mitakeつれづれなる抄

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東京都電車(都電)荒川線に愛称「東京さくらトラム」・愛称は必要なのか?

2017年04月30日 | 鉄道
 ツイッターで知りましたが、東京都交通局電車(都電)の荒川線に愛称が付けられたそうで、その名は「東京さくらトラム」だそうです。鉄道新聞が報じております。
記事:都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」に決定

 荒川線は、荒川区の三ノ輪橋停留場から王子駅前、大塚駅前を経て、新宿区の早稲田停留場までを結ぶ12.2kmの軌道法の路線。
 いわゆる路面電車ですが、路線の大部分は新設軌道(専用軌道と通称)で、車両サイズは路面電車然ですが、専用の軌道敷を通行することから、結構速度は高いです。
 一時は、東京都に残る最後の路面電車と言われましたが、廃止方針を撤回して、新たに荒川線として再出発したものです。
 廃止を逃れられたのは、前述の通り、大部分が専用の軌道敷であったことで、他の都電系統よりも安定して運行でき、従ってお客さんもそれなりに多かったことからです。

 この荒川線、今は三ノ輪橋~早稲田の一本の路線のように見えますが、元は二系統に分かれていました。
 それこそ「最後の都電」と呼ばれていた頃は、27系統「三ノ輪橋~王子駅前」、32系統「荒川車庫前~早稲田」に分れていました。元は27系統は三ノ輪橋~赤羽駅前間の系統でしたが、王子~赤羽間が廃止になり、その残った区間が三ノ輪橋~王子駅前。
 これに以前からあった、32系統「荒川車庫前~早稲田」で、三ノ輪橋から早稲田まで直通する運行はありませんでした。

 そこで専用の軌道敷も多く、この両系統を一本にして新たなスタートとしよう、という意図で「荒川線」の愛称を付与して発足したものです。

 なので「荒川線」の名自体が愛称です。交通局の管理上の路線名では次のように分かれています。
・三ノ輪橋~熊野前 3.0km 三河島線
・熊野前~王子駅前 3.0km 荒川線
・王子駅前~大塚駅前 2.9km 滝野川線
・大塚駅前~早稲田 3.3km 早稲田線

 国土交通省の資料では「三ノ輪橋」を「三の輪橋」と表記され、どちらが正当なのだろうかと思います。

 で、新たな愛称「東京さくらトラム」ですが、必要なのでしょうか。
 なにやら「何かした」というお役所のパフォーマンスだけのような気がします。
 上記の通り「荒川線」の名自体が愛称なので、屋上屋を重ねる、の感じ。

 東京近辺では、東武鉄道伊勢崎線が「東武スカイツリーライン」、同じく東武野田線が「東武アーバンパークライン」などという不思議な愛称が付けられ、どの程度普及しているのか怪しい所です。
 いかにも「やりました」というパフォーマンスだけなのが、嫌な感じです。

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2 コメント

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路面電車の愛称 (ponta)
2017-04-30 20:32:47
 はっきり言って必要ありませんね。 愛称を付けたから乗客が増えればいいのですが、 増えないでしょう。
 まあ許せるのは観光特急の愛称位でしょうか。
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定着しない (kisomitake)
2017-05-01 04:44:31
コメント、ありがとうございます。
既に「定着しないだろう」との話が出ております。

こういうことをあれやこれや手を加えたがるのがお役所の特徴でして、看板だけはよくしておきたいのですね。
観光特急の愛称は、いわゆる列車名ですね。
この場合の路線名愛称とは、ちょっと意味合いが違います
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