昨日は、台風22号の変化した低気圧の影響で、すさまじい強風でした。杖携行の私は、杖がふらつきそうになるほどです。つまり風で杖が持って行かれるんですね。
そんな強風を起こす原因は、台風22号が変化した「温帯低気圧」。
そこで今朝のCBCラジオの番組内の話題で「温帯低気圧に変化したと言います。温帯低気圧って何だ?気圧が台風の時よりも下がっても台風じゃないの?」という話題。勿論番組MC氏は知っててのお話でしょうけど、世間的には、「温帯低気圧って何?」、「気圧が台風よりも低くても台風じゃないの?」という疑問を持たれる方は少なかずいるそうです。
昨日の風が大変強かった午後の天気図。気象庁webより。
北海道の右上にある低気圧が、台風22号から変化した低気圧。この時間で気圧936hPa。台風の時はせいぜい970hPaぐらいでしたので、とんでもないくらい発達しています。
オホーツク沿岸や北方領土、千島列島の方は、すさまじい暴風かと思います。
これだけ発達しても台風ではない、というのが不思議なところかもしれません。
そもそも台風とは熱帯低気圧の強くなったもので、熱帯ではない低気圧は温帯低気圧、普通に天気を崩す理由になる低気圧と呼んでいるもの。
その熱帯低気圧と温帯低気圧(つまり普通「低気圧」と称しているもの)は構造と成り立ちが違います。
熱帯低気圧は、海水温度が高い地域で、海水から蒸発する水蒸気をエネルギー源として発達するもので、熱帯低気圧の中心部分は激しい上昇気流、その周囲は中心に近いほど急な風速になります。
対して温帯低気圧は、暖かい空気と冷たい空気とが出会ったときに発生する対流が低気圧となるもので、対流の渦が広範囲に広まり、この範囲で低気圧としての影響となります。
熱帯低気圧が、中心付近の風速が17.2m/ssを超えると台風になります。(他に発生海域の決まりがありますが)
温帯低気圧はどれだけ発達しようとも低気圧は低気圧。しかしながら、温度差が低気圧成長のエネルギーなので、元が台風だった低気圧は冷たい空気と出会うと、すさまじい発達をします。
そのすさまじさから、マスコミ的には「爆弾低気圧」と称していますが、気象の正式な用語ではありません。
春先に日本海を西から進みながら発達する低気圧で、日本列島各地に春一番の強風をもたらしますが、この春一番を吹かせるような日本海に入る低気圧も、爆弾低気圧並に発達しているものです。
まだ冬の気団であるところに、南からの暖かい気団が入ることで、低気圧発生、それが異動しながら日本海へ入りさらに急発達で、春一番となります。この春一番低気圧の発達過程も爆弾低気圧と同じ過程です。
そんなわけで低気圧もピンキリですね。小さなものは天気図に現れないものから、僅かな気圧の低圧部ゆえ低気圧となるものもあり、さらに930hPaよりもさがるような超強力な低気圧まで様々。
熱帯低気圧の強力版に台風があるように、温帯低気圧の超強力版にも何等かの新しい名称があってもいいと思います。
「台風」はなりません。「台風」はあくまで熱帯低気圧の一類型。
そうした言葉が無い、というのは、我が国の民族で必要としていなかったからですね。
気温が高い日を猛暑日という言葉が生まれたように、新しい用語ができてもいいと思います。「爆弾低気圧」ではあまり良くありません。イメージはしやすいですが。
そんな強風を起こす原因は、台風22号が変化した「温帯低気圧」。
そこで今朝のCBCラジオの番組内の話題で「温帯低気圧に変化したと言います。温帯低気圧って何だ?気圧が台風の時よりも下がっても台風じゃないの?」という話題。勿論番組MC氏は知っててのお話でしょうけど、世間的には、「温帯低気圧って何?」、「気圧が台風よりも低くても台風じゃないの?」という疑問を持たれる方は少なかずいるそうです。
昨日の風が大変強かった午後の天気図。気象庁webより。
