食われるくらいなら。 『狼』

【俺は好きなんだよ】第５８９回は、『狼』(1955)


スタッフ。
監督：新藤兼人
製作：絲屋寿雄／山田典吾／能登節雄
脚本：新藤兼人
撮影：伊藤武夫
美術：丸茂孝
音楽：伊福部昭


出演。
乙羽信子
高杉早苗
殿山泰司
浜村純
菅井一郎
岸旗江
東野英治郎
菅井きん
信欣三
下元勉
宇野重吉


物語。
戦争未亡人の秋子、元銀行員原島、元自動車修理工三川、元映画脚本家吉川、音楽学校出身の未亡人富枝の五人は東洋生命の外務員に採用された。
彼等は半年で五百万円の契約を取る責任を負い、初め二十二人いた仲間も次第に減り半年後には彼等五人だけになってしまった。
五人は互に励まし合って来たが追いつめられ、自殺をするか強盗をして金を手に入れるかする他に途がなくなる。
絶望した五人は三川と吉川の提案で、公金輸送の定期郵便車を襲う決意をする・・・。





日本の犯罪には、悲しい身がつきまとうことが多い。
ウェットというか。
そのウエットさが妙なドライ差と相まって、胸をえぐります。

独特の構図も注目。