一期一会

日々是好日な身辺雑記

雨の休日の過ごし方

2012年06月10日 | 日記


昨夜は日本vsヨルダンのワールドカップサッカーアジア地区最終予選を家でビールと
芋焼酎のロックを呑みながらTV観戦する。
日本の圧勝に気分良くして寝たせいか、今朝はすっきり5時半に目覚める。
ベランダから外を見ると天気予報通り雨。いよいよ関東も梅雨入りかと思いながら、
ジョギングも出来ないので日経新聞を読み始める。1時間程すると胃腸も活動してくるので、
毎朝の定番メニューのフレーバーコーヒー、パン、バナナ、オレンジの朝食を摂る。
そして今日は雨降りだし何処にも外出せず、午後からの囲碁にも行かず、本を読んで過ごそうと決める。

今週は3日(日)から読み始めた宮本輝の「流転の海」が面白く、通勤車中で、家の風呂にも持ち込み・・・
という具合に読みふけり、文庫本5部作の第二部まで読み終え、
昨夜サッカー観戦後から第三部を読み始め、正に久し振りのページターナーとも言うべき本である。
この本は最近カミさんが買い、読み終えた本で、盛んに(面白い!)を連発するので読んでみた。
宮本輝は「優駿」や「泥の河」の作者として知ってはいたが読むのは初めてである。
第一部「流転の海」が1984年、第五部「花の回廊」が2007年の出版という具合に
長い間書き続けられた小説である。

宮本輝の父母がモデルとされる松沢熊吾とその妻の房江、そして著者自身がモデルという一人息子伸仁を中心に
戦中、戦後の動乱期に生きた人達の人間模様を描いた物語である。
この三人を取り巻く人達との濃密な人間関係は昔の日本にあったものだろう。懐かしい感じがする。

また主人公の熊吾の口から語られる人間の見方や息子伸仁への説教調の言葉が、
人生哲学というか生き抜く知恵とも言うべき言葉で含蓄があり面白い。
その中にこんな一文がある。

男子は思春期が難しい。それは「型崩れ」の時期なのだ。子供から大人へと急速に移行していく際、
人相や体型だけでなく、精神も「型崩れ」を起こす。
肉体は放っておいても成長するが、「精神の型崩れ」には手当てが必要だ。
そしてその「精神の型崩れ」が度を過ぎないようにさせるには、
幼い頃の育ち方であり、周りにまっとうなおとなや、友達に恵まれているかによる。

朝食を終えて、ソファーに横たわりながら、第三部を読みふけっていたら、
あっという間に昼になる。
流石に4時間近く読み続けると、少し休みたくなり昼食の蕎麦を食べ終えた後、
iPodを手にとりYouTubeで音楽を聴く。これが日常生活の中でのジョギング、テニス、
囲碁、読書以外の楽しみの一つである。

YouTubeの楽しさは思いつくままに、聴きたい音楽を検索すると殆どの曲があり、
動画で観れるところだ。1時間聴いていても飽きることがない。
お気に入りに登録し、最近何回も聴いているのがエリック・クラプトンの
ハイドパークとマジソンスクゥェアガーデンでのコンサートで、
その中でも「レイラ」と「ワンダフルトゥナイト」をよく聴く。
その他にもジョージ・ハリスンの「While my guiter gently weeps」、
このクラプトンとのエレキギターの競演は圧巻!

ビリー・ジョエルの東京ドームでのコンサート、ローリング・ストーンズ等々。映像も音も良い。
唯、お気に入りに登録していても、著作権の問題からか削除されてしまうのもあるのがYouTubeの特徴か?
ヘレン・メリルの「You'd be so nice to come home to」も削除されている。
今日はクィーンの「We are the champions」や、ビージーズの「マサチューセッツ」
「ステイン・アライヴ」を新しくお気に入りに登録した。ポップスの懐メロである。

そんなYouTubeを1時間位楽しんだ後、雨が止んだので気分転換の意味で駅近くの本屋まで
散歩に行き雑誌の立ち読みをして戻り、また第三部の「血脈の火」を読み始める。
間に夕食を挟み、22時には読み終える。一週間で文庫本3冊は速過ぎると思うし、
いくら雨の休日とはいえ、この過ごし方は体が鈍るなぁ~とも思う。

でもそのくらい面白い本なのである。