【俺は好きなんだよ】第１２６５回は、『死体が消えた夜』（2018）
原題は、『사라진 밤』。
『消えた夜』。
英語題は、『The Vanished』。
『消失』。
製作国：韓国
上映時間：１０１分
観覧基準：１５歳以上 観覧可
スタッフ。
ＰＤ：キム・ヨンミン、キム・ユギョン
監督：イ・チャンヒ
脚本：イ・ヒチャン、イ・チャンヒ
脚色：イ・チャンヒ
助監督：キム・ソンユン、ソン・ジョンギュ
撮影：イ・ジョンヨル（C.G.K）
照明：チャン・テヒョン（IL LIGHTING）
音楽：ウェイル（WEIL）（トゥーエム）
美術：ファン・インジュン、ペ・ジュンス
武術：キム・ジョンミン
出演。
キム・サンギョン （チュンシク 刑事 チーム長）
キム・ガンウ （パク・ジンナン 教授）
キム・ヒエ （ユン・ソリ チュンシクの妻 バロン製薬 会長）
ハン・ジアン （ヘジン ジンナンの愛人）
イ・ジフン （ソグォン レゴ 刑事）
ソ・ヒョヌ （トング 刑事）
イ・ミンジ （スッキョン 刑事）
チェ・ミョンビン （ソン・ファヨン チヨンの妹）
ヒョン・ボンシク （警備員 国立科学捜査研究院（ＮＦＳ））
コン・ミンジョン （ユン・ヒヨン ソリの妹 弁護士）
チェ・ユンソク （テシク ヒヨンの夫）
パク・チハン （修理チーム１）
リュ・ギョンス （修理チーム２）
ファン・ジェヨル （親切刑事）
アン・チャンファン （後輩刑事）
キム・ヒサン （プンダン（盆唐）警察）
イ・ユンジェ （先輩刑事）
ポク・セフン （巡査１）
ファン・インジュン （上官）
ペク・ミンジ （青少年ファヨン）
クォン・ヘヒョ （警察署長）
キム・ジヨン （チャ博士 国立科学捜査研究院（ＮＦＳ））
キョン・スジン （ソン・ジヨン チュンシクの婚約者）
物語。
財閥の一族の妻ソリを殺害して完全犯罪を計画した薬学教授の夫ジンナン。
妻の死から数十時間後、検視待機の国立科学捜査研究院の死体保管室で、彼女の死体が痕跡もなく消える。
死体窃盗の線で捜査を開始するチュンシクは、仮死状態からよみがえったのではとする医師の説と怪しげな行動をしていた夫を疑い始める。
スマホに愛人との逢瀬の写真が送られてくる。
妻のスマホからのメールも届く。「私たちの秘密を埋めた場所で待っている」と。
本当に彼女は甦ったのか。
妻殺しの完全犯罪を実行した夫と死体保管所から跡形なく消えた遺体のはずの妻、それを捜査する婚約者を亡くした刑事が織りなす一夜を描いたミステリー。
オリオル・パウロによるスペイン映画『ロスト・ボディ』（2012）のリメイク。
韓国では興収ランキング第1位となり、観客動員数は130万人を超えるヒット。
アジア的にキャラを立てており、オリジナルよりも筋を追いやすくなってはいるが、その分、雰囲気は薄れ、無理筋が際立ってしまった。それはオリジナルと比べてであり、こちらを先に観たら、これはこれで新しいジャンルものの楽しみがあると思う。
脇キャラの立て方がよい。
キャストの顔もしっかりしているなど、キャスティングもよい。
ネタバレ。
オリジナルはミクスチャーだったが、今作はホラー要素を弱めている。だが、抜いたわけでもないので、少しバランスが悪い。ただ、それはオリジナルかつジャンルものの面白さであり、ホラー要素を減らすことで、リメイクとしてのバランスを成立させたともいえる。
刑事が、犯人と妹と会話するシーンを増やすことで、復讐の想いを強めているのもドラマが濃くなっている。
映像を凝ることで、フィクション感を強めている。
薬学の教授がドラッグをやっていたという皮肉も込めている。
特にラストの妹との埋葬シーンは情緒が増えていてよい。
どうしても美人が揃い過ぎる韓国映画だが、部下の女性刑事などでバランスをとっているのもキャスティングの技。
最後に刑事が、幽霊に見えたのは思い込みだよ（人は見たいものを見る）と説明もつけている。
オリオル・パウロ作品では『インビジブル・ゲスト』のイタリア版リメイクの『インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者 』があるが、あちらはあまりアレンジがうまくいってない。
