で、ロードショーでは、どうでしょう? 第987回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ザ・ギフト』
『ウォーリアー』、『エクソダス:神と王』の実力派俳優ジョエル・エドガートンが製作・脚本・出演を兼ね、監督デビューを飾った戦慄のサスペンス・スリラー。
夫の故郷に引っ越してきた若い夫婦が、そこで再会した夫の高校時代の同級生の不可解な行動に、次第に不安と恐怖を募らせていくさまを描き出す。
物語。
シカゴからカリフォルニア州郊外に引っ越し、新生活をスタートさせた夫婦サイモンとロビン。
夫の仕事も順調で幸せいっぱいの2人はある日、サイモンの高校時代の同級生だというゴードと出会う。
すっかり忘れていたサイモンだったが、ゴードは旧友との25年ぶりの再会を喜び、さっそく2人にワインのプレゼントを贈る。
その後もゴードからの贈り物が次々と届くようになり、夫妻は彼の真意を測りかねて困惑する。
出演。
ジェイソン・ベイトマンが、サイモン。
レベッカ・ホールが、妻のロビン。
ジョエル・エドガートンが、ゴード。
アリソン・トルマンが隣人の妻。
ほかに、ティム・グリフィン、ビジー・フィリップス、アダム・ラザール=ホワイト、ボー・ナップ、ウェンデル・ピアース、ミラー・フォークス、ナッシュ・エドガートン、デヴィッド・デンマン、ケイティ・アセルトン、スーザン・メイ・プラット、P・J・バーン、メリンダ・アレン、など。
製作は、ジェイソン・ブラム、レベッカ・イェルダム、ジョエル・エドガートン。
製作総指揮は、ジャネット・ヴォルトゥルノ=ブリル、クーパー・サミュエルソン、リュック・エチエンヌ、ドナルド・タン、デニス・ワン、ジェームズ・ワン、ロバート・シモンズ、アダム・フォーゲルソン、オーレン・アヴィヴ。
撮影は、エドゥアルド・グラウ。
視点の映像が的確です。
プロダクションデザインは、リチャード・シャーマン。
衣装デザインは、テリー・アンダーソン。
こういう日常的なものに禍々しさを入れるのは難しいのですが、これは完璧です。
編集は、ルーク・ドゥーラン。
音楽は、ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ。
音楽監修は、デイナ・サノ。
引っ越ししてきた夫婦に旧友から怪しい引っ越し祝いが届き続ける心理ホラー。
渋さと地味さでバリバリ売り出し中のジョエル・エドガートンが監督脚本と出演も務めたジャンルへの愛が溢れた血の出ないぞわぞわホラーになっていて、お尻がムズムズしっぱなし。
コメディもできるキャストによる含みあるキャラ造詣もぬずぬず。
答えが出てもその問いを解く間の脳がじょごじょごするいい意味の痛痒作。
おまけ。
原題も、『THE GIFT』。
『贈り物』ですが、この場合、『神からの~』という意味合いも含むはず。
『贈悪』、『憎答』、『引っ越し呪い』な感じ。
上映時間は、108分。
製作国は、アメリカ。
映倫は、G。
キャッチコピーは、「何度も届く、恐怖(ギフト)。」
ネタバレ。
最後の自分の子供かどうかはDNA鑑定で分かるけど、それを奥さんに伝えることができないという恐ろしさ。
愛しているということがここまで恐怖に代わる映画もなかなかないです。
ゴードが出てこない後中盤にしょうしょうたいくつしかけrつが、そこにダニー登場の巧さは拍手ものでした。
ダニーへの偽造書類はさすがにさいもんの手によるものでしょうね。
でも、それをサイモンのせいだと伝えたのはゴードかも。
より個人的な『SAW』という感じがする。
これは、ジェームズ・ワンも絡むブラムハウスの得意な方向性。
中国資本が入ってるのは、ある意味、現代性。
こういう逆に尖った作品はお金集まりにくいのかもね。