JR西日本の東海道本線(JR京都線)高槻駅。ここが相対式のホーム2面4線でしかも幅が狭く、近年の新快速の停車、そして旅客のJRシフトで、ラッシュ時ではいささか危ない状況です。予てから改良の話は出ていましたが、構内スペースでなかなかいい案が出ていませんでした。
そんなこの時期の4月17日、社長定例会見で、このJR京都線高槻駅にホームを増設する旨の発表がありました。
現在の高槻駅構内線路は、下り方向に向かって左から順に8番線、7番線・・・と続いて1番線。このうち、両外側の8番線と1番線は、本線路外側線の待避線。7番線と2番線は本線路外側線にそのまま続く通過線。6番線は下りホームの4番乗り場で、快速と新快速が停車。5番線は下りホームの内側線に続く3番乗り場で主に普通電車が停車。4番線は上りホームの内側線に続く2番乗り場で主に普通電車が停車。3番線は上りホームの1番乗り場で、快速と新快速が停車。
ややこしいですけど、運転扱い上の番線数字と、乗り場番号数字とが一致していない駅です。
今回ホーム増設されるのは、この両外側の待避線(下り8番線、上り1番線)を廃止して、この空間にホームを設け、現在通過用の下り7番線、上り2番線で旅客扱いができるようにするものです。
JR西日本の発表資料からです。
資料では新設するホームには新快速が停まると記されています。既存のホームと旅客分離が図られます。しかし気になる点が。
上の図の赤色部分で増設を行うわけで、新設されるホームは、橋上駅舎の他、ホーム西端にも改札口が設けられます。この改札口が既存の西改札とは接続されていないようで、しかも上下線別々。うっかり現在の西改札から入場すると、新快速ホームへは一度橋上駅舎の階段を登って降りて、えらい回り道になります。
もう一つ新快速から快速又は普通への乗継が大変になります。朝は旅客の絶対数が多いので、新快速はこの新設ホームを使いましょう。しかしラッシュが終われば極端に込み合うことも少ないですので、昼間は既存のホームを使って乗換を容易にした方がいいと思う点も。一方では終日、新快速のホームを分離して欲しい気持ちもあります。
分離して欲しい理由は、現行ダイヤでは快速と新快速が3分差で同じ線路を使います。そのため、特に上りの新快速は高槻駅手前でいつもノロノロ。下りも何らかの事情で新快速が遅れると、3分後の快速が影響を受け、そのため快速が遅れた分、続いて発車する普通が遅れ、その普通が新大阪駅発車が遅れ、新大阪から後を追う次の新快速の大阪駅着が遅れるという図式。
それとこの外側線の待避線は、現地へ行くと分かりますが、構内線路有効部分がかなり京都方にずれています。特に下りの通過線7番線は、構内有効長の途中から6番線(4番乗り場)への分岐があるぐらい。なので極力JRの敷地にホームを設けるには、ホーム自体も少し京都寄りにずらすことになります。
このホーム増設の改良工事、2016年春の使用開始を目指すとのことです。
この計画案を見た時、直ちにこの外側線列車と内側線列車間の乗り換え、すなわち新快速⇔快速・普通の乗り換えが難しくなると思いました。
一つの方法として、3番線(1番乗り場)と6番線(4番乗り場)を廃止してその分のホームを拡張し、外側線本線(2番線と7番線)で直接ホームに接する方法もあります。
しかしこれをすると、内側線の退避機能が出来なくなるため、運転処理上では無理です。
外側の待避線である1番線と8番線は、位置が全体に京都方に寄っており、大阪方ではこれを本線にするには、新たな用地買収が必要です。
結局、片方向で三列車を扱わねばならない要求となるため、どれか一線は乗り換えしづらい環境になりましょう。
また高槻駅に限った問題ではないが、快速⇔普通の接続が高槻、大阪、芦屋、須磨にあり、特に高槻と大阪、芦屋は乗降客が多い新快速停車駅に集中している。つまり乗降客に加えて乗り換え客もホームに殺到するので、たちまちパンクする。これも解決するべきではないか。つまり接続駅をずらして茨木、尼崎、六甲道、舞子に移す案はどうか。当然各駅とも大掛かりな改修工事が必要なのは承知です。(尼崎駅に限っては現状でも可能か)こうすることで高槻駅は短時間に普通、快速、新快速の発着が集中することを避けることができ、ホーム増設よりも、拡張で事足りるかもしれない。つまり3番線と6番線(1番線のりば4番のりば)に新快速を、4番線5番線(2番のりば3番のりば)に快速、普通を発着させる方法もある。