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山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

フィルムかデジタルか?

2009年12月23日 | インポート
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天体望遠鏡(ガイド鏡)と自由雲台にマウントしたFinePix S3 Pro
将来は天体写真とカラー写真はデジタル。モノクロはフィルムという理想を持っていました。
コストを計算すると、カラーフィルムに係わる年間コストは約6万円。デジタルカメラのボディ1台が買えるほどになります。つまり、デジタルカメラを買えば10万円台のカメラでも2年でペイしてしまうのです。

ちょうどいろいろとデジタルカメラを使う機会に恵まれ、OLYMPUS E-520(借り物)、FUJIFILM FinePix S3 Pro(買ったもの)でデジタルカメラがどういうもんかと使ってみました。デジタルカメラのカタログとかで作例の写真を見ているとフィルムと置き換えてもいいな~って思うカメラはNikon D3。でもこんな車が買えるような値段のカメラは論外なので、5万円ぐらいで。しかも天体写真に適応するもの、Nikon Fマウントであること。となれば、FinePix S3 Pro。とりあえず使ってみて、ダメなら手放す(元金を取り戻せるあてがあったので。)。

てことで使ってみましたが、パッと見はきれいなんです。でも私には無味乾燥な絵としか感じられませんでした。。。
一度見ると、その後見返すことがないのです。他人の作品を見るとそんなことないのですが、自分が撮るデジタル
はそんな感じ。
1枚撮るときの緊張感がまるで違います。失敗してもいいやなんて思ってしまうデジタルと1発で決めなければと
思うフィルム。結局私の腕では駄作を量産してしまうだけになりました。無味乾燥に感じてしまった訳はここに
あるかと思われます。感性を研ぎ澄まして撮る一枚はそれだけ思い入れがあるのかな。

もちろん、個人の好みの話ですよ。カメラにもよると思います。自分はフィルムが好みなだけですから。めんどくさいのが好きだけなのかもしれません。
写真を仕事にしているわけでもないので、時間と手間をかけてもいいし、少々お金をかけてもいいかなと思えてきました。(コスト削減はしますけどね。)ま、フィルムがある限り、フィルムは使い続けると思います。どちらも長所・短所があるので使い分けられてずっといくのでしょうけど。

実際にいろいろ触ってみると道具としてのフィーリングはすごくよくなってますね。以前のデジタルカメラは動作がもっさりでスローなイメージでしたが。Nikon D300SやCanon EOS 5D いいカメラですね。古いカメラですがOLYMPUS E-1で撮られた写真は好きです。500万画素、今ではわずか500万画素と表現するのかもしれませんが心を動かしてくれるものがあります。

てことで、カラーフィルムをデジタルに置き換えるのはまた将来へということに。コストを落とす作戦は、カラーネガを主力に使うこと。それと、フィルムを大切に扱ってくれる信頼できる写真屋さんを見つけること。

ちょうど、コダックから今年発売されたばかりのネガフィルムEktar100が比較的安価ですのでこれを使ってみようと思います。

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そういえば『剱岳 点の記』フィルムらしい重厚な絵でしたね。

あと考え方なのですが、時間や手間をかけること、やや不便なことを私はわざとやったりします。機械式、しかも露出計なしのNikon F2や電池の切れたFM2を使う理由がこれ。結果頭の中で考えた絞り・シャッタースピードで撮ると意外にいい結果を生む場合がたまにあります。『適正露出』なんてないんだなと。自分で決めればいいと。感性を磨くこと、大事ですね。世の中は便利になり、頭を使わない、筋肉を使わない・・・・人間は老化を早めてる一方なのかもしれません。(極論か!?)