北海道の右上にある低気圧が、台風22号から変化した低気圧。この時間で気圧936hPa。台風の時はせいぜい970hPaぐらいでしたので、とんでもないくらい発達しています。
オホーツク沿岸や北方領土、千島列島の方は、すさまじい暴風かと思います。
これだけ発達しても台風ではない、というのが不思議なところかもしれません。
そもそも台風とは熱帯低気圧の強くなったもので、熱帯ではない低気圧は温帯低気圧、普通に天気を崩す理由になる低気圧と呼んでいるもの。
その熱帯低気圧と温帯低気圧(つまり普通「低気圧」と称しているもの)は構造と成り立ちが違います。
熱帯低気圧は、海水温度が高い地域で、海水から蒸発する水蒸気をエネルギー源として発達するもので、熱帯低気圧の中心部分は激しい上昇気流、その周囲は中心に近いほど急な風速になります。
対して温帯低気圧は、暖かい空気と冷たい空気とが出会ったときに発生する対流が低気圧となるもので、対流の渦が広範囲に広まり、この範囲で低気圧としての影響となります。
熱帯低気圧が、中心付近の風速が17.2m/ssを超えると台風になります。(他に発生海域の決まりがありますが)
温帯低気圧はどれだけ発達しようとも低気圧は低気圧。しかしながら、温度差が低気圧成長のエネルギーなので、元が台風だった低気圧は冷たい空気と出会うと、すさまじい発達をします。
そのすさまじさから、マスコミ的には「爆弾低気圧」と称していますが、気象の正式な用語ではありません。
春先に日本海を西から進みながら発達する低気圧で、日本列島各地に春一番の強風をもたらしますが、この春一番を吹かせるような日本海に入る低気圧も、爆弾低気圧並に発達しているものです。
まだ冬の気団であるところに、南からの暖かい気団が入ることで、低気圧発生、それが異動しながら日本海へ入りさらに急発達で、春一番となります。この春一番低気圧の発達過程も爆弾低気圧と同じ過程です。
そんなわけで低気圧もピンキリですね。小さなものは天気図に現れないものから、僅かな気圧の低圧部ゆえ低気圧となるものもあり、さらに930hPaよりもさがるような超強力な低気圧まで様々。
熱帯低気圧の強力版に台風があるように、温帯低気圧の超強力版にも何等かの新しい名称があってもいいと思います。
「台風」はなりません。「台風」はあくまで熱帯低気圧の一類型。
そうした言葉が無い、というのは、我が国の民族で必要としていなかったからですね。
気温が高い日を猛暑日という言葉が生まれたように、新しい用語ができてもいいと思います。「爆弾低気圧」ではあまり良くありません。イメージはしやすいですが。
簡単な見分け方として
温帯低気圧は前線を伴って居ますが、台風(熱低)は前線を伴って居ないとの事です。
難しい言い方をすれば、kisomitakeさんの解釈の通りと思います。
以前の話とは、台風が北上し、北海道の東で温帯低気圧に変わり、猛烈に発達したものですね。
ときどきあります。
>温帯低気圧は前線を伴って居ますが、台風(熱低)は前線を伴って居ないとの事です
ですけど、熱帯低気圧は熱帯地方の水が蒸発する熱だけで低気圧が成り立っていますので、前線は伴いません。
前線とは、温度(と性質)の違う空気の境目です。
なので熱帯低気圧は、前線が出来ようがありません。
温帯低気圧は、暖かい空気と冷たい空気とが出会って対流が起き、空気の低圧部ができるもので、前線を伴いやすくなります。
「野分」は、これは確か秋の強烈に雨を伴う暴風のことだと理解しています。
つまり、「現象」の名称かと思います。
京都・嵯峨野の落柿舎の由来、向井去来の旧宅に俳人松尾芭蕉が訪ねたものの、名物の柿は野分の風で全て落ちてしまった、という話があります。これは故事になるのかな。
爆弾低気圧を野分とするのは、俳句の世界だけでなくとも抵抗はありそうです。