画像↑の、染付の小さな器(親指と中指で作った丸に納まる大きさ)をふたつ骨董屋さんで求めてきました。
いくら骨董屋を覗くのが好きでも、大枚はたいて器を買い求めるなんてできるものではありません。
大枚などと云っても、福沢諭吉さん何人にもお出ましいただいたわけじゃないですけどね。
それでもやっぱりねぇ・・・・・でも、後悔はしていません。
この器を見たときに、ピピッときたんですもん♪
この器を買い求めた骨董屋さんは、実は友人夫婦が早期退職後に、趣味(?)で始めたお店なのです。
とはいっても、単なる趣味だけではありません。
店主の妻が、若年性認知症を発症し、それまで長い間携わってきた学校事務の仕事をやめざるを得なくなり、退職したのが数年前のことです。
夫の方は役場の職員として、広い視野で仕事をこなす能力は抜群で、多くの人に慕われた素敵な方です。
妻の発症後、残業や出張を極力セーブしてやりくりしていたようですが、責任ある立場ではなかなか難しいこともあったようです。
そこで、子どもたちは既にそれぞれ独立していたので、夫婦ふたりの時間を大切にするために早期退職されました。
そして、妻と一緒に過ごせて、且つ妻へ大きな刺激を与え、リハビリ(?)にもなることを期待したのでしょうか。
昔から旅先で買い求めてきた骨董品を扱うことを新な仕事に選び、古物商の免許を取得、自分で自宅の一部を改装して開業したのです。
骨董屋の店主に納まった友人とは20年来のつきあいになりますが、
おふたり揃ってお会いするようになったのは、当方たちが山の職場を辞す2年ほど前からだったでしょうか。
その頃よりも時間が経っているにも関わらず、おふたりの表情がとても明るく、以前よりも雰囲気が軽やかになった気がします。
妻の介護だけでなく、自分の好きな趣味の世界を持ち続け、在職中とは違う友人が増えたことは、
友人自身にプラスになっただけでなく、友人の妻にも大いなる好影響を及ぼしたようです。
店先に座って、にこにこ素敵な笑顔で来客との話しを愉しんでいる妻を見る、骨董屋の店主の優しい眼差しが、また素敵なんです♪
こんな時間がいつまでも続くものではないのかもしれませんが、少しでも長く穏やかな時間が続くことを祈らずにはいられませんでした。
また、おふたりに会いに行って来ようっと♪
でも・・・つれあいったら、目を輝かせて骨董屋の店主に納まった友人の話を訊いていましたからねぇ。
サイフの紐をギッチリ引き絞っておくことを忘れてはなりませぬ。