針供養

「針供養」男の私にもなんとなく奥床しく響く言葉でもある。
　2月8日または12月8日に針仕事を休み、折れたり曲がったりした針を集めて豆腐やコンニャクに刺して感謝の供養をする。そしてまた裁縫が上手になるようにとの願いを込めて・・・・針が持てる女性も少なくなった感じがする。ミシンを踏むなんて聞いたことがない。昔は嫁入り道具の一つであったのだが。

　深夜放送のラジオで聞いた「針供養」が面白い。病院などで使用期限の切れた注射針を供養する。豆腐などに刺すのかいな～看護師に聞いてみたら知らなかった。

　この正月以来、100回ほど針の世話になっている。「針の筵」ほどではないが、注射針には大変お世話になりました。生身の身体によくぞ刺して頂いて・・・豆腐か蒟蒻に代わってもらいたいがそうもいかず、痛いのは御免蒙りたいもので何とかならんかいな～である。

　子供の頃、母の針仕事で針に糸を通してと頼まれたことを思い出した。あれから６０年、今じゃ老眼をかけても自分で通せないが、最近になって便利な「糸通し」があることを知り重宝している。モット早く教えて欲しかった。

　そのうち誰かに供養して貰いたいのは誰だろう。