森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

ハワイで鮫を見た!話

2015年05月04日 | 歴史


またもや! です。先週、マウイ島で、鮫による死亡事故がありました。キヘイ地区の某ビーチ沖200mでスノーケルを楽しんでいた女性が、鮫に襲われて亡くなったという…。マウイ島で鮫に襲われて死んだのは、去年から数えて3人目だそうです。

19世紀の昔から、なぜかマウイ島では鮫の事故が多かったことは多かったのですが…(弊著「ミステリアスハワイ」を参照ください)。それにしても、ですよね。昨年から3人とは…。

…ともあれ、今回の事件で思い出したのは、数年前、ハワイ島で初めて鮫を見た時のことでした。あ、鮫を見たと言っても、何も海で間近に見て怖い思いをしたわけではないんです。ごく遠くからだったのですが…湾をすいすい泳ぐ鮫のひれを見て、家族4人、思わず凍りつきました。生涯初めて目にした鮫、恐かったです…。海でクジラやイルカは見たことはあっても、さすがに鮫は初めてでしたからね。

そもそもその湾というのが曰くつきで。ハワイ島コハラの、カメハメハ大王が建てたプウコホラ・ヘイアウ神殿のごく近くに、その湾はあります。その昔、湾には鮫の神に捧げられた神殿「ハレ・オ・カプニ」があったそう。今その遺跡は海の底に沈んでしまっているのですが、昔は陸から眺めることができたようです。で、鮫の神に捧げられた生贄(人間です!)が餌食になる様子を、首長のアラパイは小高い丘に腰掛け、眺めたものだそうです。ゾ、ゾ~!

その遺跡についての説明パネルには、以下のようなことも書かれていました。

「鮫はふだん、日中、浅瀬を泳ぐことを避けますが、この湾では数世紀にもわたって鮫が目撃されています。鮫の背びれがよく見られます。どうぞこの海で泳がないでください」

ですが実際に、その湾を巡回する鮫を見られるなんて! 予想だにしていなかったので、家族全員、おののきました! 

以下の写真は、首長アラパイがいつも腰掛けて湾を眺めていたという、くだんの石造りの椅子です。見ずらくてごめんなさい! 一見、ただの岩ですが、椅子なんです。今はいくつかに割れてしまっていますが、今もプウコホラ神殿近くで、見ることができます。



海はもちろん、人間のものではなく海洋生物のもので…。海で大きな魚(鮫とか?)に出会う幸運?を思うと、ダイビングなどとてもできない私です。案外、私はラッキーな人間ですしネ?
コメント (2)
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