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森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

カメハメハ5世とキング・カメハメハデー

2023年06月12日 | ハワイアナ


キング・カメハメハデーを含む3連休中のハワイ。天気もよくて、気持ちも上がっております!

一昨日金曜の夕方は、ダウンタウンのカメハメハ大王像にレイが捧げられ、昨日はパレードが。久々に見たカメハメハデーのパレード、なかなか見応えがありました! ハワイ外からも高校のブラスバンドが参加したりして、なかなか賑やかなパレードでした。

毎年、カメハメハ大王役とその側近、戦士たちが選ばれてパレードに登場しますが、今年のカメハメハ&軍団も皆、きりりと引き締まった肉体を持つ勇ましいハワイアンたちでした。そのうちの一人の背中に…アメリカ・インディアンの横顔のタトウーが大きく彫られていたのは、少し残念ではありますが(苦笑)。本人も「チッ!」と思ったに違いアリマセン。





さてこのカメハメハデー(6月11日)は、カメハメハ5世時代の1971年に定められた祝日ですね。ハワイ王国が崩壊後もハワイ共和国の祝日と制定され、ハワイがアメリカの一部となった今も、州の祝日と定められています。

それにしても、なぜ6月11日がその祝日と定められているのでしょうか? …ハワイ州のウェブサイトによると、当初は12月11日(カメハメハ5世の誕生日)をカメハメハ5世の記念日とする話が出ていましたが、カメハメハ5世はそれを自身の祖父であるカメハメハ大王の記念日に変更したいと希望。12月11日から一番離した6月11日にその祝日を制定したそうです(嘘か誠か…とフと感じる話ではありますが、ハワイ州のサイトにそう出ているのでそのまま紹介します)。

実はカメハメハ5世は、私が好きな王族の一人でして…。在位は9年足らずと短かったせいか、あまり多くを語られることがない王様ですが、私的にカメハメハ5世について語りたいことはいろいろ。またの機会にお話ししたいと思います。



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ハワイ亡国の日

2023年01月18日 | ハワイアナ


今年も巡ってきました! 1月17日が…。そう、ハワイ亡国の日ですね。

1893年1月17日といえば、ハワイの歴史を学ぶ者として決して忘れられない日。ハワイにとって重要な悲しみの日です。昨日は例年通り、イオラニ宮殿庭がハワイ王国旗(現ハワイ州旗)で埋まり、たくさんの人々が王国と最後の女王、リリウオカラニを偲びました。





亡国の日の集まりに出かけたのは、かれこれ10回目? 20回目でしょうか? …毎年、この日の集会で感じるのは深い悲しみ。王国が倒された記憶はまだまだハワイで生々しく、まるで大切な人の命日に一族が集まって涙するがごとく、悲しみを再確認する日になっています。

特に昨日は非公式なステージで誰かがマイクで「We are not Americans! We are Hawaiians! Hawaiians!」と雄たけびを上げ、喝采を浴びていました。そして「1893」と描いたTシャツを着る人たちが多々。なかなかエモーショナルな1日となりました。



ちなみに、宮殿に集まる人々の多くは、約2.7キロ離れたヌウアヌの丘の王家の霊廟から行進してきた人々です。宮殿正面の入口では、詠唱しながら入る団体を、やはり詠唱で迎える人々がいて、その横には宮殿セキュリティのおじさまがしっかり控えていました(中には過激な行動に出る人もいますからね)。



後から知ったのですが、王家の霊廟からの行進を率いてきたチャンター(詠唱者)は、なんとクムフラ、フランク・ヒューエットさんだったそうです。ああ、その雄姿を拝見したかった! 

来年は、王家の霊廟から儀式に参加できたら、最高。毎年そう思いながら果たせない、ひ弱な私です…。


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「女王幽閉の間」に響いた歌声

2022年12月23日 | ハワイアナ


昨日はイオラニ宮殿でご奉仕でした(時々しか行けないのですが…汗)。

そこでお会いしたのが、ご存知、クウイポ・クムカヒさんです(写真)。ハワイを代表するハワイアンシンガーであり、クウイポさんを知らない人なんてハワイにいるの? というほどの著名人ですよね。

ハワイ文化の大御所でもあり、ワイキキのハイアット・リージェンシーのカルチャー・ディレクターでもあります。そんな関係から、クウイポさんは毎月第2&第4水曜日の9時~11時半まで、宮殿で美声を披露していらっしゃるのです。

昨日もガイドツアーが「女王幽閉の間」を訪れるたび、クウイポさんはリリウオカラニ女王がその部屋で作曲した歌を歌ってくださいました。まさに…鳥肌ものでした! 昨日、ツアーで宮殿を訪れた方々は、ものすご~くラッキーだったと思います。

