昨日はイオラニ宮殿でご奉仕でした(時々しか行けないのですが…汗)。
そこでお会いしたのが、ご存知、クウイポ・クムカヒさんです(写真)。ハワイを代表するハワイアンシンガーであり、クウイポさんを知らない人なんてハワイにいるの? というほどの著名人ですよね。
ハワイ文化の大御所でもあり、ワイキキのハイアット・リージェンシーのカルチャー・ディレクターでもあります。そんな関係から、クウイポさんは毎月第2&第4水曜日の9時~11時半まで、宮殿で美声を披露していらっしゃるのです。
昨日もガイドツアーが「女王幽閉の間」を訪れるたび、クウイポさんはリリウオカラニ女王がその部屋で作曲した歌を歌ってくださいました。まさに…鳥肌ものでした! 昨日、ツアーで宮殿を訪れた方々は、ものすご~くラッキーだったと思います。
…と、話がずいぶん飛んでしまいましたが、「女王幽閉の間」とはイオラニ宮殿2階東南の部屋です。ハワイ王国が倒れ、王座を追われてから2年後、リリウオカラニ女王はそこで一時、幽閉されていたことがあるのですよね。
その間、女王はハワイの創世記ともされる「クムリポ」をハワイ語から英語に訳したり、歌を書いたり。そのうちの一つが、「女王の祈り」という美しい賛美歌です。敬虔なキリスト教徒だった女王らしさが溢れる、それはそれは尊く悲しい歌で…。
ハワイ王国を倒した人々への恨みつらみを語るのではなく、逆に「どうぞ人々の罪に悪意を抱かず、赦したまえ。清めたまえ…」と神に乞う、なんともせつない名曲なのです。
そんな曲を「女王幽閉の間」で、クウイポさんが歌うのですもの。私をはじめ、聞いていた何人かがクスンクスンし始めたのも当然で。…きっと宮殿内の見えない存在も、クウイポさんの歌を聞いてそっと涙していたに違いありません。もしかしたらリリウオカラニ女王の御霊も…。
「クウイポさんという方は、歌うことで徳を積んでいらっしゃる」。そんなことをひしひしと感じたひとときとなりました。
なおクウイポさんは1月以降もスケジュールが許す限り、毎月第2&第4水曜日に宮殿で歌う予定とのこと(つまりいらっしゃらない時もあります)。多忙な方なので、巡り合えたらラッキー! もし宮殿を訪問する予定がある方は、第2&第4水曜の朝をオススメします。
3年前に収録されたクムカヒさんの「The Queen's Prayer」をYouTubeで聴きました。
本当に”歌うことで徳を積んでいる”という言葉どおりの神々しい歌声でした。
リリウオカラニ女王の御霊も、そばで聴かれているにちがいありません。そばで聴く幸運にあずかることができたら、私もきっとうるうるすると思います!
クウイポさん、どの歌ももちろん素晴らしいですけれど、クイーンズ・プレイヤーは圧巻ですね。
その部屋にいたツアー中、どの人が地元住民かが、歌の最中にすぐわかりました。
ロコなら必ずクスンクスンしてしまいますよ、あれを聞いたら…。
クウイポさんが着ていた喪服のようなムウムウも、意味深いですよね…。