は寺社でもあるとか・・・・・うーーーむ いろいろあるようですが、全て端折って行き着いたのがココでした。



豊川稲荷の奥にある 『 狐塚 』 です。
画像に写っているお狐さまは、比較的新しく奉納されたものですが、
塚の裏側には、かなり遡った年代に奉納されたであろうお狐さまたちが、味わい深い表情で静かに佇んでいらっしゃいました。
ただ、この日は風が強く、木枯らしに木漏れ日が怪しく揺れて、不可思議な世界に迷い込みそうな雰囲気でした。

何とか現実の世界に戻り、次に向かったのはコチラ↓でした。



海の先に見える小さな島は、三島由紀夫の 『 潮騒 』 の舞台になった神島です。
つまり、渥美半島の先端、伊良子岬の灯台です。
海辺に来たら更に風が強まり、灯台の真下では吹き飛ばされて海に落ちないよう
手すりにつかまっているのが精一杯で、カメラを構える余裕はありませんでした。

++++++++++

今回は、欲張らず、のんびりゆったり一泊旅でした。
次はやっぱり、今年度に入ってから一度も行っていない京の都か、古代史を辿る奈良でしょうかねぇ


++++++++++

追記 ) 海を隔てた南紀に近いこの地は、本来温暖な土地なのですね。
     伊良湖岬周辺の街路樹には、ソテツや照葉樹が植えられていましたし、
     11月半ばだと云うのに、広い畑一面にヒマワリが咲いているのも何カ所かで見かけてびっくりでした。

ひるめしまえ

2014-09-24 | おでかけ
朝食後にのんびりしていると、「山行く?」とお誘いの声。
暑くもなく、寒くもなく、絶好の行楽日和に、一眼レフを押し込んだデイパックと軽登山靴を抱えて・・・・・GO!

御坂山塊にあって、遠くからもその姿が際立っており、以前から気になっていた△形をした山へ。
車で行かれるところまで林道を走り、最短で稜線にたどり着ける登山口から登り始める。
稜線に辿り着いてからも樹林帯の中のアップダウンを繰り返し、大きな岩がごつごつした急登を登り切ると・・・・・
それまで頭上を覆っていた灌木が低くなり、一気に360℃展望が開けたそこが、標高1641mの釈迦ケ岳の山頂♪



山頂には、新しい石仏やら登頂者の名前を記した看板やらが目立ち、一気に興覚め!
自分たちの名前を記した看板をわざわざ残していく非常識さにウンザリ気分で山頂を後にすると、今度は木の間越しに



静かな村を線引きするように工事が進んだリニアの延線!!
この先で南アルプスを貫通する予定になっているけれど・・・・・。

諸々の怒りが、空腹と相まってふつふつと煮立つ音がきこえてきそうになるのを
足下の、マツムシソウ・トリカブトの清々しいブルーや、渋い赤のワレモコウたちになだめられるように歩を進め、
ひるめしを求めて車窓のひとに。

私たちにとって釈迦ケ岳は、登るよりも遠くから眺めるのが良い山だと結論付けたのだった。




甘 藍

2014-09-20 | おでかけ
近いうちに、ねずみの生息調査に入る予定地の下見に出かけると云うつれあいに同行して、某山方面へ出かけたのですが、
目的地に向かう林道が工事中で入れないことがわかり、それならばせっかくだからドライブに行っちゃおう♪
と、向かったのがコチラ↓高原野菜の産地です。



家族総出で、キャベツの出荷準備に追われている真っ最中のようでした。
近くの出荷場には、高原キャベツの箱を山積したトラクターが、どんどん集まってきていました。
この朝採りキャベツが、スーパーの店頭に並ぶのは・・・・・
今日の夕方か??? はたまた明日になるのか??? かんらんするとしましょうか。
あははは・・・・・これではオヤジギャグですね

あーと♪

2014-08-24 | おでかけ
NHK『日曜美術館』のアートシーンで紹介していた展覧会を見に行ってきました。



静岡市立美術館の『山本二三(にぞう)展』へ。
山本二三と云えば、『火垂るの墓』・『天空の城ラピュタ』・『時をかける少女』・『もののけ姫』(他多数)の背景画を描いた
日本のアニメーション美術の創造者です。

架空の世界なのに、現実感を伴って観る者に迫ってきたり、そこに自分がいたかのような既視感を感じさせられたり、
アニメの世界に引き込まれ、ゾクゾクしてきました。

* * * * * * * * * *

次に向かったのは、静岡県立美術館の『アニマルワールド』。



京都高山寺の鳥獣戯画とどことなく似ている↑コレを観たくて行ってきました。
伊藤若冲の筆によるもので、ポスターや看板になっているこの日本画は大きいのですが、実物は掛け軸に表装された作品です。
他にも、円山応挙・奥村土牛・狩野・・・・・民放『お宝鑑定団』でよく耳にする日本画の巨匠たちの動物画を堪能してきました♪

可愛い子犬を描いた日本画を前に・・・・・
もし、おまめがこれをみたら、あー(指さし)ああっ(手のひらを上に向けて)あっ!(ちょうだい)
そんな仕草をしたかもしれないなぁ♪