…と、話がずいぶん飛んでしまいましたが、「女王幽閉の間」とはイオラニ宮殿2階東南の部屋です。ハワイ王国が倒れ、王座を追われてから2年後、リリウオカラニ女王はそこで一時、幽閉されていたことがあるのですよね。

その間、女王はハワイの創世記ともされる「クムリポ」をハワイ語から英語に訳したり、歌を書いたり。そのうちの一つが、「女王の祈り」という美しい賛美歌です。敬虔なキリスト教徒だった女王らしさが溢れる、それはそれは尊く悲しい歌で…。

ハワイ王国を倒した人々への恨みつらみを語るのではなく、逆に「どうぞ人々の罪に悪意を抱かず、赦したまえ。清めたまえ…」と神に乞う、なんともせつない名曲なのです。

そんな曲を「女王幽閉の間」で、クウイポさんが歌うのですもの。私をはじめ、聞いていた何人かがクスンクスンし始めたのも当然で。…きっと宮殿内の見えない存在も、クウイポさんの歌を聞いてそっと涙していたに違いありません。もしかしたらリリウオカラニ女王の御霊も…。

「クウイポさんという方は、歌うことで徳を積んでいらっしゃる」。そんなことをひしひしと感じたひとときとなりました。

なおクウイポさんは1月以降もスケジュールが許す限り、毎月第2&第4水曜日に宮殿で歌う予定とのこと(つまりいらっしゃらない時もあります)。多忙な方なので、巡り合えたらラッキー! もし宮殿を訪問する予定がある方は、第2&第4水曜の朝をオススメします。
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昨夕のイオラニ宮殿

2022年12月15日 | ハワイアナ


写真は、昨日の夕方6時のイオラニ宮殿です。見ずらいですが、その屋上中央のハワイ州旗が半旗になっているのがわかりますか? もちろん、昨日お知らせしたアビゲイル・カワナナコアさんの死を悼んでのことですね。

イオラニ宮殿に限らず、ハワイの新州知事、ジョシュ・グリーン氏の命により、ハワイ中の州旗が日曜まで半旗となるようです。最後のアリイ、に敬意を示して…。

昨日はたまたま夕方、宮殿を通りかかったのですが、宮殿事務所の入る建物に明かりがつき、車も10台以上残っていたことに驚きました。5時の終業なので、そんなことは滅多にないのです。

宮殿の絶大な支援者だったアビゲイルさんが亡くなったことで、宮殿としてもいろいろやることがあるのだろうな~、と一人で想像。

そういえば12月28日から30日まで、宮殿では恒例のカピオラニ王妃の誕生日を記念した夜のイベントが開かれます。アビゲイルさんは以前、そのイベントのスポンサーだったような…(違ったらゴメンナサイ)。

…亡くなってから2日ですが、アビゲイルさんの死のインパクトを、あちこちで感じています。
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「プリンセス」アビゲイル、死す

2022年12月13日 | ハワイアナ


年の瀬にきて、さまざまなことが起きているハワイ。あ、マウナロア火山の噴火は収まりつつあり、ハワイ島を縦断するサドルロードは無傷のままで済みそうです。遅かれ早かれ溶岩がサドルロードに到達すると言われていましたが…。女神ペレ、マハロ!

そして今朝一番のニュースはこちら。「最後のアリイ」と呼ばれていたアビゲイル・カワナナコアさんが96歳で亡くなりました。カピオラニ王妃の妹のひ孫にあたる方で、王族として、よくメリーモナークフェスティバルにも来場していましたね。美しい方でした。

今朝の新聞にその生涯が詳しく紹介されていましたが、知らなかったのはハワイの学校のほか上海やカリフォルニアの高校にも通っていたこと。そしてヨーロッパやカリフォルニア住まいが長かったことなど。

そしてこれは周知の事実ですが、朝刊で改めて強調されていたことは、超々お金持ちであること! 王族の遺産…というより、ひいおじいさんであるジェームズ・キャンベル氏から資産を受け継いだ結果です。キャンベル氏はサトウキビ産業で財を成した実業家。膨大な土地を所有していた人で、そのキャンベル財団の相続人の一人がアビゲイルさんなのでした。

超資産家としてアビゲイルさんはネイティブハワイアンのために慈善団体を設立したほか、いろいろな活動に関わってきました。イオラニ宮殿の強力なサポーターでもあり、以前は「イオラニ宮殿友の会」の会長も務めていました。

晩年、アビゲイルさんはネイティブハワイアンの権利を守るための訴訟も積極的に起こし、その法定費用をバーン! と支払う太っ腹な女性だった半面、賛否両論の人だったのも確か。そういったニュースがしょっちゅう新聞を賑わせていましたが、今日は触れますまい。

…Anyway、アビゲイルさんの長く波乱万丈な人生に敬意を表し、そのご冥福を心からお祈りします。プリンセス・アビゲイル、安らかにお眠りくださいね。
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